経木帽

経木帽

きょうぎぼう

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意味・由来\n「経木帽(きょうぎぼう)」とは、スギやヒノキなどの針葉樹を薄く削った「経木(きょうぎ)」を細く割いて編んで作った帽子のことです。明治から昭和初期にかけて、軽くて通気性が良く、安価で日よけ効果が高い実用的な夏用の帽子として、農作業や屋外での労働、子供たちの通学時などに広く普及しました。現在では手にする機会が少なくなりましたが、その独特の木の香りと白く爽やかな質感は、昭和のノスタルジックな夏の風物詩として今も俳句の中で愛されています。\n\n### この季語で詠むコツ\n経木帽は、一般的な麦わら帽子に比べて、より木肌の白さや素朴な感触が際立つ季語です。その軽さ、やや硬めの質感や、かぶった時の「カサカサ」とした乾いた音などに着目すると良いでしょう。また、経木ならではの爽やかな白さが、夏の強い日差しや青空、あるいは日陰の涼しさとどのように対比されるかを描写するのも効果的です。人物の表情や動作と結びつけることで、活き活きとした生活感が生まれます。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n- 色彩や光に関する言葉(「白き」「日射し」「青空」「木漏れ日」など)\n- 人物の様子や動作(「少年」「労働」「汗」「かむる」「むしる」など)\n- 素朴な自然や背景(「土手」「坂道」「畑」「砂」「石の上」など)

経木帽」の俳句例 (4件)

経木帽被りて風の行方かな
少年の眉あきらかに経木帽
日野草城【現代語訳】\n経木帽をかぶった少年の、きりりとした眉がはっきりと見えて、実にみずみずしく爽やかだ。\n【鑑賞】\n経木帽の明るい白さと、少年の若々しい眉のコントラストが鮮やかに描かれています。夏のまぶしい光の中で、少年の清々しさが際立つ一瞬を捉えた名句です。
経木帽むしりて置けり石の上
高浜虚子【現代語訳】\nかぶっていた経木帽を、頭からむしり取るようにして、傍らの石の上にぽんと置いた。\n【鑑賞】\n「むしりて」という荒々しい動作に、夏の強烈な暑さや、一息つきたい焦燥感がリアルに表現されています。無機質な石の冷たさと、経木帽の軽さが対比されています。
経木帽深くかむりて病み痩せし
杉田久女【現代語訳】\n経木帽を深くかぶって、病気で痩せてしまった人が静かに佇んでいる。\n【鑑賞】\n軽くて安価な経木帽が、病中の人物のはかなさをより引き立てています。深くかぶることで顔を隠し、自らの衰えを静かに受け入れているような、どこか哀愁漂う光景です。

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