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藜(あかざ)は、道端や空き地、畑の隅などに自生するヒユ科の一年草で、夏の季語です。初夏から夏にかけて勢いよく伸び、大きなものは草丈が二メートル近くに達します。若葉の中心部が鮮やかな赤紫色を帯びることから「赤座」の名がついたとされています。旺盛な生命力を持つ野草であり、秋になって太く硬く育った茎を乾燥させると、軽くて非常に丈夫な「藜の杖」として古くから高齢者の歩行を助ける杖に加工されてきました。素朴でありながら、力強さと人の暮らしとの深い結びつきを感じさせる草です。
路地裏や荒れた庭、空き地などに青々と、あるいは赤紫の葉をのぞかせて力強く茂る姿を具体的に描くのがコツです。身近な野草だからこそ、飾らない生活の風景や土の匂い、あるいは少し寂れた場所の情景とよく調和します。また、初夏の強い光を受けてぐんぐんと背を伸ばすたくましさに着目したり、将来は杖になるという背景をふんわりと心の片隅に置いて、老境やのどかな散歩の情景として詠み込むのも味わい深いものになります。
・空き地、路地、石垣、廃屋(身近な野の情景や素朴な場所を表す言葉) ・土手、畦道、板塀(生活感やのどかな風景を表す言葉) ・日ざし、青空、夏雲(夏の力強い自然を表す言葉) ・杖、歩み、木漏れ日、影(静かな暮らしや時の流れを暗示する言葉)
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しめり仄かに
朝時雨
荒縄を
夫は黙して
冬支度
赤と白
緑を生けて
クリスマス
薄れ日に
適ふ波音
少女像
青空に
渓流紅葉
嬉々として
秋来ぬと
便りは街の
梢より