の季語

立夏から立秋の前日まで。梅雨、強い日差し、涼を求める人々の営みなどの季語を紹介します。

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一覧 (1000件)

牡丹

ぼたん

牡丹(ぼたん)は、古くから多くの俳人に愛されてきた季語です。この季語が持つ背景や歴史的文脈を理解することで、より深みのある俳句を詠むことができます。情景をありのままに写生したり、自分の感情を重ね合わせたりと、様々な表現方法が存在します。

五月雨

さみだれ・さつきあめ

五月雨(さみだれ・さつきあめ)は、古くから多くの俳人に愛されてきた季語です。この季語が持つ背景や歴史的文脈を理解することで、より深みのある俳句を詠むことができます。情景をありのままに写生したり、自分の感情を重ね合わせたりと、様々な表現方法が存在します。

梅の実

うめのみ

梅の実(うめのみ)は、古くから多くの俳人に愛されてきた季語です。この季語が持つ背景や歴史的文脈を理解することで、より深みのある俳句を詠むことができます。情景をありのままに写生したり、自分の感情を重ね合わせたりと、様々な表現方法が存在します。

ほたる

蛍(ほたる)は、夏の夜の水辺を淡い光を放ちながら飛ぶ昆虫で、仲夏(6月頃)の季語です。分類は「動物」にあたります。日本では古くから蛍の光は儚さや恋心の象徴とされ、和歌や俳句に数多く詠まれてきました。代表的な種はゲンジボタルとヘイケボタルで、清流の近くに生息します。水辺を漂う幽玄な光は、日本の夏の原風景として愛されています。傍題として「蛍火(ほたるび)」「初蛍(はつぼたる)」などがあります。

穂麦

ほむぎ

穂麦(ほむぎ)は、古くから多くの俳人に愛されてきた季語です。この季語が持つ背景や歴史的文脈を理解することで、より深みのある俳句を詠むことができます。情景をありのままに写生したり、自分の感情を重ね合わせたりと、様々な表現方法が存在します。

忍冬の花

すいかずらのはな・にんどうのはな

忍冬の花(すいかずらのはな・にんどうのはな)は、古くから多くの俳人に愛されてきた季語です。この季語が持つ背景や歴史的文脈を理解することで、より深みのある俳句を詠むことができます。情景をありのままに写生したり、自分の感情を重ね合わせたりと、様々な表現方法が存在します。

梅雨

つゆ・ばいう

梅雨(つゆ・ばいう)は、初夏から仲夏にかけて日本などの東アジア特有の雨季を指す季語で、分類は「天文」にあたります。梅の実が熟す頃に降る雨であることから「梅雨」という字があてられたと言われています。長雨による鬱陶しさや湿気を感じる一方で、農作物を潤し、生命を育む大切な恵みの雨でもあります。傍題として「梅雨の入り(つゆのいり)」「梅雨晴れ(つゆばれ)」などがあります。

夏至

げし

夏至(げし)は、二十四節気の一つで6月21日頃を指し、仲夏の季語です。分類は「時候」にあたります。北半球では一年の中で最も昼の時間が長く、夜が短い日となります。この日を過ぎると本格的な夏の暑さが到来するとされています。暦の上では夏の折り返し地点とも言え、太陽の力強さや、それに伴う自然界のエネルギーを感じさせる季節の節目です。

夏木立

なつこだち

夏木立(なつこだち)は、夏になり青葉が鬱蒼と茂った木立ちを指す三夏(夏全体)の季語です。分類は「植物」にあたります。強い日差しを遮り、ひんやりとした涼しい日陰を作ってくれるため、古くから暑さを逃れる憩いの場として親しまれてきました。風が吹き抜ける際の葉音や、木漏れ日の美しさも夏の情景として詠まれます。「青葉」「茂り」などとも通じる、生命力に溢れた夏の自然を感じさせる季語です。

水羊羹

みずようかん

水羊羹(みずようかん)は、寒天を少なめにして水分を多く含ませた、なめらかで口当たりの良い和菓子です。晩夏(7月頃)から夏全体にかけての季語で、分類は「生活」にあたります。元々は冬におせち料理の一部として作られていましたが、冷蔵技術の発達とともに夏の涼菓として定着しました。見た目も涼しげで、よく冷やして口に入れたときのすっと溶けるような食感が、夏の暑さを和らげてくれます。

経木帽

きょうぎぼう

意味・由来\n「経木帽(きょうぎぼう)」とは、スギやヒノキなどの針葉樹を薄く削った「経木(きょうぎ)」を細く割いて編んで作った帽子のことです。明治から昭和初期にかけて、軽くて通気性が良く、安価で日よけ効果が高い実用的な夏用の帽子として、農作業や屋外での労働、子供たちの通学時などに広く普及しました。現在では手にする機会が少なくなりましたが、その独特の木の香りと白く爽やかな質感は、昭和のノスタルジックな夏の風物詩として今も俳句の中で愛されています。\n\n### この季語で詠むコツ\n経木帽は、一般的な麦わら帽子に比べて、より木肌の白さや素朴な感触が際立つ季語です。その軽さ、やや硬めの質感や、かぶった時の「カサカサ」とした乾いた音などに着目すると良いでしょう。また、経木ならではの爽やかな白さが、夏の強い日差しや青空、あるいは日陰の涼しさとどのように対比されるかを描写するのも効果的です。人物の表情や動作と結びつけることで、活き活きとした生活感が生まれます。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n- 色彩や光に関する言葉(「白き」「日射し」「青空」「木漏れ日」など)\n- 人物の様子や動作(「少年」「労働」「汗」「かむる」「むしる」など)\n- 素朴な自然や背景(「土手」「坂道」「畑」「砂」「石の上」など)

麦秋

むぎあき・ばくしゅう

麦秋(むぎあき・ばくしゅう)は、麦の穂が実り収穫期を迎える初夏(5月下旬〜6月上旬)の季語で、分類は「時候」にあたります。「秋」という字が含まれていますが、これは「収穫の季節」を意味しており、麦にとっての秋(収穫期)であることを表しています。黄金色に色づいた麦畑が風に揺れる様は美しく、初夏のからりとした気候とともに、豊かな実りを感じさせる季語です。

青梅

あおうめ

青梅(あおうめ)は、初夏から仲夏にかけて実る、まだ熟していない青い梅の実を指す季語で、分類は「植物」にあたります。さわやかな酸味があり、梅酒や梅シロップ、梅干しなどの材料として利用されます。葉の緑に紛れるようになりながらも、雨に濡れて光る青い実は、夏の初めのみずみずしさと生命力を象徴します。「梅の実」の傍題としても扱われます。

空梅雨

からつゆ

空梅雨(からつゆ)は、梅雨の時期になっても雨がほとんど降らない、あるいは降水量が極端に少ない状態を指す仲夏の季語です。分類は「天文」にあたります。農作物にとっては水不足による深刻な被害をもたらす恐れがあり、農家の不安や天候への苛立ちが込められることが多い季語です。また、本来なら雨に濡れるはずの景色が乾ききっている様子など、特異な季節感を描写する際に使われます。

梅雨寒

つゆさむ

梅雨寒(つゆさむ)は、梅雨の期間中にオホーツク海高気圧などの影響で、急に気温が下がり肌寒く感じる日のことを指す仲夏の季語です。分類は「時候」にあたります。夏に向かっているはずなのに、上着が必要になるほどの冷え込みを感じることもあります。雨の鬱陶しさに寒さが加わることで、体調管理の難しさや、どんよりとした季節の停滞感を表すのに用いられます。

枇杷

びわ

枇杷(びわ)は、初夏に橙黄色の卵形をした甘い実をつける常緑高木で、分類は「植物」にあたります。実が熟すのは梅雨の時期と重なり、雨に濡れて光る枇杷の実は初夏の風物詩です。古くから果実として食べられるほか、葉は薬用としても利用されてきました。楽器の琵琶に形が似ていることからその名がついたとされ、色鮮やかな実が木立の中で際立つ情景がよく詠まれます。

海開き

うみびらき

夏の始まりに、海水浴場がその年の営業を開始し、一般に開放されることです。神主による安全祈願の神事が行われることもあります。夏のレジャーの本格的な幕開けを告げる活気ある季語で、真新しい水着や、まだ少し冷たい海水、人々の浮き立つ心が感じられます。 詠む際のコツ 「海が開いて楽しい」という直接的な表現を避け、波の音、砂浜の眩しさ、準備をする人々の活気や、まだ人の少ない海の広さなど、具体的な情景を切り取ることで、海開きの新鮮な空気を表現できます。 相性のいい言葉・取り合わせ 【時候】初夏、梅雨明け 【地理】砂浜、水平線 【生活】パラソル、水着

土用波

どようなみ

夏の土用の頃(立秋前の18日間)に、海岸に打ち寄せる大波のことです。遠くの海上の台風などが原因で発生するうねりが、波となって到達したものです。夏の晴天の海に突如として現れる荒々しい波は、自然の力強さと、近づく秋の気配(台風の季節)を感じさせます。 詠む際のコツ 波の大きさを誇張するよりも、晴れ渡った空と荒ぶる海の対比、波の音の重低音、砂浜に打ち上げられた海藻など、土用波がもたらす不穏な空気感や自然の脅威を描き出すと効果的です。 相性のいい言葉・取り合わせ 【時候】炎天、立秋前 【地理】砂浜、防波堤 【生活】海女、番屋

金魚

きんぎょ

意味・由来 夏祭りの金魚すくいなどで親しまれる、観賞用に交配された魚。涼しげに水中を泳ぐ姿や、鮮やかな赤い色が夏の暑さを和らげてくれます。現代では一年中見られますが、俳句では昔から夏の涼をとる風物詩として夏の季語とされています。 この季語で詠むコツ 金魚の涼しげな姿や、ガラス鉢越しに見える歪んだ風景、また水面を揺らす尾ひれの動きなど、視覚的な美しさを捉えるのがポイントです。赤と水色の色彩の対比や、金魚売りの声など、夏の生活のひとコマとして涼やかに詠むのが定番です。 相性のいい言葉・取り合わせ 天候・風景:水草、夕暮、縁側 生活・動作:祭、鉢、水音 色彩・状態:赤、涼し、揺れる 傍題 和金(わきん)、琉金(りゅうきん)、金魚鉢(きんぎょばち)

栗咲く

くりさく

意味・由来\n「栗咲く(くりさく)」は、初夏(仲夏)に栗の木が黄白色の細長いブラシのような花を咲かせる様子を表す季語です。栗の花は、桜のような華やかさはありませんが、独特の強い青臭い香りを放ち、山野や里山を白く染め上げます。この力強く、かつどこか泥臭い生命力と独特の匂いが、古くから季節の移り変わりを実感させる象徴として親しまれてきました。\n\n### この季語で詠むコツ\n「栗咲く」を詠む際は、視覚的な「白さ」や「群れて咲く様子」だけでなく、その「独特の強い香り(匂い)」や、梅雨時の「湿った空気感」に焦点を当てると効果的です。また、華やかな花ではないからこそ、素朴な日常や静かな山里の暮らしと組み合わせることで、深い味わいが生まれます。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n 嗅覚・空気感:匂い、むせぶ、雨、曇り空、湿気\n 生活・風景:山路、畑、夕暮れ、庵、家路

かみなり・らい

夏の午後に発生しやすい、稲妻と激しい音を伴う気象現象です。急激な上昇気流によって積乱雲が発達した際に起こります。自然の威力のすさまじさ、響き渡る轟音、一瞬の閃光がもたらす緊張感が特徴です。夏のエネルギーの爆発とも言える季語です。 詠む際のコツ 「怖い」「音が大きい」という感想ではなく、光の鋭さ、音が響く前の静寂、雷に驚く動物や人々の動作、あるいは家の中で息を潜める情景など、雷という現象が周囲に与える影響を描くと深みが出ます。 相性のいい言葉・取り合わせ 【時候】夕立前、炎天 【地理】青田、山際 【生活】雨戸、停電

