岩高蘭

岩高蘭

がんこうらん

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意味・由来 岩高蘭(がんこうらん)は、高山や寒冷地の砂礫地に自生する常緑の地を這うような低木です。名前に「蘭」とありますが、ラン科ではなくガンコウラン科(またはツツジ科)に分類されます。厳しい環境に耐え、夏になると葉の付け根に直径数ミリの黒紫色の液果(実)を実らせます。この実は食用にもなり、高山の短い夏の生命力を象徴する存在です。 ### この季語で詠むコツ 高山帯という過酷な環境と、そこに実る小さな黒い実の「健気さ」や「艶やかさ」の対比を意識して詠むのがコツです。単に植物を写生するだけでなく、周囲の霧、冷たい風、ゴツゴツとした岩肌など、高山ならではの五感を刺激する景物を取り合わせると、作品に立体感が生まれます。 ### 相性のいい言葉・取り合わせ 「霧」「稜線」「岩肌」「ケルン」「冷たし」「黒き実」「這ふ」「風」など、山の気象や厳しい地形を示す言葉と相性が良いでしょう。

岩高蘭」の俳句例 (4件)

高山の岩を這ひゆく岩高蘭
岩高蘭実に触れゆけば霧のぼる
木村蕪城【現代語訳】岩高蘭の小さな実にそっと触れながら歩を進めると、足元から霧が湧き上がってくる。【鑑賞】実のひんやりとした感触と、高山特有の霧が立ち上る幻想的な風景を、触覚と視覚を通じて鮮やかに描き出しています。
岩高蘭実をむすびたるなだれかな
前田普羅【現代語訳】高山の過酷な急斜面に、岩高蘭がびっしりと黒紫色の実を結んでいることよ。【鑑賞】雪崩の通り道となるような厳しい傾斜地にたくましく群生し、美しい実を湛える岩高蘭の強靭な生命力を真っ直ぐに写生した名句です。
岩高蘭熟れてゐるなる一望に
山口青邨【現代語訳】見渡す限り広がる高山の地平に、岩高蘭の黒い実が豊かに熟している。【鑑賞】「一望に」という表現により、遮るもののない高山帯の圧倒的なスケール感が伝わります。大自然の中に満ちる静かな実りの豊かさを表現しています。

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