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「甘酒」と聞くと冬の温かい飲み物を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、俳句の世界では「夏」の季語です。江戸時代、甘酒は夏の厳しい暑さを乗り切るための滋養強壮ドリンクとして親しまれていました。町には「甘酒売り」が天秤棒を担いで売り歩き、人々は夏バテ防止や疲労回復のために飲んでいました。ブドウ糖やアミノ酸が豊富で「飲む点滴」とも称される甘酒は、暑さに耐える江戸の人々の生活の知恵から生まれた大切な夏の風物詩なのです。
冬のイメージを払拭し、「夏の暑さ」や「身体の疲れ」を対比としてしっかりと描くことが最大のコツです。じっとりと汗ばむ昼下がりや、歩き疲れて立ち寄った茶屋の情景など、暑さの中に現れる甘酒の一杯を捉えると臨場感が出ます。また、冷やして飲む清涼感や、あえて熱い甘酒を飲んで汗を流す様子、甘酒売りの呼び声など、五感(味覚・触覚・聴覚)を刺激する描写を意識すると、生き生きとした句になります。