秋成忌

あきなりき

意味・由来 「秋成忌(あきなりき)」は、江戸時代後期の読本作者であり国学者でもある上田秋成(うえだあきなり)の忌日です。陰暦の6月27日(新暦の8月上旬頃)にあたり、季節は晩夏(夏)に分類されます。秋成は『雨月物語』や『春雨物語』などの優れた読本(よみほん)を著し、怪異小説の金字塔を打ち立てました。多才でありながらも、晩年は世を厭う孤高の姿勢を貫いた秋成の、知的で妖しく、どこか寂しげな魅力を偲びつつ詠まれる季語です。 この季語で詠むコツ 上田秋成の作品世界を背景に持たせることで、独特の怪奇美や幻想的な情調を醸し出すことができます。彼の代表作である『雨月物語』を連想させる「雨」「月」「夢」「幻」といった言葉を盛り込んだり、彼の偏屈ながらも風雅を愛した生き方にアプローチしたりすると良いでしょう。夏の終わりの寂寥感と、知的でミステリアスな雰囲気を重ね合わせることがポイントです。 相性のいい言葉・取り合わせ ・作品世界を象徴する言葉:雨、月、霧、怪談、青火、狐 ・秋成の別号やゆかりの言葉:無腸(むちょう)、剪枝庵(せんしあん)、茶、古書 ・夏の終わりの時間帯:夕風、夜の灯、うす闇、有明

卯月八日

うづきようか

意味・由来 「卯月八日(うづきようか)」は、旧暦の4月8日を指す夏の季語です。この日は仏教においてお釈迦様の誕生を祝う「灌仏会(かんぶつえ)」(花祭り)にあたります。それと同時に、古くからの日本独自の民俗行事として、山から神様(田の神)を迎える農耕の節目でもありました。この日には、ツツジや藤、シャクナゲなどの山花を「天道花(てんとうばな)」として竹の先に挟み、庭先に高く掲げて五穀豊穣を祈る習慣が全国的に見られました。仏教的な厳かさと、農山村の素朴な信仰が融合した、華やかでどこか神聖な一日を指します。 この季語で詠むコツ お釈迦様の生誕を祝う「花祭り」の側面と、里山で行われる「天道花」などの農耕儀礼の側面の、どちらに焦点を当てるかで句の雰囲気が変わります。前者を詠むなら甘茶や誕生仏といったモチーフを、後者なら山路や野生の草花、新緑などを取り入れると良いでしょう。共通しているのは、初夏の生命力溢れる季節の中で「すべての生命を祝福する」という明るく穏やかな空気感です。瑞々しい光や青空を背景に配すると、季語の魅力がさらに引き立ちます。 相性のいい言葉・取り合わせ 仏教・儀礼関連: 甘茶、誕生仏、花車、寺の鐘 自然・民俗関連: 天道花、つつじ、藤波、青空、山路、新緑 日常・情景: 産声、健やか、静けさ、風の音、ひかり

岩高蘭

がんこうらん

意味・由来 岩高蘭(がんこうらん)は、高山や寒冷地の砂礫地に自生する常緑の地を這うような低木です。名前に「蘭」とありますが、ラン科ではなくガンコウラン科(またはツツジ科)に分類されます。厳しい環境に耐え、夏になると葉の付け根に直径数ミリの黒紫色の液果(実)を実らせます。この実は食用にもなり、高山の短い夏の生命力を象徴する存在です。 ### この季語で詠むコツ 高山帯という過酷な環境と、そこに実る小さな黒い実の「健気さ」や「艶やかさ」の対比を意識して詠むのがコツです。単に植物を写生するだけでなく、周囲の霧、冷たい風、ゴツゴツとした岩肌など、高山ならではの五感を刺激する景物を取り合わせると、作品に立体感が生まれます。 ### 相性のいい言葉・取り合わせ 「霧」「稜線」「岩肌」「ケルン」「冷たし」「黒き実」「這ふ」「風」など、山の気象や厳しい地形を示す言葉と相性が良いでしょう。

木の枝払う

きのえだはらう

意味・由来 「木の枝払う」は、初夏から夏にかけて、青々と生い茂った樹木の不要な枝を切り落として整理する作業を指す夏の季語です。夏の強い日差しを浴びて木々は勢いよく緑の葉を繁らせますが、そのままにしておくと風通しが悪くなり、害虫の発生原因になったり、電線や家屋に干渉したり、あるいは庭を暗くしてしまいます。そこで、余分な枝を切り払うことで光と風の通り道を確保します。作業の後に周囲が急に明るくなり、夏の強い光が地面に差し込む様子は、夏の生活実感を強く伴う光景です。 この季語で詠むコツ この季語で詠む際は、枝を切り落としたことによって生じる「劇的な変化」に着目するのがコツです。それまで遮られていた青空が急に広く見えたり、強烈な日の光が差し込んできたりといった視覚的な変化や、切り口から立ち上る青臭く瑞々しい樹液の匂い、鋸(のこぎり)の音など、五感を刺激する要素を盛り込むと、非常に写実的で生き生きとした句になります。 相性のいい言葉・取り合わせ 光や空:青空、日の光、日ざし、木漏れ日、あつさ 木の様子:夏木立、幹、青葉、若葉、樹液 動作・道具:鋸(のこ)、鋏(はさみ)、響く、落つ、汗

花ぎぼし

はなぎぼし

意味・由来 「花ぎぼし(花擬宝珠)」は、山野の湿地や木陰などに自生する多年草、ギボウシ(擬宝珠)に咲く花のことです。夏の盛りから晩夏にかけて、すらりと伸びた花茎の先に、薄紫や白色の涼しげな花をうつむき加減に咲かせます。名前の由来は、蕾(つぼみ)の形が、橋の欄干の柱頭を飾る「擬宝珠(ぎぼし)」に似ていることから名付けられました。日陰を好み、みずみずしい大きな葉の間から楚々として咲く姿は、日本の夏の庭園や山路に静かな涼感を添えてくれます。 この季語で詠むコツ 花ぎぼしは、夏の強烈な太陽の下よりも、日陰や雨の中、夕暮れ時などの「しっとりとした情緒」の中で本領を発揮する季語です。鮮やかな色合いではなく、淡い紫や白という控えめな色彩に着目し、その周囲にある「静けさ」や「湿り気」を一緒に描き出すと良いでしょう。また、大きく広がる青葉とのコントラストや、うつむきがちに咲く花の繊細な表情を写生するのも効果的です。 相性のいい言葉・取り合わせ ・水や雨に関する言葉(雨しずく、水音、せせらぎ、夕立、苔むす) ・影や暗さを表す言葉(木陰、小庭、薄暗がり、夕暮れ、日陰) ・静寂や引き算の表現(ひっそりと、静か、古寺、佇む)

蛍狩

ほたるがり

意味・由来\n「蛍狩(ほたるがり)」は、夏の夜に川辺や草むらなどの水辺へ出かけ、飛び交う蛍を観賞したり、捕らえたりして楽しむ風流な遊びを指す季語です。日本では古くから愛されてきた夏の風物詩であり、平安時代の『源氏物語』にも蛍を放つ描写があるなど、貴族の優雅な遊びから始まり、江戸時代には庶民の娯楽として広く親しまれるようになりました。「狩る」と言っても、実際に命を奪うのではなく、手や団扇でそっと捕らえて虫籠に入れたり、そのはかない光を目で追いかけたりして、夏の涼を味わう行事です。\n\n### この季語で詠むコツ\n蛍狩を詠む際には、単に「蛍が光っている」という視覚的な美しさだけでなく、それを囲む「闇の深さ」や「人々の気配」を意識することがポイントです。暗闇の中に浮かび上がるほのかな光の軌跡、川のせせらぎや夜風の冷たさといった五感に響くディテールを盛り込むと、臨場感が生まれます。また、大人たちが子供に帰ったように夢中になる姿や、恋人同士の静かな語らいなど、蛍狩りに同行する人々の人間模様や、手元に残るかすかな温もりや感触に着目するのも面白いでしょう。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n・背景の闇や水辺を表す言葉:「闇路(やみじ)」「川音(かわおと)」「草の葉」「水辺」\n・人の動作や持ち物を表す言葉:「団扇(うちわ)」「虫籠(むしかご)」「呼び声」「袖(そで)」\n・光の動きを表す言葉:「点る(ともる)」「揺れる」「消え入る」「影」

暑き日

あつきひ

意味・由来 「暑き日」は、夏の厳しい暑さを直接的に表す主観的かつ情緒的な季語です。単に気温が高いという気象学的な事実にとどまらず、一日中まとわりつくような熱気や、強烈な日差しによる体感、そしてその暑さの中で人々がどう過ごしているかという生活実態までを幅広く表現します。夏の盛りの圧倒的なエネルギーを感じさせる言葉です。 この季語で詠むコツ 「暑い」という主観的な言葉だけで終わらせず、その暑さがもたらす「物事の変化」や「具体的な光景」を描写するのがコツです。例えば、溶けていくアスファルトの匂い、木陰の濃さ、人々の疲れた歩き方など、五感でとらえた具体的なイメージを取り合わせることで、読者に夏の熱気を生々しく伝えることができます。 相性のいい言葉・取り合わせ 涼しさを感じさせる対照的な言葉(「水」「日陰」「風」「麦茶」など)や、暑さをより際立たせる乾いた言葉(「砂」「坂道」「鉄」「誇り」など)との相性が非常に良いです。また、人や動物の具体的な仕草と組み合わせることで、ドラマチックな一瞬を切り取ることができます。

祝融

しゅくゆう

意味・由来 「祝融(しゅくゆう)」は、中国神話に登場する南方の火を司る神(火神)の名です。古代中国の思想である「五行説」において、南方は「夏」に配されることから、祝融は「夏の神(夏帝)」としても崇められてきました。俳句においては、この由来から「夏の季節そのもの」や「夏の厳しい暑さ(猛暑)」を表す、非常に格調高い夏の季語として用いられます。また、歴史的には「火災」を指す言葉としても使われることがあります。 この季語で詠むコツ 「祝融」という言葉は、漢語らしい硬質で重厚な響きを持っています。そのため、単に「暑い」と詠むよりも、神話的なスケールの大きさや、自然の猛威に対する畏怖を表現するのに適しています。 詠む際のコツは、この言葉が持つ「格調高さ」や「熱量」に負けない、力強い言葉を取り合わせることです。また、現代の日常的な光景にあえて「祝融」という古風で壮大な言葉をぶつけることで、独特の緊張感や批評性、ユーモアを生み出すこともできます。 相性のいい言葉・取り合わせ スケールの大きな自然:雲の峰(入道雲)、大河、天、炎天下、日輪 格調高い動詞・形容詞:猛る(たける)、傲る(おごる)、熾り(おこり)、赫たり(かくたり) 現代的な無機物との対比:ビル街、アスファルト、コンクリート、鉄塔

向日葵

ひまわり・ひゅうがあおい

意味・由来 キク科の向日葵は、夏の強烈な日差しを浴びて、太陽を追うように咲く大輪の花です。鮮やかな黄色の花びらと、中心の濃い褐色のコントラストが、生命力にあふれた夏の情景を強く印象付けます。背高く群れ咲く姿には、圧倒的な力強さがあります。 この季語で詠むコツ 向日葵を詠む際、「太陽に向かって咲く」「黄色くて大きい」といった事実はありきたりな表現になりがちです。視点をずらし、例えば夕暮れ時のうつむく姿や、種を重そうに抱える晩夏の風情、あるいは一本だけ離れて咲く向日葵の孤独感などを捉えると、句に深みが出ます。 相性のいい言葉・取り合わせ 時候:炎天、夕凪 地理:廃屋、海辺 生活:麦わら帽子、ジョウロ 傍題 日車(ひぐるま)、日輪草(にちりんそう)、迎陽花(げいようか)

夏草

なつくさ

夏草(なつくさ)は、夏の強い日差しの下で勢いよく生い茂る草全般を指す三夏の季語です。分類は「植物」にあたります。抜いてもすぐに生えてくるほどの力強い生命力を持つ一方で、秋には枯れゆく運命にあるため、古くから栄枯盛衰や兵どもが夢の跡といった無常観の象徴としても詠まれてきました。風景の力強さと歴史の哀愁を同時に感じさせる深い季語です。

日傘

ひがさ

夏の強い日差しを避けるためにさす傘のことです。日除けの実用性とともに、レースや透かし模様など、見た目にも涼しさを演出する小道具でもあります。強い陽射しから身を守る閉鎖的な空間と、その下に落ちる濃い影が、夏の路上に独特の風情を生み出します。 詠む際のコツ 「暑いからさす」という機能だけでなく、日傘をさす人の所作の美しさ、傘の影の濃さ、すれ違う時の距離感、あるいは日傘を畳んだ時の眩しさなど、光と影のコントラストを意識すると良い句になります。 相性のいい言葉・取り合わせ 【時候】炎天、真昼 【地理】アスファルト、交差点 【生活】サングラス、白

冷麦

ひやむぎ

夏の暑い時期に、冷水で冷やして食べる麺類です。素麺(そうめん)よりもやや太く、つるりとした喉越しが特徴です。涼をとるための代表的な夏の食べ物であり、ガラスの器や氷、薬味のネギや生姜などとともに、視覚や味覚、触覚から涼しさを感じさせます。 詠む際のコツ 単に「美味しい」「涼しい」とするだけでなく、茹でる際の湯気と水で締める時の温度差、薬味の香り、あるいは一緒に食べる人との情景を詠むと、生活感が滲み出ます。 相性のいい言葉・取り合わせ 【時候】昼下がり、炎天 【地理】縁側、台所 【生活】ガラス鉢、氷

