暑き日

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あつきひ

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意味・由来

「暑き日」は、夏の厳しい暑さを直接的に表す主観的かつ情緒的な季語です。単に気温が高いという気象学的な事実にとどまらず、一日中まとわりつくような熱気や、強烈な日差しによる体感、そしてその暑さの中で人々がどう過ごしているかという生活実態までを幅広く表現します。夏の盛りの圧倒的なエネルギーを感じさせる言葉です。

この季語で詠むコツ

「暑い」という主観的な言葉だけで終わらせず、その暑さがもたらす「物事の変化」や「具体的な光景」を描写するのがコツです。例えば、溶けていくアスファルトの匂い、木陰の濃さ、人々の疲れた歩き方など、五感でとらえた具体的なイメージを取り合わせることで、読者に夏の熱気を生々しく伝えることができます。

相性のいい言葉・取り合わせ

涼しさを感じさせる対照的な言葉(「水」「日陰」「風」「麦茶」など)や、暑さをより際立たせる乾いた言葉(「砂」「坂道」「鉄」「誇り」など)との相性が非常に良いです。また、人や動物の具体的な仕草と組み合わせることで、ドラマチックな一瞬を切り取ることができます。

暑き日」の俳句例 (4件)

暑き日を海にいれたり最上川
暑き日を海に入れたり最上川
松尾芭蕉【現代語訳】一日中、大地を容赦なく照りつけていた暑い太陽を、最上川がその冷たい急流で包み込み、そのまま日本海へと押し流して沈めてしまったかのようだ。【鑑賞】最上川の雄大な流れと、夏の日本海に沈む夕日の美しさを、ダイナミックなスケールで表現した名句です。「暑さ」そのものを川に流し込むという壮大な見立てが光ります。
暑き日や麦ふみ居しが眼に残る
与謝蕪村【現代語訳】このうだるような暑い日の中にいると、かつて冬の厳しい寒さの中で一生懸命に麦を踏んでいた農夫たちの姿が、ふと目の裏に浮かんできて焼き付いて離れない。【鑑賞】現在の厳しい夏の暑さと、記憶の中にある冬の寒冷な光景を対比させることで、視覚的な残像を鮮やかに描き出しています。季節の対比が心に奇妙な涼やかさと郷愁を呼び起こします。
暑き日を涼しき顔のわが妻よ
小林一茶【現代語訳】誰もがぐったりとするような厳しい暑さの一日だというのに、私の妻だけは涼しげな表情で平然と暮らしていることよ。【鑑賞】一茶の妻に対する親しみと、どこかユーモラスな日常の一コマを切り取った、微笑ましい家庭の一句です。厳しい生活の中でも、妻の凛とした佇まいに救われる一茶の優しい眼差しが感じられます。

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