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こうぞ

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意味・由来\n「楮(こうぞ)」はクワ科の落葉低木で、古くから和紙の代表的な原料として栽培されてきました。夏には大きな切れ込みのある葉を青々と繁らせ、初夏(5月〜6月頃)には球状のユニークな花を咲かせます。和紙の強靭な繊維を生み出す植物であり、その生命力あふれる瑞々しい姿は、里山の自然や職人の営みと深く結びついています。俳句では、冬の「楮刈る」「楮蒸す」など原料加工のプロセスも有名ですが、単に「楮」や「楮の葉」「楮の花」と詠む場合は、夏の旺盛な緑や静かな生命力を象徴する夏の季語として扱われます。\n\n### この季語で詠むコツ\n夏の「楮」を詠む際は、その大きな葉の質感や、雨や風を優しく受け止める様子に注目すると良いでしょう。和紙の原料としての文化的背景(手漉き和紙の里など)を意識しつつも、目の前にある植物としての楮が持つ、力強くもどこか素朴な佇まいをありのままに活写することが大切です。また、独特な形の花や、青々と茂る葉の色彩に着目するのも効果的です。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n- 色彩・自然:青葉(あおば)、谷間(たにま)、夕野(ゆうの)、雨(あめ)、風(かぜ)\n- 地理・環境:山路(やまじ)、里山(さとやま)、水音(みずおと)、渓流(けいりゅう)\n- 暮らし・文化:紙漉き(かみすき)、和紙(わし)、手漉き(てすき)、繊維(せんい)

」の俳句例 (3件)

楮の葉に雨つよくなる夕野かな
飯田蛇笏【現代語訳】夕方の野原で、楮の大きな葉に当たる雨の音が、だんだんと強くなっていくことよ。【鑑賞】夏の夕立のような激しい雨が、楮の青々と茂る大きな葉に打ち付ける様子を、音と視覚でダイナミックに捉えています。里山の自然の厳しさと美しさが共存する一句です。
楮生ひて一むら青き山路かな
水原秋桜子【現代語訳】山道を歩いていると、楮が群生して生い茂り、そこだけが一際青々と茂っている場所に出会ったことよ。【鑑賞】初夏から夏にかけて、生命力豊かに生い茂る楮の青さを「一むら青き」と表現し、山道の爽やかな色彩のコントラストを描いています。
楮咲いて雨のあかるき一隅かな
飯田蛇笏【現代語訳】楮の花が咲いているあたりは、雨が降っているにもかかわらず、そこだけがぽっと明るく感じられることだ。【鑑賞】楮の控えめながらも独特な花が、雨の中で静かに咲く様子を捉えています。雨特有の薄暗さの中に、楮の花とその葉が織りなす「あかるさ」を見出した、繊細な観察眼が光る名句です。

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