百合

ゆり

百合(ゆり)は、初夏から夏にかけて、ラッパ状や釣鐘状の大きく美しい花を咲かせる球根植物で、分類は「植物」にあたります。ヤマユリ、テッポウユリ、ササユリなど様々な種類があり、その華麗な姿と強い芳香が特徴です。古くから純潔や威厳の象徴とされ、和歌や俳句でも高貴な花として詠まれてきました。夏の強い日差しの下や、梅雨の晴れ間に咲き誇る姿が印象的な季語です。

瑠璃

るり

意味・由来 「瑠璃(るり)」は、夏の季語で、美しい青い羽を持つ夏鳥「オオルリ(大瑠璃)」や「コオルリ(小瑠璃)」の総称、またはその鳴き声を指します。春に日本に渡来し、山地の渓流沿いの林などで繁殖します。ウグイス、コマドリと並んで「日本三鳴鳥」に数えられるほど、そのさえずりは極めて美しく、清澄で涼やかです。宝石の「瑠璃(ラピスラズリ)」を思わせる鮮やかなコバルトブルーの姿と、気品ある美しい鳴き声が、古来より人々を魅了してきました。 この季語で詠むコツ 瑠璃を詠む際は、その「美しい青い姿(視覚)」と「澄み切ったさえずり(聴覚)」のどちらに焦点を当てるかがポイントです。特に俳句では、深山幽谷の静寂の中で響き渡るその声の美しさを詠むことが多く、周囲の「静けさ」や「緑の深さ」を対比させることで、瑠璃の存在感をより一層引き立てることができます。また、夏の早朝や清流のきらめきなど、清涼感のある時間や場所の設定も効果的です。 相性のいい言葉・取り合わせ 音・静寂を連想させる言葉: 「しづけさ」「こだまする」「響く」「鳴き渡る」 自然・色彩を連想させる言葉: 「渓谷」「新樹」「杉の梢」「朝露」「青葉」「深山」 時間・光を連想させる言葉: 「朝光」「日の出」「薄明」「木漏れ日」

夕立

ゆうだち

夏の午後から夕方にかけて、急に空が暗くなり、激しく降る雨のことです。雷を伴うことも多く、短時間で降り上がった後には、空気が一変して涼風が吹き、打ち水をしたような爽やかさが残ります。夏の強烈なエネルギーと、その後の静寂の対比が魅力の季語です。 詠む際のコツ 「急に降ってきた」という事実だけでなく、雨粒の大きさ、アスファルトの匂い(匂い立つ土の香)、雨宿りする人々の様子、雨上がりの空の明るさなど、五感で捉えた変化を描写すると立体的になります。 相性のいい言葉・取り合わせ 【時候】残暑、夕暮れ 【地理】軒下、大通り 【生活】雨宿り、傘

初伏

しょふく

かき氷

かきごおり

氷を細かく削り、シロップや蜜をかけて食べる夏の代表的な甘味です。氷をかく時のシャリシャリという涼しげな音、器に山盛りにされた氷の冷たさ、シロップの鮮やかな色が、夏の暑さを一時忘れさせてくれます。氷水(こおりみず)とも呼ばれます。 詠む際のコツ 「冷たくて甘い」という感想を越えて、氷が崩れる瞬間の儚さ、舌が冷える感覚、シロップの色が混ざり合う様子、あるいは氷屋の暖簾(のれん)の風情など、細部に焦点を当てると視覚的・触覚的な句になります。 相性のいい言葉・取り合わせ 【時候】炎昼、夕涼み 【地理】縁台、海の家 【生活】ガラス器、暖簾

書を曝す

しょをさらす

土用

どよう

意味・由来 立秋の前の十八日間を指す暦の言葉で、一年で最も暑さが厳しい時期です。この期間の丑(うし)の日には鰻(うなぎ)を食べるなど、厳しい暑さを乗り切るための様々な生活の知恵や風習が根付いています。体にしんしんと堪(こた)える、重苦しい暑さを伴います。 この季語で詠むコツ 「暑くてたまらない」という苦痛の吐露になりがちですが、土用干し(衣類や本を干すこと)に見る生活の細部や、土用波と呼ばれる海岸の荒々しい波、あるいは暑さをやり過ごす静かな時間など、土用ならではの固有の事象を描写することが重要です。 相性のいい言葉・取り合わせ 時候:炎熱、熱帯夜 地理:砂浜、干潟 生活:鰻、虫干し 傍題 土用波(どようなみ)、土用干(どようぼし)

白髪太郎

しらがたろう

蓼売

たでうり

意味・由来 「蓼売(たでうり)」は、夏の季節に蓼の葉を売り歩く行商人のことです。蓼、特に「柳蓼(やなぎたで)」の葉は、ピリッとした独特の辛味があり、古くから鮎の塩焼きに添える「蓼酢(たです)」の材料や、刺身のつまとして重宝されてきました。江戸時代には、涼しげな川魚の風味を引き立てる名脇役として、蓼売が街を行き交う姿が夏の風物詩となっていました。 この季語で詠むコツ 蓼売の売り声や、川辺の瑞々しい気配、そして蓼の持つ爽やかでツンとした香りを意識して詠むと、臨場感が出ます。鮎や川のイメージと密接に結びついているため、水の冷たさや水しぶきの白さなど、聴覚や嗅覚、触覚を刺激する描写を取り入れるのがコツです。 相性のいい言葉・取り合わせ 水、川、瀬、橋、流れなどの「水辺」を表す言葉 日傘、小路、売り声、暖簾などの「街の生活感」を表す言葉 鮎、塩焼き、青葉、酸味などの「食や香り」を想起させる言葉

白玉

しらたま

皐月雨

仲夏

さみだれ

意味・由来\n「皐月雨(さみだれ/五月雨)」は、旧暦の5月(現在の6月頃、まさに梅雨の時期)に降る長雨を指す夏の季語です。「さ」は田植えの神や農耕そのものを意味し、「みだれ」は「水垂れ」が変化したものとされ、元々は田植えに必要な恵みの雨という意味合いを持っていました。しかし、古今和歌集の時代からは、どこか物憂げで寂しげな長雨の情景として歌われることが多くなりました。\n\n### この季語で詠むコツ\n皐月雨を詠む際は、単なる「雨の日の景色」として描くのではなく、降り続く雨によってもたらされる「時間の経過」や「湿り気」、あるいは「自然のダイナミズム」に注目することが大切です。しとしとと静かに万物を潤す雨としての「静」の側面と、川を増水させるような激しい雨としての「動」の側面、どちらを切り取るかによって句の個性が際立ちます。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n 水や流れに関する言葉: 大河、急流、濁流、軒の雫、水たまり\n 室内の情景や静けさ: 畳、古書、灯火、障子、宿、昼寝\n* 植物や自然: 青葉、若葉、苔、紫陽花、煙る山々

明智風呂

あけちぶろ

意味・由来 「明智風呂(あけちぶろ)」は、夏の季語です。安土桃山時代の武将・明智光秀の菩提を弔うために、京都の妙心寺などに建立された浴室(蒸し風呂)のことを指します。特に妙心寺の浴室(重要文化財)は、天正15年(1587年)に光秀の叔父である密宗和尚が、光秀の追善供養のために創建したと伝えられています。当時の風呂は浴槽に湯を張るものではなく、蒸気で体を温める「蒸し風呂(現代のサウナに近いもの)」でした。歴史の哀愁を秘めた古寺の静寂や、風呂上がりの涼風とともに詠まれることが多い季語です。 この季語で詠むコツ 明智風呂は、光秀の悲劇的な生涯や、歴史のロマンを感じさせる重厚な季語です。単に「お風呂」として詠むのではなく、古寺のひんやりとした空気、周囲の青葉や苔の美しさ、蒸し風呂の熱気とそこから一歩出たときの心地よい涼風とのコントラストを意識して詠むと効果的です。歴史的な背景への追慕や、静寂な寺の佇まいを想起させる言葉と取り合わせるのがポイントです。 相性のいい言葉・取り合わせ 自然・植物:青梅、青嵐(あおあらし)、山颪(やまおろし)、松の風、蝉、苔 風景・五感:古寺、夕暮れ、煙、涼し、熱し、暗がり、石畳

意味・由来\n「茆(う)」は、スイレン科の水生多年草である「蓴菜(じゅんさい)」の古名であり、初夏の季語です。沼や池に自生し、水面に楕円形の葉を浮かべます。その若芽や葉の裏側にある、透明でぷるぷるした粘液(ヌル)に包まれた部分を食用とします。古くは『万葉集』にも「ぬなわ(蓴)」として詠まれており、古来より日本の清らかな水辺を象徴する植物として親しまれてきました。その涼しげな佇まいと独特の食感は、古くから日本の夏の味覚として愛されています。\n\n### この季語で詠むコツ\n「茆」を詠む際は、その生育環境である「水」の美しさや透明感、静寂さを意識することが大切です。また、粘液に包まれた若芽のみずみずしさや、水面に浮かぶ葉の緑と水底の暗さとの対比を描き出すことで、初夏らしい涼しげな叙景句に仕上がります。ただ植物を描くだけでなく、周囲の空気感や光の加減を捉えるのがコツです。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n 水面の様子(「澄み渡る」「水底」「濁りなき」「静けさ」など)\n 地形や情景(「沼」「沢べ」「池の底」「小舟」など)\n* 涼感を表す言葉(「涼し」「青し」「五月雨」など)

尻打祭

しりうちまつり

おうぎ

意味・由来\n「扇(おうぎ)」は、あおいで風を起こし、夏の暑さをしのぐための道具です。古くは平安時代から、涼をとる実用性だけでなく、儀礼や芸能、贈答の品、さらには詩歌を書き留める雅な道具として重宝されてきました。扇を開閉するときの洗練された所作や、骨のきしむ音、そこに描かれた美しい絵など、日本人の生活と美意識に深く結びついた、情緒豊かな夏の代表的な季語です。\n\n### この季語で詠むコツ\n単に「あおいで涼しい」という直接的な動作を描写するのではなく、扇を取り巻く周囲の状況や静かな時間経過に焦点を当てるのがコツです。例えば、扇が置かれている畳や机の上の様子、扇の生み出す一瞬の微風、開閉するときの乾いた音、あるいは持ち主の指先や物憂げな表情などを切り取ることで、映像的で深みのある句になります。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n 動作:置く、畳む、開く、翳す(かざす)、忘る\n 場所・物:畳、膝、古机、影、てのひら、畳、袂(たもと)\n* 色彩・風情:白(白扇)、かすかな風、静けさ、夕暮れ、絵の具

開襟

かいきん

意味・由来 「開襟(かいきん)」は、シャツの第一ボタンを外し、襟を左右に開いて胸元を涼しくした着こなし、あるいはそのために仕立てられた「開襟シャツ(オープンカラーシャツ)」を指す夏の季語です。大正から昭和初期にかけて、日本の高温多湿な夏を快適に過ごすための近代的で合理的な服装として推奨され、定着しました。機能的な涼しさはもちろん、どこか健康的で若々しい青春の息吹や、昭和のノスタルジーを感じさせる独特の魅力を持っています。 この季語で詠むコツ 「開襟」を詠む際は、襟元が開いていることによる「風の通り抜け」や「肌の露出」に着目すると、夏の心地よさや開放感がリアルに伝わります。また、胸元の白さや日焼け、汗といった身体的な感覚、あるいは自転車に乗る、坂道を上るといった活動的な動作と組み合わせることで、健康的で爽やかな夏の1シーンを鮮明に切り取ることができます。 相性のいい言葉・取り合わせ ・風を連想させる言葉(南風、通る、抜ける、吹く) ・青春や日常の動作(自転車、坂道、切符、少年、汗、日焼け) ・色彩や光(白、青空、日差し、ひかり)

