藜の杖
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意味・由来

藜の杖(あかざのつえ)は、アカザ科の一年草であるアカザの太い茎を乾燥させて作った杖のことです。アカザは夏にぐんぐんと背を伸ばして茎が木のように硬くなります。これを刈り取って加工すると、驚くほど軽くて丈夫な良質の杖になります。古くから中国では隠者や仙人の持ち物として親しまれ、日本でも長寿を祝う贈り物や老人の歩みを助ける道具として大切にされてきました。素朴な野の植物が暮らしを支える道具へと変わる、風流で温かみのある夏の季語です。

この季語で詠むコツ

老境の穏やかさや、世俗を離れた清らかな暮らしぶりを詠むのにぴったりの季語です。素材の持ち味である「軽さ」や「節くれだった手触り」といった質感を描写すると、手にした人物の存在感が生き生きと伝わります。また、あえて大げさな旅ではなく、夏の近所のお散歩や庭仕事の一幕、縁側で休む姿など、日常のゆったりとした時間の流れを素直に切り取ると味わい深い句になります。

相性のいい言葉・取り合わせ

・触感や動作:軽し、手になじむ、坂道、歩み、佇む ・情景や無季の言葉:木陰、石段、小道、白髪、縁側 ・夏の季語:青嵐(あおあらし)、夏木立(なつこだち)、涼風(すずかぜ)、緑陰(りょくいん)

「藜の杖」の俳句例 (2件)

老がはで藜の杖に殘しけり
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)
やどりせむ藜の杖になる日迄
松尾芭蕉『芭蕉俳句全集』(Wikisource)

みんなの「藜の杖」の詠み

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