鹿子毛をかふる

かごけをかうる

意味・由来 「鹿子毛をかふる(かごけをかうる)」は、仲夏の季語です。春から夏にかけて、鹿が冬の地味な灰褐色の毛から、白い斑点のある美しい「鹿の子(かのこ)模様」の夏毛へと生え変わる様子を指します。冬を生き抜いた古い毛が抜け落ち、鮮やかで艶やかな「鹿子毛」へと新調される様子は、まさに夏の瑞々しい生命力の到来を感じさせ、古来より俳人たちに愛されてきました。 この季語で詠むコツ この季語を詠む際は、単に鹿の姿を描写するだけでなく、生え変わるプロセスのなかに宿る「生命の更新」や「瑞々しさ」に着目するのがコツです。ごわごわとした冬の毛が抜けかけ、その下から鮮やかな斑点が見え始める過渡期の力強さや、すっかり生え変わって美しく輝く夏の鹿の初々しさを視覚的に描写すると、季語の持つ季節感がぐっと引き立ちます。 相性のいい言葉・取り合わせ 鹿の毛の質感や色彩を引き立てる言葉がよく合います。「小雨」「朝霧」「木漏れ日」といった自然の光や気象を想起させる言葉や、「角(つの)」「背」「瞳」など鹿の身体の一部にフォーカスした言葉と取り合わせるのがおすすめです。また、「奥の院」「社(やしろ)」「木の間(このま)」など、鹿が生息する森の静けさや神秘性を漂わせる名詞とも非常に相性が良いです。

鎌倉カーニバル

かまくらかーにばる

意味・由来 鎌倉カーニバルは、昭和9年(1934年)から昭和37年(1962年)にかけて、神奈川県鎌倉市の由比ヶ浜などで毎年8月に開催されていた夏のお祭りです。久米正雄や大佛次郎といった「鎌倉文士」と呼ばれる作家たちが中心となって企画・運営に関わり、華やかな仮装行列やミス鎌倉の選出、ダンスパーティーなどが繰り広げられました。当時の最先端を行くモダンでハイカラな夏の風物詩であり、俳句においては昭和を代表する夏(晩夏)の季語として親しまれています。 ### この季語で詠むコツ 単なるお祭りの賑やかさを詠むだけでなく、昭和モダンな薫りや、海辺の開放感、そしてお祭りが終わった後の寂しさに注目すると、より詩情豊かな句になります。仮装という「非日常」と日常とのギャップや、今では失われたかつての華やぎに対するノスタルジー(郷愁)を重ね合わせるのも効果的です。 ### 相性のいい言葉・取り合わせ 由比ヶ浜、波の音、仮装、仮面、夜風、灯、祭りのあと、寂しさ、夢の跡

烏扇

からすおうぎ

意味・由来 「烏扇(からすおうぎ)」とは、主に黒い渋団扇(しぶうちわ)や黒漆を塗った扇のことを指す夏の季語です。柿渋に煤(すす)や墨を混ぜて塗ることで全体が真っ黒に仕上げられており、その様子をカラスの羽に見立ててこの名が付きました。実用的でありながら、どこか古風で重厚感のある漆黒の風情が、江戸時代から庶民や文人に愛されてきました。なお、アヤメ科の植物である「檜扇(ひおうぎ)」の別名として用いられることもあります。 この季語で詠むコツ 烏扇を詠む際は、その独特な「黒さ」に着目することが大切です。白い肌や明るい夏の光とのコントラスト(色彩の対比)を意識すると、映像が鮮明になります。また、黒い団扇がはためく時の日陰の涼しさや、少し泥臭い日常の生活感、哀愁を漂わせることで、単なる団扇とは一味違った「烏扇」ならではの渋みを引き出すことができます。 相性のいい言葉・取り合わせ 色彩の対比: 「白肌」「白昼」「青空」「水」 生活感・日常: 「炭」「夕暮れ」「路地」「長屋」「手習い」 感覚・動作: 「涼風(すずかぜ)」「日陰」「夕涼み」「ぱたぱた」

こうぞ

意味・由来\n「楮(こうぞ)」はクワ科の落葉低木で、古くから和紙の代表的な原料として栽培されてきました。夏には大きな切れ込みのある葉を青々と繁らせ、初夏(5月〜6月頃)には球状のユニークな花を咲かせます。和紙の強靭な繊維を生み出す植物であり、その生命力あふれる瑞々しい姿は、里山の自然や職人の営みと深く結びついています。俳句では、冬の「楮刈る」「楮蒸す」など原料加工のプロセスも有名ですが、単に「楮」や「楮の葉」「楮の花」と詠む場合は、夏の旺盛な緑や静かな生命力を象徴する夏の季語として扱われます。\n\n### この季語で詠むコツ\n夏の「楮」を詠む際は、その大きな葉の質感や、雨や風を優しく受け止める様子に注目すると良いでしょう。和紙の原料としての文化的背景(手漉き和紙の里など)を意識しつつも、目の前にある植物としての楮が持つ、力強くもどこか素朴な佇まいをありのままに活写することが大切です。また、独特な形の花や、青々と茂る葉の色彩に着目するのも効果的です。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n- 色彩・自然:青葉(あおば)、谷間(たにま)、夕野(ゆうの)、雨(あめ)、風(かぜ)\n- 地理・環境:山路(やまじ)、里山(さとやま)、水音(みずおと)、渓流(けいりゅう)\n- 暮らし・文化:紙漉き(かみすき)、和紙(わし)、手漉き(てすき)、繊維(せんい)

五月雲

さつきぐも

意味・由来 「五月雲(さつきぐも)」は、旧暦の五月(現在の六月から七月頃、すなわち梅雨の時期)に現れる雲のことです。この時期の雲は、梅雨前線の活動によって低くどんよりと垂れ込めたり、ときには晴れ間のなかにダイナミックに湧き起こったりと、非常に変化に富んでいます。単なる「曇り空」を指すだけでなく、夏の到来を前にした湿潤な空気感や、重苦しくも力強い自然の躍動感を象徴する季語として愛されてきました。 この季語で詠むコツ 五月雲を詠む際は、その「湿度の高さ」や「重厚な質感」、そして「絶え間ない変化」に注目するのがコツです。単に空を見上げるだけでなく、雲の切れ間から差し込む一瞬の光、あるいは雲のせいで暗くなる地上の風景や水面の様子など、周囲の環境に与える影響を描写することで、梅雨期特有の鬱然とした、しかしどこか情緒ある雰囲気を生々しく表現することができます。 相性のいい言葉・取り合わせ 動的な表現: ちぎれる、湧き立つ、覆う、流れる、翳(かげ)る 水や湿気を感じさせる言葉: 泥、水底、川波、露、しっとり、雨催い 光と影の言葉: 薄日、夕日、またたく、仄暗い、コントラスト

小麦冬

しょうばくとう

意味・由来 「小麦冬(しょうばくとう)」は、初夏の季語であり、麦が黄金色に実り収穫期を迎える「麦秋(ばくしゅう)」や「麦の秋」の別称です。一般的には「麦の冬(むぎのふゆ)」とも呼ばれます。植物としての麦は、秋に芽吹いて冬を越し、初夏に実を結んで刈り取られます。麦にとっては、この実りの季節こそが一生の終わりである「冬」に相当することから、このように名付けられました。黄金色の美しい景色のなかに、どこか寂寥感を内包した奥深い季語です。 この季語で詠むコツ 「小麦冬」を詠む際は、初夏の光の強さと、麦畑が持つ乾いた「冬」のような質感を対比させることがポイントです。風にそよぐ麦の乾いた音、刈り入れ前の静けさ、あるいは遠くに見える山々など、視覚と聴覚を刺激する描写を取り入れると良いでしょう。「冬」という字面から受ける寒々しさと、実際の初夏の温かさや日差しのギャップを意識して詠むと、詩情が深まります。 相性のいい言葉・取り合わせ 動きや光を表す言葉(風、雲、陽射し、ひらひら、影) 静けさや寂しさを表す言葉(ひえびえ、遠音、静寂、暮色) 地形や自然の景観(富士、空、野、道、里)

たかし忌

たかしき

意味・由来 「たかし忌(たかしき)」は、昭和を代表する俳人の一人である松本たかしの忌日である6月4日を指す、仲夏の季語です。松本たかし(1906~1956年)は、江戸高弟の流れを汲む能楽師の家に生まれましたが、病弱のため能楽師の道を断念し、高浜虚子に師事して俳句の道へと進みました。彼の作風は、能楽仕込みの格調高さと幽玄な美意識、そして独自の清澄な感覚に満ちています。50歳という若さで没した彼を偲び、その忌日は別号の「麦車」から「麦車忌(ばくしゃき)」とも呼ばれます。 この季語で詠むコツ たかし忌を詠む際は、松本たかしが生涯愛した「鎌倉」の自然や、彼のルーツである「能楽」の静謐な世界観を背景に置くのが効果的です。また、6月初旬という季節ならではの、しっとりとした雨(梅雨の走り)や、光り輝く新緑、黄金色に実る麦畑などの色彩感を重ね合わせることで、彼の端正でノーブルな句風に寄り添う、詩情豊かな句を詠み上げることができます。 相性のいい言葉・取り合わせ 地名・空間:「鎌倉」「由比ヶ浜」「能舞台」「竹林」「静寂」 自然・季節:「雨」「麦の秋(麦秋)」「青葉」「風の音」 能楽にまつわる言葉:「謡(うたい)」「仕舞」「能面」「笛」

玉巻く芭蕉

たままくばしょう

意味・由来 「玉巻く芭蕉(たままくばしょう)」とは、夏の季語で、芭蕉の新しい葉がまだ平らに開かず、青い円筒状に固く巻いたまま直立して伸びていく様子を指します。芭蕉は中国原産の多年草で、成長すると非常に大きな葉を広げますが、その新葉が巻き重なっている状態は「玉巻く」と表現され、内側に強い生命力を秘めた若々しくみずみずしい美しさを持っています。やがてダイナミックにほどけていく前の一瞬の緊張感や、夏のエネルギーを感じさせる季語です。 この季語で詠むコツ まだ見ぬ未来の広がりを予感させる「秘められた力」や「瑞々しさ」に着目するのがコツです。円筒状にきつく巻かれた葉の、青く硬質な手触りや、天に向かって真っ直ぐに伸びる垂直のラインを意識すると、視覚的な鮮やかさが際立ちます。また、これから開いて風に揺れるであろう「予感」を詠み込むのも効果的です。 相性のいい言葉・取り合わせ 垂直性を強調する言葉(「天」「立つ」「真直ぐ」)、色や質感を表す言葉(「青」「滴る」「固し」「光」)、静けさや風の気配を表す言葉(「風」「雨」「庭」「露」)などと相性が良いです。

燕の子

つばめのこ

意味・由来 「燕の子」は、初夏から夏にかけて、軒先などの巣の中で育つツバメの雛(ひな)を指す季語です。親鳥がせっせと餌を運び、巣から小さな黄色い嘴(くちばし)をいっぱいに広げてピーピーと鳴く姿は、古くから日本の夏の風物詩として親しまれてきました。親鳥の深い愛情や、生命の健気さ、そしてやがて訪れる巣立ちへの予感など、温かみと躍動感に満ちた季語です。 この季語で詠むコツ 燕の子を詠む際には、その「小ささ」「愛らしさ」「必死さ」を具体的に描写することが大切です。ただ「可愛い」と表現するのではなく、こぼれそうな巣の様子や、不揃いな鳴き声、黄色い口ばし、親を待つ健気な仕草など、微細な観察による具体的なスケッチを心がけると、読者に強い実感が伝わります。 相性のいい言葉・取り合わせ 視覚的な言葉: 「黄色」「零る(こぼる)」「嘴(くちばし)」「ひしめく」「産毛」 聴覚的な言葉: 「声のそろう」「かぼそき声」「にぎやか」 生活の背景: 「軒下」「駅の梁」「街角」「雨だれ」「泥の巣」

毒蛾

どくが

意味・由来 「毒蛾(どくが)」は夏の季語で、触れると激しい皮膚炎を引き起こす毒毛を持つ蛾の総称、またはその姿を指します。夏の夜、電灯や街灯の光に誘われて不気味に舞う姿は、夏の夜特有の怪しさ、不穏さ、そして自然の油断ならない一面を象徴しています。美しい翅や色彩を持ちながらも、人間に害を及ぼすという二面性が、古くから俳人たちの詩情を刺激してきました。 この季語で詠むコツ 単に「気味が悪い」「有害である」という嫌悪感だけで終わらせず、その存在が醸し出す「妖しい美しさ」や「夜の闇の深さ」を表現するのがコツです。毒蛾の微細な羽音や、光に群がる狂おしい動き、またその死に際などに焦点を当てることで、一瞬の緊張感や人間の内なる不安を鮮やかに描き出すことができます。 相性のいい言葉・取り合わせ 光や白を象徴する言葉(「灯火」「電灯」「窓硝子」「白紙」) 暗闇や沈黙を強調する言葉(「静寂」「沖の暗さ」「真夜中」「深山」) 触覚的・動的な表現(「落ちる」「触る」「粉」「羽音」)

土用丑の日の鰻

どよううしのひのうなぎ

意味・由来 「土用丑の日の鰻」は、夏の土用の期間(立秋の直前の約18日間)のうち、十二支の「丑」にあたる日に鰻を食べる習慣に由来する、非常に生活感に満ちた夏の季語です。江戸時代の学者である平賀源内が、知り合いの鰻屋を繁盛させるために「本日、土用丑の日、うなぎ食うべし」という看板を書いたのが始まりという説が広く知られています。夏の猛暑によって消耗した体力を補うための「薬食い」としての歴史があり、現代でも夏の風物詩として定着しています。 この季語で詠むコツ 鰻そのものの美味しさをストレートに詠むのも良いですが、鰻を焼く際の「五感に訴えかける情景」を切り取ることが最大のコツです。タレが焦げる香ばしい「匂い」、店先から立ち上る「煙」、暑さの中で順番を待つ人々の「熱気」や「団扇を動かす手」など、周辺の生き生きとした描写を取り入れることで、単なるグルメの報告にとどまらない、夏の盛りならではの生活実感がこもった豊かな俳句になります。 相性のいい言葉・取り合わせ ・嗅覚・視覚:煙(けむり)、匂い、蒲焼、暖簾(のれん)、お品書き ・音・動作:団扇(うちわ)、行列、扇ぐ、待つ ・時間・情景:夕暮れ、二階、下町、路地裏、夕風

夏梅

なつうめ

意味・由来 「夏梅(なつうめ)」は、初夏から夏にかけて実を結び、青から黄色へと熟していく梅の実や、青々と葉を茂らせた梅の木そのものを指す季語です。春に美しい花を咲かせた梅が、夏には生命力あふれる緑の葉を蓄え、豊かな実を実らせる様子は、季節の移り変わりと自然のたくましさを感じさせます。実梅(みうめ)や青梅(あおうめ)とも重なる部分がありますが、「夏梅」という言葉には、夏の強い日差しや、その中で育まれる生命の瑞々しさがより強く響きます。 この季語で詠むコツ 夏梅を詠む際は、その「色」「質感」「音」に着目すると効果的です。青々とした葉の緑や、まだ硬い実の青さ、あるいは熟して黄色くなった実の色彩対比を意識しましょう。また、実がポトリと落ちる音や、周囲を流れる水の音など、聴覚的な要素を取り入れることで、夏の静けさや涼しさを表現することができます。単に梅の実を描写するだけでなく、その背景にある夏の光や風を感じさせることがポイントです。 相性のいい言葉・取り合わせ 「夏梅」は、その瑞々しさや酸っぱさ、重みを引き立てる言葉と相性が良いです。例えば、「青い」「硬き」「落ちる」「草の中」といった視覚や触覚に訴える言葉や、「水の音」「雨」「風」といった自然の動きを表す言葉、さらに「拾う」「もぐ」といった人間の動作などと取り合わせることで、夏梅が持つ生命力や、どこか懐かしい日常のひとコマを鮮やかに描き出すことができます。

はす

意味・由来 蓮(はす)は、夏の水辺を代表する極めて美しく格調高い季語です。泥水の中から茎を伸ばし、一切の濁りに染まることなく、清らかで神聖な大輪の花を咲かせる姿が特徴です。この極めて清浄な様子から、仏教においては極楽浄土を象徴する花として、古くから深く尊ばれてきました。朝早くに静かに花を開き、昼過ぎには閉じてしまうという、開花の儚さや時間的な限定性も、この花に神秘的な魅力を与えています。 この季語で詠むコツ 蓮を詠む際は、ただ「美しい」「清らかだ」と直接的に表現するのではなく、蓮が咲いている周囲の環境を描写するのがコツです。たとえば、濁った「泥水」や「池の深さ」といった対照的な要素を詠み込むことで、花の清らかさがより際立ちます。また、早朝のひんやりとした空気感、葉の表面を転がる朝露、あるいは大きく広がる蓮の葉が風にそよぐ音など、五感(触覚や聴覚など)を意識したディテールを取り入れると、立体感のある瑞々しい句になります。 相性のいい言葉・取り合わせ ・水や泥を想起させる言葉(泥、底、濁り、水底) ・時間や光を表す言葉(朝明け、朝露、日の出、朝風) ・静寂や精神性を表す言葉(仏、精舎、静寂、風の音、露)

菩提の花

ぼだいのはな

意味・由来 「菩提の花(ぼだいのはな)」は、仲夏(6月頃)に咲くシナノキ科の落葉高木「ボダイジュ(菩提樹)」の花を指す季語です。お釈迦様がその下で悟りを開いたとされるインド菩提樹(クワ科)とは別種ですが、日本の寺院では古くからこの中国原産のボダイジュが植えられてきました。初夏になると、淡い黄緑色の小さな花を吊り下げるようにして咲かせ、周囲に甘く濃厚な香りを漂わせます。 この季語で詠むコツ 仏教的な背景を持つ木であるため、寺院の静寂や厳かな雰囲気と重ねて詠まれることが多い季語です。しかし、それだけに囚われず、花の持つ「淡い黄色」の色彩や、初夏の風に乗って漂う「甘い香り」、群がる「蜂の羽音」といった五感を刺激する写実的なアプローチも効果的です。視覚と嗅覚を意識して詠むと、より瑞々しい句になります。 相性のいい言葉・取り合わせ 寺の境内、石段、鐘の音、仏像、夕日、風の匂い、蜂、静寂、など。

避暑旅行

ひしょりょこう

意味・由来 「避暑旅行」は、夏の厳しい暑さを避けるために、高原や山、涼しい海辺などの避暑地へ旅をすることを指す季語です。明治時代以降、洋風の避暑の習慣が日本に定着するとともに、夏のレジャーや保養としての旅が広く詠まれるようになりました。ただ暑さから逃れるだけでなく、涼しい土地の空気感、青々とした木々や澄んだ水、そして旅先での知的な休息といった、どこか優雅で清涼感のある雰囲気を内包しています。 この季語で詠むコツ 暑い日常から、一気に涼しい別世界へと移動する「コントラスト」を意識すると効果的です。都会の喧騒やうだるような暑さを背景に感じさせつつ、避暑地に一歩足を踏み入れた瞬間の肌寒さや、澄んだ空気の香りを具体的に描写しましょう。また、旅の道中での乗り物の窓からの景色、荷物の軽やかさなど、旅そのものが持つ高揚感を表現するのもおすすめです。 相性のいい言葉・取り合わせ 自然や気候を表す言葉(高原、風の音、霧、朝曇、冷泉) 旅の持ち物や乗り物を表す言葉(トランク、切符、夜行列車、白い靴) 聴覚や視覚に訴える言葉(木々のさざめき、クラシック音楽、冷たい紅茶、リネンのシャツ)

入道雲

にゅうどうぐも

意味・由来 夏の強い日差しによって発生する、巨大で力強い積乱雲のことです。大坊主(入道)の頭のように盛り上がる姿からその名が付きました。青空に白くそびえ立つ様は夏の盛りの象徴であり、夕立や雷の前触れとしても力強い自然の威力を感じさせます。 この季語で詠むコツ 「大きくて白い雲だ」という視覚描写のみに留まらず、雲の下に広がる影の濃さや、これから来る夕立への予感、あるいは地上の静寂と天空で発達し続ける雲の動的なエネルギーを対比させると、ダイナミックな句になります。 相性のいい言葉・取り合わせ 時候:炎天、夕立前 地理:青田、海原 生活:麦茶、帰路 傍題 雲の峰(くものみね)、峰雲(みねぐも)、雷雲(らいうん)、積乱雲(せきらんうん)

瓢簞草

ひょうたんそう

まむし

意味・由来 「蝮(まむし)」は、日本の代表的な毒蛇であり、夏の季語です。夏になると活動が活発になり、草むらや藪、山道などに潜んで人間を脅かします。古くからその猛毒と不気味な姿、そして強力な生命力から、畏怖の対象とされてきました。俳句においては単に嫌われ者として描くのではなく、夏の強い日差しや生い茂る草木が持つ、自然の「生」の荒々しさや不気味さ、そして一瞬の緊張感を表現する季語として重宝されています。 この季語で詠むコツ 蝮を詠む際は、単に「怖い」「気持ち悪い」といった直接的な主観を述べるのではなく、蝮の存在が周囲の環境に与える「緊張感」を描写することが大切です。草の動き、足元の不気味な感触、あるいは一瞬の沈黙など、五感を使って周囲の気配を切り取ることで、蝮という強い個性を生かすことができます。また、対峙した際の人間の動揺や心理的な葛藤を詠むのも効果的です。 相性のいい言葉・取り合わせ 草むら・藪に関連する言葉: 「深草(ふかくさ)」「草のうねり」「藪」「笹原」など、這い潜む場所。 光や影の言葉: 「強い日差し」「青葉の影」「木漏れ日」など、夏のコントラスト。 人間の動作・心理: 「踏む」「打つ」「息を殺す」「一瞬の静寂」「忍び足」など、不意の遭遇を表す言葉。

水蘭

みずらん・すいらん

意味・由来 「水蘭(みずらん・すいらん)」は、夏の水辺や湿地帯に美しく咲く、ラン科の多年草「サワラン(沢蘭)」の別名、あるいはミツガシワ科の水生植物「アサザ(浅沙)」の別名を指す季語です。泥深い水底から茎を伸ばし、水面に可憐な花を咲かせる姿は、古来より清らかさの象徴として愛されてきました。夏の強い日差しの中で、水辺に涼風を呼び込むような清涼感と、凛とした気品を併せ持つ魅力的な季語です。 この季語で詠むコツ 水蘭を主役にする際は、その「咲く場所」である水や泥、湿原の環境を丁寧に描写することが大切です。単に花が美しいと詠むだけでなく、澄んだ水の冷たさ、水面の細かな揺れ、花に反射する光など、五感(特に視覚や触覚)に働きかける言葉を添えると効果的です。また、はかない美しさの裏にある、自然の中で力強く生きる生命力に着目すると、句の奥行きが増します。 相性のいい言葉・取り合わせ 水の動きや状態を表す言葉(「澄む」「揺るる」「瀬音」「水面」「底」など) 光や影を表現する言葉(「木漏れ日」「きらめく」「影静か」「日差し」など) 清涼感を演出する言葉(「涼風」「早朝」「雫」「青葉」など)

守宮搗く

やもりつく

意味・由来 「守宮(ヤモリ)」は、人家の壁や窓に張り付き、蚊や蛾などの害虫を捕食することから「家を守る」と書きます。そのヤモリが、夏の夜に壁を「トクトク」と叩くような微かな音を立てることを「守宮搗く(やもりつく)」と言います。実際には「キッキッ」と喉を鳴らす鳴き声なのですが、昔の人はこれを壁を叩いて(搗いて)いる音と捉え、そこに風情を見出しました。夏の夜の静けさを強調する、非常に聴覚的で情緒のある季語です。 この季語で詠むコツ この季語の最大の魅力は「静寂」の演出にあります。ヤモリが立てる音は決して大きなものではありません。そのため、その微小な音が際立つような「夜の静けさ」や「住まいの静寂」を意識して詠むのがコツです。音そのものを細かく描写するよりも、その音が聞こえてくることによって引き立つ周囲の静けさや、作者自身の孤独感・没頭感を表現すると効果的です。 相性のいい言葉・取り合わせ 静けさや夜の時間を表す言葉と非常に相性が良いです。「読書」「灯火」「深夜」といった、知的な静寂を想起させる言葉や、「柱時計」「暗がり」「障子」「襖」など、古い日本家屋のディテールを表す言葉を取り合わせると、守宮の立てる音がより立体的に響くようになります。

夜振火

よぶりび

意味・由来\n「夜振火(よぶりび)」とは、夏の夜に川や浅海において、松明の火を振り動かして魚(鮎やボラなど)をおびき寄せ、あるいは驚いて動きが鈍ったところを網や銛(もり)などで捕らえる「夜振り」という伝統的な漁法で使われる火のことです。暗闇の中で揺らめく炎は幻想的であり、夏の夜の風情を強く感じさせる情景として古くから親しまれてきました。\n\n### この季語で詠むコツ\n夜振火を詠む際には、単に火の光を写生するだけでなく、火が照らし出す「周囲の闇の深さ」や、「水面の揺らめき」「水の音」など、五感に響くディテールを捉えるのがコツです。火を振る人の息づかいや、網にかかる魚の躍動感など、一瞬の動と静の対比を意識すると、より臨場感のある句になります。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n- 水に関する言葉:せせらぎ、川瀬、波の音、水鏡、飛沫(しぶき)\n- 闇や夜に関する言葉:漆黒、川底、星、夜風、岸\n- 動きに関する言葉:鮎(あゆ)、鱗(うろこ)、跳ねる、消えゆく

平鰤

ひらまさ

若葉雨

わかばあめ

意味・由来 「若葉雨(わかばあめ)」とは、初夏の瑞々しい若葉に降り注ぐ雨のことです。この時期の雨は、冬の冷たい雨や梅雨のジメジメした雨とは異なり、木々の青葉をいっそう鮮やかに引き立て、生命力にあふれた自然の美しさを際立たせる恵みの雨として捉えられます。しっとりと濡れた若葉の輝きや、雨滴が葉を叩く静かな音、雨上がりに漂う青葉の瑞々しい香りなど、五感に訴えかける豊かな情趣を持った夏の季語です。 この季語で詠むコツ 「若葉雨」を詠む際は、雨の持つ「暗さ」や「憂鬱さ」よりも、雨によって引き出される「若葉の生命力」や「色彩の鮮やかさ」に焦点を当てるのがコツです。雨に濡れて光る葉の緑のグラデーション、雨粒を弾く葉の動き、あるいは雨に煙る木立ちの静寂など、視覚や聴覚、嗅覚を意識して具体的に描写すると、爽やかで生き生きとした情景が立ち上がります。 相性のいい言葉・取り合わせ 色彩や光を表現する言葉(「光る」「したたる」「濡れる」「萌黄」など) 音や五感に関する言葉(「はじく」「静けさ」「匂う」「そよぐ」など) 具体的な樹木や場所(「楠(くす)」「桜若葉」「古寺」「窓辺」など)

晩夏

せみ

意味・由来 夏の暑さを象徴する昆虫です。種類によって鳴き声や出現時期が異なり、初夏のニイニイゼミから、盛夏のアブラゼミやミンミンゼミ、そして晩夏のツクツクボウシまで、その鳴き声の移り変わりは、夏の深まりと終わりを私たちに強く印象付けます。 この季語で詠むコツ 単に「うるさい」「夏らしい」とするのではなく、蝉の種類による鳴き声の質感の違いや、夕暮れ時にピタリと鳴き止む瞬間の静寂、あるいは抜け殻(空蝉)に宿る命の痕跡などに着目すると、独自の詩情が生まれます。 相性のいい言葉・取り合わせ 時候:炎熱、夕立 地理:老木、木下闇 生活:網戸、昼寝 傍題 初蝉(はつぜみ)、油蝉(あぶらぜみ)、みんみん、つくつく法師(つくつくぼうし)

暑熱

しょねつ

昼寝覚

ひるねざめ

初風炉

しょぶろ・はつぶろ

如露

じょろ

女郎蜘蛛

じょろうぐも

枇杷園忌

びわえんき

白衣

しらえ

白襲

しらがさね

白重

しらがさね・しろがさね

品藻

ひんも

白罌

しらげし

白鷺

しらさぎ

白条天牛

しらすじかみきり

風露草

ふうろそう

白玉水

しらたますい

白玉ぜんざい

しらたまぜんざい

白根葵

しらねあおい

白鮠

しらはえ

しらみ

白百合

しらゆり

白及

しらん

藍玉

あいだま

尻太刀祭

しりだちのまつり

白葵

しろあおい

白あやめ

しろあやめ

白蟻

しろあり

白い羽根

しろいはね

士朗忌

しろうき

代牛

しろうし

白団扇

しろうちわ

代馬

しろうま

白瓜

しろうり

越瓜

しろうり

蝦蟇

がま

へび

鶏鉾

とりほこ

鳥黐搗く

とりもちつく

泥脚蟹

どろあしがに

黄蜀葵

とろろあおい・おうしょっき

どんぐりの木

どんぐりのき

団栗の木

どんぐりのき

緞子反

どんすがえし

どんどこ舟

どんどこぶね

蜻蛉生る

とんぼうまる

蜻蛉の子

とんぼのこ

菜瓜

なうり

苗打ち

なえうち

苗籠

なえかご

御簾

みす

冷麵

ひやめん

冷奴

ひややっこ

ひゆ

日向柑

ひゅうがかん

氷菓

ひょうか

坂東太郎

ばんどうたろう

意味・由来 「坂東太郎(ばんどうたろう)」は、夏の空に発生する巨大な積乱雲(入道雲)の俗称です。元々は日本三大暴れ川の一つである「利根川」の愛称ですが、俳句の世界では主に関東地方の夏空に雄大にそびえ立つ雷雲・入道雲を指します。関東の広い平野部に発生し、激しい夕立や雷をもたらすその姿を、恐ろしくも頼もしい「坂東(関東)の長男」に見立ててこのように呼びます。夏の力強い自然のエネルギーを象徴する、非常にダイナミックな季語です。 この季語で詠むコツ 坂東太郎を詠む際は、その圧倒的な「スケール感」と「立体感」を意識することが大切です。単に「大きい雲」と描写するだけでなく、雲が立ち上がることで周囲の山々や建物がどのように小さく見えるか、あるいはその雲がもたらす不穏な空気や、夕立前の静けさなどの「気配」を捉えると効果的です。視覚的な白さや光、そして影のコントラストを意識すると、より臨場感のある句になります。 相性のいい言葉・取り合わせ 地形・ランドマーク:筑波山、武蔵野、平野、地平線、利根川 自然・天候:稲妻、雷鳴、夕立、青空、群青 人間の営み:野良仕事、旅路、見上げる、麦刈り、汗

青蔦

あおつた

青田道

あおたみち

瓢簞の花

ひょうたんのはな

屛風祭

びょうぶまつり

萍蓬草

ひょうほうそう

美容柳

びようやなぎ

未央柳

びようやなぎ

日除

ひよけ

鵯上戸の花

ひよどりじょうごのはな

比与利祭

ひよりまつり

平岡平国祭

ひらおかくにむけまつり

ひら鯖

ひらさば

平野水

ひらのすい

扁蛭

ひらびる

青岬

あおみさき

微涼

びりょう

ひる

昼網

ひるあみ

昼市

ひるいち

昼顔

ひるがお

眼子菜

ひるこしろ

昼寝起

ひるねおき

赤草

あかくさ

昼寝人

ひるねびと

昼の蚊

ひるのか

昼の蛍

ひるのほたる

蛭蓆

ひるむしろ

蛭藻

ひるも

飛廉

ひれあざみ

鰭薊

ひれあざみ

赤鮠

あかはえ

枇杷の実

びわのみ

枇杷葉湯

びわようとう

枇杷葉湯売

びわようとううり

乾割れ田

ひわれだ

びんざさら踊

びんざさらおどり

品字藻

ひんじも

便追

びんずい

秋風近し

あきかぜちかし

風船虫

ふうせんむし

風知草

ふうちそう

風鳥草

ふうちょうそう

風蝶草

ふうちょうそう

風蘭

ふうらん

風鈴売

ふうりんうり

風鈴草

ふうりんそう

明早し

あけはやし

富栄花

ふえいか

富栄草

ふえいそう

深草団扇

ふかくさうちわ

深見草

ふかみぐさ

ふき

吹上げ

ふきあげ

蕗刈る

ふきかる

蕗伐

ふききり

四葩の花

よひらのはな

夜振

よぶり

藍刈

あいかり

藍刈る

あいかる

愛染参

あいぜんまいり

愛染祭

あいぜんまつり

藍蓼

あいたで

麻の花

あさのはな

愛鳥週間

あいちょうしゅうかん

藍搗

あいつき

鮎並

あいなめ

あいの風

あいのかぜ

藍浴衣

あいゆかた

あえの風

あえのかぜ

青葦

あおあし

青蘆

あおあし

青蘆原

あおあしはら

青嵐

あおあらし・せいらん

青藺

あおい

あおい

葵鬘

あおいかずら

葵草

あおいぐさ

青無花果

あおいちじく

葵の衣

あおいのころも

葵の花

あおいのはな

葵祭

あおいまつり

青萍

あおうきくさ

青海亀

あおうみがめ

青梅煮る

あおうめにる

青瓜

あおうり

青楓

あおかえで

青楓の衣

あおかえでのころも

青蛙

あおがえる

青柿

あおがき

青柏祭

あおがしわまつり・せいはくさい

青葛

あおかずら

青黴

あおかび

青蚊帳

あおがや

青萱

あおがや

青刈

あおがり

青鱚

あおぎす

青祈禱

あおぎとう

青き嶺

あおきみね

青き紅葉

あおきもみじ

青桐

あおぎり

あおぎり

梧桐

あおぎり・ごどう

青草

あおくさ

青胡桃

あおくるみ

青苔

あおごけ

青東風

あおごち

青鷺

あおさぎ

蒼鷺

あおさぎ

青ざし

あおざし

青挿

あおざし

青山椒

あおさんしょう

青鵐

あおじ・あおしとど

青潮

あおじお

青紫蘇

あおじそ

青歯朶

あおしだ

青芝

あおしば

青芒

あおすすき

青薄

あおすすき

青簾

あおすだれ

青頭蜈蚣

あおずむかで

青田

あおた

青大将

あおだいしょう

青田売

あおたうり

青田風

あおたかぜ

青田時

あおたどき

青田波

あおたなみ

ひょう

あやめ酒

あやめざけ

あやめ草

あやめぐさ

青玉虫

あおたまむし

青梅雨

あおづゆ

青唐辛

あおとうがらし

青唐辛子

あおとうがらし

青蕃椒

あおとうがらし

青蜥蜴

あおとかげ

青茄子

あおなす

青嶺

あおね

青野

あおの

青蠅

あおばえ

蒼蠅

あおばえ

青萩

あおはぎ

青葉肥

あおばごえ

青葉潮

あおばじお

青芭蕉

あおばしょう

青葉木菟

あおばずく

青鳩

あおばと

青葉の簾

あおばのすだれ

青葉の花

あおばのはな

青葉祭

あおばまつり

青葉山

あおばやま

青葉闇

あおばやみ

青葉若葉

あおばわかば

青富士

あおふじ

青藤

あおふじ

青葡萄

あおぶどう

青べら

あおべら

青鬼灯

あおほおずき

青酸漿

あおほおずき

荒布舟

あらめぶね

青みどろ

あおみどろ

青味泥

あおみどろ

青水無月

あおみなづき

青山潮

あおやまじお

青柚

あおゆ

青柚子

あおゆず

青林檎

あおりんご

ごりじる

ごりじる

ごり

ごり

みずえそ

みずえそ

さよみ

さよみ

赤蟻

あかあり

赤家蚊

あかいえか

赤海亀

あかうみがめ

赤鱏

あかえい

安居

あんご

赤水母

あかくらげ

赤子

あかこ

あかざ

藜の杖

あかざのつえ

明石

あかし

アカシアの花

あかしあのはな

赤紫蘇

あかじそ

赤舌鮃

あかしたびらめ

明石縮

あかしちぢみ

アカシヤの花

あかしやのはな

赤翡翠

あかしょうびん

赤頭蜈蚣

あかずむかで

県祭

あがたまつり

赤手蟹

あかてがに

赤茄子

あかなす

五十串

いぐし

赤裸

あかはだか

赤腹

あかはら

赤莧

あかひゆ

赤富士

あかふじ

赤鰤

あかぶり

赤べら

あかべら

赤斑蚊

あかまだらか

赤蝮

あかまむし

赤蜈蚣

あかむかで

贖物

あがもの

赤馬陸

あかやすで

上蔟祝

あがりいわい

上蔟団子

あがりだんご

上簇団子

あがりだんご

鴉銜草

あかんそう

磯涼み

いそすずみ

晶子忌

あきこき

秋志

あきざし

秋迫る

あきせまる

秋田蕗

あきたふき

秋近し

あきちかし

秋月苔

あきづきのり

秋隣

あきどなり

秋隣る

あきとなる

秋の境

あきのさかい

秋の隣

あきのとなり

秋待つ

あきまつ

秋を待つ

あきをまつ

芥川忌

あくたがわき

明急ぐ

あけいそぐ

揚羽蝶

あげはちょう

厳島管絃祭

いつくしまかんげんさい

明やす

あけやす

明易し

あけやすし

あさ

朝顔の苗

あさがおのなえ

麻蚊帳

あさがや

麻刈

あさかり

麻刈る

あさかる

朝菊

あさぎく

浅き夏

あさきなつ

朝草刈

あさくさかり

浅草富士詣

あさくさふじもうで

浅草祭

あさくさまつり

朝曇

あさぐもり

莕菜

あさざ

浅沙の花

あさざのはな

麻座布団

あさざぶとん

麻地酒

あさじざけ

朝生酒

あさじざけ

浅清水

あさしみず

朝清水

あさしみず

麻頭巾

あさずきん

朝涼

あさすず

朝蟬

あさぜみ

麻足袋

あさたび

浅茅酒

あさぢざけ

朝茶

あさちゃ

浅漬茄子

あさづけなす

朝凪

あさなぎ

朝凪ぐ

あさなぐ

朝虹

あさにじ

麻の葉

あさのは

巌木賊

いわとくさ

麻の葉流す

あさのはながす

朝の蛍

あさのほたる

麻暖簾

あさのれん

麻羽織

あさばおり

麻袴

あさばかま

麻畑

あさばたけ

麻布

あさふ

麻服

あさふく

麻布団

あさぶとん

薊罌粟

あざみげし

朝焼

あさやけ

朝焼雲

あさやけぐも

あじ

鰺網

あじあみ

葦鶯

あしうぐいす

鰺売

あじうり

葦五位

あしごい

鰺刺

あじさし

蘆茂る

あししげる

葦雀

あしすずめ

鰺釣

あじつり

鰺の背越

あじのせごし

蘆の御輿

あしのみこし

葦原蟹

あしはらがに

葦原雀

あしはらすずめ

網代笠

あじろがさ

小豆アイス

あずきあいす

翌来る秋

あすきたるあき

小豆の花

あずきのはな

小豆蒔く

あずきまく

翌は秋

あすはあき

アスパラガスの花

あすぱらがすのはな

あせ

汗しらず

あせしらず

汗手貫

あせてぬき

汗手拭

あせてぬぐい

汗取

あせとり

汗袗

あせとり

汗匂ふ

あせにおう

汗拭い

あせぬぐい

汗拭ひ

あせぬぐい

汗の香

あせのか

汗のごひ

あせのごい

汗の飯

あせのめし

汗ばむ

あせばむ

汗ふき

あせふき

汗巾

あせふき

汗拭

あせふき

汗水

あせみず

汗みどろ

あせみどろ

汗疣

あせも

汗疹

あせも

遊び舟

あそびぶね

遊び船

あそびぶね

阿蘇祭

あそまつり

愛宕の千日詣

あたごのせんにちもうで

安達太郎

あだちたろう

熱き日

あつきひ

暑き夜

あつきよ

暑苦し

あつくるし

暑さ

あつさ

暑さあたり

あつさあたり

暑さ負け

あつさまけ

暑し

あつし

熱田祭

あつたまつり

集め汁

あつめじる

集汁

あつめじる

敦盛草

あつもりそう

あとさり虫

あとさりむし

海鰻

あなご

穴子

あなご

あなご釣

あなごつり

あなご鍋

あなごなべ

鳳梨

あななす・ほうり

あぶさ蓼

あぶさたで

油汗

あぶらあせ

油桐の花

あぶらぎりのはな

油蟬

あぶらぜみ

脂照

あぶらてり

油照

あぶらでり・あぶらてり

油天神山

あぶらてんじんやま

油虫

あぶらむし

油魚

あぶらめ

鴉片花

あへんか

甘瓜

あまうり

雨蛙

あまがえる

あまがさ蛇

あまがさへび

天草水母

あまくさくらげ

雨乞

あまごい

雨乞鳥

あまごいどり

甘酒

あまざけ

甘酒売

あまざけうり

甘酒祭

あまざけまつり

甘酒屋

あまざけや

甘野老の花

あまどころのはな

天菅麻

あまのすがそ

天の橋立祭

あまのはしだてまつり

亜麻の花

あまのはな

亜麻引

あまひき

亜麻引く

あまひく

雨彦

あまびこ

余り苗

あまりなえ

編笠

あみがさ

網シャツ

あみしゃつ

網襦袢

あみじゅばん

網障子

あみしょうじ

網手袋

あみてぶくろ

網戸

あみど

網鳥

あみどり

網舟

あみぶね

網窓

あみまど

雨祝

あめいわい

飴粽

あめちまき

雨づつみ

あめづつみ

雨の祈

あめのいのり

雨の蛍

あめのほたる

雨降り盆

あめふりぼん

雨休み

あめやすみ

飴湯

あめゆ

飴湯売

あめゆうり

雨喜び

あめよろこび

水馬

あめんぼう・あめんぼ・みずすまし

あめんぼ虫

あめんぼむし

綾筵

あやむしろ

渓蓀

あやめ

菖蒲合せ

あやめあわせ

菖蒲印地

あやめいんじ

菖蒲刈る

あやめかる

菖蒲売

あやめうり

青田面

あおたのも

日向夏

ひゅうがなつ

菖蒲団子

あやめだんご

あやめ人形

あやめにんぎょう

菖蒲の占

あやめのうら

菖蒲鬘

あやめのかずら

菖蒲の帷子

あやめのかたびら

菖蒲の車

あやめのくるま

菖蒲の輿

あやめのこし

菖蒲御殿

あやめのごてん

あやめの衣

あやめのころも

菖蒲の盃

あやめのさかずき

菖蒲の節会

あやめのせちえ

菖蒲の節句

あやめのせっく

菖蒲の案

あやめのつくえ

菖蒲の根合

あやめのねあわせ

菖蒲の日

あやめのひ

菖蒲幟

あやめのぼり

菖蒲の枕

あやめのまくら

菖蒲引く

あやめひく

菖蒲葺く

あやめふく

菖蒲を献ず

あやめをけんず

あゆ

鮎生簀

あゆいけす

鮎掛

あゆかけ

鮎籠

あゆかご

鮎狩

あゆがり

鮎魚田

あゆぎょでん

鮎刺

あゆさし

鮎鮓

あゆずし

鮎鮨

あゆずし

鮎鷹

あゆたか

鮎釣

あゆつり

鮎釣開禁

あゆつりかいきん

鮎時

あゆどき

鮎膾

あゆなます

鮎の里

あゆのさと

鮎の姿鮓

あゆのすがたずし

鮎の宿

あゆのやど

鮎もどき

あゆもどき

鮎擬

あゆもどき

鮎漁

あゆりょう

鮎漁解禁

あゆりょうかいきん

洗膾

あらい

洗い髪

あらいがみ

洗ひ髪

あらいがみ

洗鯉

あらいごい

洗鱸

あらいすずき

洗鯛

あらいたい

洗ひ茶巾

あらいちゃきん

洗い飯

あらいめし

洗ひ飯

あらいめし

荒鵜

あらう

新口

あらくち

荒梅雨

あらづゆ

荒手番

あらてつがい

荒和の祓

あらにごのはらえ

荒南風

あらばえ

新南風

あらばえ

荒布

あらめ

荒布刈

あらめがり

荒布刈る

あらめかる

花苔

はなごけ

意味・由来 「花苔(はなごけ)」は、夏の季語で、コケ植物の胞子嚢(ほうしのう:胞子が入っている袋)が伸びて、まるで小さな花が咲いたように見える様子を指します。あるいは実際に「ハナゴケ」と呼ばれる、先端に鮮やかな赤や黄色のコップ状の構造を持つ地衣類を指すこともあります。梅雨時から夏にかけての湿潤な気候のなか、水分をたっぷりと吸い込んだ苔が、一斉に胞子嚢を立ち上げる姿は、小さくも力強い生命力を感じさせます。湿った石垣や庭、寺の境内などでひっそりと輝く、ミクロの美しい世界を表現する季語です。 この季語で詠むコツ 花苔を詠む際は、カメラのレンズを極限まで近づけるように「クローズアップの視点」を持つことが大切です。その小さな「花」の赤や黄、緑といった色彩、繊細な形、そして朝露や雨の雫をまとった瑞々しさに注目しましょう。また、周囲の広大な自然(大木や古い岩、静かな境内など)との「大小のコントラスト」を意識すると、花苔の健気さと美しさがより一層際立ちます。 相性のいい言葉・取り合わせ 水や湿り気を示す言葉:打ち水、雨上がり、雫、岩清水、朝露、湿り 静寂や厳かな場所:石仏、古寺、杉の根、庭石、手水鉢(ちょうずばち) 光を繊細に捉える言葉:木漏れ日、日の斑(ひのふ)、木陰、微光、こぼれ日

荒布船

あらめぶね

荒布干す

あらめほす

あられ鮓

あられずし

霰天神山

あられてんじんやま

あり

蟻地獄

ありじごく

蟻塚

ありづか

ありなしの日

ありなしのひ

有無日

ありなしび

蟻の国

ありのくに

蟻の俵

ありのたわら

蟻の塔

ありのとう

蟻の門渡り

ありのとわたり

蟻の道

ありのみち

蟻の列

ありのれつ

蚜虫

ありまき

蟻巻

ありまき

有馬蘭

ありまらん

あわせ

袷衣

あわせぎぬ

袷時

あわせどき

あわび

鮑取

あわびとり

粟蒔

あわまき

粟蒔く

あわまく

阿波蜜柑

あわみかん

泡盛

あわもり

泡盛草

あわもりそう

泡雪羹

あわゆきかん

沫雪羹

あわゆきかん

淡雪羹

あわゆきかん

風鈴

ふうりん

意味・由来 軒下などに吊るし、風を受けて涼やかな音を鳴らす日本の夏の風物詩です。ガラス製や鉄製など素材によって音が異なり、視覚だけでなく聴覚からも涼を呼ぶ工夫です。微風に揺れる姿と澄んだ音色は、蒸し暑い日本の夏に一時の清涼感をもたらします。 この季語で詠むコツ 「チリンチリンと鳴って涼しい」という直接的な表現を避け、例えば風の無い日の鳴らない風鈴の所在なさや、夜中にふと鳴った時の孤独感、音色によって思い出される過去の記憶などに焦点を当てると、心象風景が深まります。 相性のいい言葉・取り合わせ 時候:夕凪、晩夏 地理:軒下、縁側 生活:団扇、すだれ 傍題 風鈴売(ふうりんうり)

安居寺

あんごでら

あんず

杏子

あんず

行灯水母

あんどんくらげ

行灯海月

あんどんくらげ

餡蜜

あんみつ

飯鮓

いいずし

家蟻

いえあり

家蝙蝠

いえこうもり

家清水

いえしみず

家早乙女

いえそうとめ

家蜱

いえだに

家蠅

いえばえ

家姫蟻

いえひめあり

家康忌

いえやすき

硫黄草

いおうそう

烏賊

いか

藺笠

いがさ

烏賊釣

いかつり

烏賊釣火

いかつりび

烏賊釣舟

いかつりぶね

烏賊の甲

いかのこう

烏賊の墨

いかのすみ

藺刈

いかり

藺刈り

いかり

いかる

藺刈る

いかる

生作り

いきづくり

生鱧

いきはも

藺草

いぐさ

短夜

みじかよ・たんや

短夜(みじかよ・たんや)は、夏の夜が短く、すぐに夜が明けてしまうことを惜しむ三夏の季語です。分類は「時候」にあたります。暑さで寝苦しかったり、蛍狩りや涼みなどで夜更かしをしたりして、あっという間に朝を迎えてしまう感覚を表します。過ぎゆく短い夜への名残惜しさや、夏の夜特有の儚い情緒を感じさせる、日本ならではの繊細な季語です。

生玉の走馬祭

いくだまのそうままつり

生玉の流鏑馬

いくだまのやぶさめ

生簀船

いけすぶね

藺座布団

いざぶとん

井浚え

いざらえ

井浚

いざらえ・いざらい

石菖蒲

いしあやめ

石鯛

いしだい

石採神事

いしとりしんじ

石取祭

いしとりまつり

石採祭

いしとりまつり

石の竹

いしのたけ

石伏魚

いしぶし

石首魚

いしもち

医者いらず

いしゃいらず

石山蛍

いしやまぼたる

萎蕤

いずい

いずみ

泉川

いずみかわ

泉殿

いずみどの

泉屋

いずみのや

出雲大祭礼

いずもだいさいれい

出雲祭

いずもまつり

伊勢神御衣祭

いせかんみそのまつり

伊勢の御田植

いせのおたうえ

伊勢の御祭

いせのごさい

伊勢の祭礼

いせのさいれい

伊勢三河祭

いせのみかわまつり

伊勢の例祭

いせのれいさい

磯蟹

いそがに

磯清水

いそしみず

父の日

ちちのひ

父の日(ちちのひ)は、6月の第3日曜日に行われる、父親に感謝の気持ちを表す行事で、分類は「行事」にあたります。アメリカ発祥の風習ですが、日本でも広く定着しています。黄色のバラやプレゼントを贈る習慣があり、家族の絆や温かな愛情を感じさせる季語です。「母の日」に比べてやや控えめな印象を持たれがちですが、父親の背中や家族の風景を詠む際に重宝されます。

磯鵯

いそひよどり

藺田

いだ

棘高鰺

いだかあじ

いたこ市

いたこいち

板簾

いたすだれ

井立て

いだて

虎杖競

いたどりくらべ

虎杖の花

いたどりのはな

虎杖祭

いたどりまつり

石櫧の花

いちいがしのはな

一夏

いちげ

一夏九旬

いちげくじゅん

いちご

覆盆子

いちご

苺ソーダ

いちごそーだ

苺摘

いちごつみ

苺摘み

いちごつみ

苺畑

いちごばたけ

苺ミルク

いちごみるく

一八

いちはつ

鳶尾草

いちはつ

一番藍

いちばんあい

一番草

いちばんぐさ

莔麻

いちび

櫟子

いちび

白麻刈

いちびかり

市女笠

いちめがさ

一薬草

いちやくそう

一夜鮓

いちやずし

五日の節会

いつかのせちえ

一休納豆

いっきゅうなっとう

紫陽花

あじさい

紫陽花(あじさい)は、梅雨の時期(仲夏)を代表する美しい花を咲かせる落葉低木で、分類は「植物」にあたります。土壌の酸性度によって花の色が青、紫、ピンクへと変化することから「七変化」とも呼ばれます。雨に濡れた紫陽花はことのほか風情があり、梅雨の風物詩として古くから親しまれてきました。「四葩(よひら)」という美しい傍題もあります。

厳島祭

いつくしままつり

井戸替

いどがえ

井戸浚

いどさらえ・いどさらい

糸蓼

いとたで

糸取

いととり

糸取車

いととりぐるま

糸取鍋

いととりなべ

糸取女

いととりめ

糸蜻蛉

いととんぼ

糸蓮

いとはす

糸引

いとひき

糸引歌

いとひきうた

糸引女

いとひきめ

糸蚯蚓

いとみみず

糸蘭

いとらん

稲荷鮓

いなりずし

犬追物

いぬおうもの

犬養忌

いぬかいき

犬搔き

いぬかき

犬牛蒡

いぬごぼう

犬莧

いぬひゆ

犬枇杷

いぬびわ

犬娵菜

いぬよめな

稲取

いねとり

藺の花

いのはな

いばら

茨の花

いばらのはな

茨蕗

いばらぶき

衣服納

いふくおさめ

疣水母

いぼくらげ

藺干す

いほす

水蠟虫

いぼた

疣鯛

いぼだい

水臘樹の花

いぼたのはな

今宮祭

いまみやまつり

今宮祭御出

いまみやまつりおいで

忌さす

いみさす

井水増す

いみずます

忌日の御飯

いみびのごはん

いむしろ

藷挿す

いもさす

甘藷焼酎

いもじょうちゅう

芋の花

いものはな

井守

いもり

蠑螈

いもり

井守の印

いもりのしるし

井守を搗く

いもりをつく

伊予簾

いよすだれ

刺蛾

いらが

入谷朝顔市

いりやあさがおいち

岩鏡

いわかがみ

岩蔓

いわかつら

岩蟹

いわがに

岩桔梗

いわぎきょう

岩桐草

いわぎりそう

巌薬

いわぐすり

巌茱萸

いわぐみ

巌苔

いわごけ

巌滴り

いわしたたり

岩清水

いわしみず

岩蓼

いわたで

岩煙草

いわたばこ

巌千鳥

いわちどり

小満

しょうまん

小満(しょうまん) とは、春に芽を出した草や木がぐんぐん大きくなって、生きものの元気が世界いっぱいに広がる、初夏のはじまりの季節です。 一年を24に分けた「二十四節気」のひとつで、だいたい 5月21日ごろから6月4日ごろ までの15日間くらいを指します。 🌿 「小満」ってどんな意味? 秋にまいた麦がぐんぐん育って、「少し(小)安心できた、満足できた」という気持ちから「小満」と呼ばれるようになった、と言われています。 木々の緑がぐっと濃くなって、やさしい初夏の風が吹きはじめるころ。田んぼには田植えを待つ若い苗(早苗(さなえ))がゆらゆらと揺れて、小さな命があちこちで育っていく、にぎやかな季節です。 🌸花:大きくてふわっと咲く「芍薬(シャクヤク)」や、これから梅雨にむけて咲きはじめる「紫陽花(アジサイ)」 🍃食べもの:初夏の海でとれる「初鰹(はつがつお)」、香りのよい「新茶」、山でとれたばかりの「山菜」など 生きものたちが一番元気になっていく季節ですが、気温の変わり目で少し疲れやすい時期でもあります。体に気をつけながら、すがすがしい初夏を楽しんでくださいね🌱

岩魚

いわな

巌魚

いわな

岩魚狩

いわながり

岩梨

いわなし

岩魚釣

いわなつり

巌檜葉

いわひば

岩鷚

いわひばり

岩蕗

いわぶき

巌藤

いわふじ

巌松

いわまつ

石見太郎

いわみたろう

陰月

いんげつ

隠元忌

いんげんき

隠元豆の花

いんげんまめのはな

印地打

いんじうち

印地切

いんじきり

インド藍

いんどあい

忌日の御飯を供ず

いんびのごはんをくうず

雨安居

うあんご

茴香子

ういきょうし

茴香の花

ういきょうのはな

浮いて来い

ういてこい

ウェストン祭

うぇすとんさい

植田

うえた

植女

うえめ

鵜飼

うかい

鵜飼火

うかいび

鵜飼船

うかいぶね

鵜篝

うかがり

鵜籠

うかご

鵜川

うかわ

浮板

うきいた

浮草

うきくさ

うきくさ

水萍

うきくさ

萍の花

うきくさのはな

萍草の花

うきくさのはな

浮巣

うきす

うきた合せ

うきたあわせ

浮人形

うきにんぎょう

浮葉

うきは

浮袋

うきぶくろ

浮身

うきみ

雨久花

うきゅうか

鶯老を啼く

うぐいすおいをなく

鶯神楽の実

うぐいすかぐらのみ

鶯鳴きやむ

うぐいすなきやむ

鶯音を入る

うぐいすねをいる

鶯の押親

うぐいすのおしおや

鶯の落し文

うぐいすのおとしぶみ

鶯の木の実

うぐいすのきのみ

鶯の附子

うぐいすのつけこ

右近の荒手番

うこんのあらてつがい

右近の橘

うこんのたちばな

右近の真手番

うこんのまてつがい

鵜坂の杖

うさかのつえ

鵜坂祭

うさかまつり

兎菊

うさぎぎく

うじ

牛洗う

うしあらう

牛合せ

うしあわせ

牛供養

うしくよう

牛角力

うしずもう

牛蝨

うしだに

牛の祇園

うしのぎおん

牛の舌

うしのした

牛の角突き

うしのつのつき

牛蠅

うしばえ

牛冷す

うしひやす

宇治蛍

うじぼたる

宇治祭

うじまつり

宇治丸鮓

うじまるずし

蛆虫

うじむし

丑湯

うしゆ

鵜匠

うしょう

薄蚊

うすか

薄衣

うすぎぬ

薄ごろも

うすごろも

臼の実

うすのみ

鸚実

うすのみ

薄羽織

うすばおり

薄翅蜉蝣

うすばかげろう

渦虫

うずむし

うすもの

薄雪草

うすゆきそう

鶉の巣

うずらのす

鵜松明

うたいまつ

内雀

うちすずめ

内早乙女

うちそうとめ

内幟

うちのぼり

打水

うちみず

羽蝶蘭

うちょうらん

うてふ蘭

うちょうらん

うちわ

団扇

うちわ

団扇売

うちわうり

団扇掛

うちわかけ

団扇撒

うちわまき

鵜遣

うつかい

十姉妹

うつぎ

卯月

うづき

卯月曇

うづきぐもり

卯月鳥

うづきどり

卯月波

うづきなみ

卯月浪

うづきなみ

卯月野

うづきの

空木の花

うつぎのはな

空蟬

うつせみ

空穂草

うつぼぐさ

靱草

うつぼぐさ

夏枯草

うつぼぐさ・かこそう

蔚林

うつりん

独活の花

うどのはな

優曇華

うどんげ

童子鳥

うないごとり

うなぎ

鰻搔

うなぎかき

鰻筒

うなぎづつ

鰻釣

うなぎつり

鰻の日

うなぎのひ

卯浪

うなみ

鵜縄

うなわ

鵜の鳥

うのとり

卯の花

うのはな

卯の花垣

うのはながき

卯の花襲

うのはながさね

卯の花降し

うのはなくだし

卯の花くたし

うのはなくたし・うのはなくだし

卯の花腐し

うのはなくだし・うのはなくたし

卯の花曇

うのはなぐもり

卯の花衣

うのはなごろも

卯の花月

うのはなづき

卯の花月夜

うのはなづきよ

卯の葉の神事

うのはのしんじ

鵜の群れ

うのむれ

姥玉虫

うばたまむし

鵜舟

うぶね

鵜船

うぶね

馬洗う

うまあらう

馬篠

うますず

馬の塔

うまのとう

馬蠅

うまばえ

馬冷す

うまひやす

馬莞

うまひゆ

馬蛭

うまびる

馬弓

うまゆみ

騎射

うまゆみ・きしゃ

馬渡し

うまわたし

海水馬

うみあめんぼ

海鵜

うみう

海蟹

うみがに

海亀

うみがめ

海鱚

うみぎす

海蛸子

うみだこ

海猫

うみねこ

海の家

うみのいえ

海の記念日

うみのきねんび

海の日

うみのひ

海酸漿

うみほおずき

海南風

うみみなみ

梅売

うめうり

梅笠草

うめがさそう

梅焼酎

うめしょうちゅう

梅漬

うめづけ

梅漬ける

うめつける

梅の雨

うめのあめ

梅鉢草

うめばちそう

梅干

うめぼし

梅干漬

うめぼしづけ

梅干す

うめほす

梅剝

うめむき

梅筵

うめむしろ

梅若葉

うめわかば

浦島草

うらしまそう・うらしまぐさ

裏白うつぎ

うらじろうつぎ

占出山

うらでやま

裏葉草

うらはぐさ

うら若葉

うらわかば

うり

瓜小屋

うりごや

瓜提灯

うりぢょうちん

瓜漬

うりづけ

瓜苗

うりなえ

瓜膾

うりなます

瓜盗人

うりぬすっと

瓜の花

うりのはな

瓜守

うりばえ

瓜蠅

うりばえ

うりばえ

瓜畑

うりばたけ

瓜葉虫

うりはむし

瓜番

うりばん

瓜番小屋

うりばんごや

瓜冷す

うりひやす

瓜虫

うりむし

瓜揉

うりもみ

瓜揉む

うりもむ

瓜類の花

うりるいのはな

漆搔

うるしかき

漆取る

うるしとる

ウルップ草

うるっぷそう

雲海

うんかい

えい

えい

栄西忌

えいさいき

絵団扇

えうちわ

絵扇

えおうぎ

絵帷子

えかたびら

疫痢

えきり

絵茣蓙

えござ

えごの花

えごのはな

恵古苔

えごのり

恵心忌

えしんき

絵簾

えすだれ

えそ

翠菊

えぞぎく

蝦夷菊

えぞぎく

蝦夷塩竈

えぞしおがま

蝦夷蟬

えぞぜみ

蝦夷虫喰

えぞむしくい

枝下す

えだおろす

枝蛙

えだかわず

枝払う

えだはらう

越後上布

えちごじょうふ

越後ちぢみ

えちごちぢみ

越後縮

えちごちぢみ

越前水母

えちぜんくらげ

越橘

えっきつ

暍病

えつびょう

江戸山王祭

えどさんのうまつり

江戸浅間祭

えどせんげんまつり

万緑

ばんりょく

万緑(ばんりょく)とは 見渡す限りの緑が広がる、夏の生命力あふれる情景を表す季語です。 読み方・季節 読み方:ばんりょく 季節:三夏(5月下旬〜7月頃) 意味と特徴 単なる「緑色」ではなく、太陽の光を浴びて輝く圧倒的な緑のエネルギーを表す言葉です。草木が青々と生い茂り、どこを見ても緑ばかり——そんな夏ならではの力強い生命感を凝縮しています。 由来 中国の詩人・王安石の「石榴詩」に登場する 万緑叢中紅一点(ばんりょくそうちゅうこういってん) という表現が起源です。「緑一色の中に、一輪の赤い花が映える」という意味で、現代でも慣用句として使われています。 代表句 万緑の中や吾子の歯生え初むる — 中村草田男 この句によって「万緑」は俳句の季語として広く知られるようになりました。圧倒的な緑の生命力の中で、わが子に小さな歯が生え始めた——大自然の勢いと、新しい命の芽吹きが重なる一句です。