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有名俳人一覧|30人の名句・作風・略歴がわかる完全ガイド

はじめての俳句サポーター 凛

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有名俳人一覧|30人の名句・作風・略歴がわかる完全ガイド
有名俳人一覧。松尾芭蕉や正岡子規など有名俳人30人の名句・作風・略歴を網羅した完全ガイドのアイキャッチ画像
俳人名鑑

この有名俳人 一覧では、松尾芭蕉・正岡子規・小林一茶など日本の俳句史を彩る有名俳人30名の略歴・作風・代表的な名句・ゆかりの地をわかりやすくまとめました。「松尾芭蕉の名句をもっと知りたい」「正岡子規ってどんな有名俳人?」——そんな疑問をお持ちの方は、ぜひこの有名俳人 一覧からお気に入りの俳人を探してみてください。本ページは時代別・作風別で探せる有名俳人 一覧の決定版です。各俳人のさらに詳しい情報(名句多数・イラスト・詳細略歴)は、記事内の俳句びとDBリンクからご覧いただけます。

まずはこの人!日本を代表する有名俳人トップピック

「有名俳人といえば誰?」と聞かれたら、まずはこの5名を押さえておきましょう。

  • 松尾芭蕉(江戸)――「俳聖」。古池の句で知られる俳句の頂点。
  • 正岡子規(明治)――近代俳句の祖。「写生」で俳句を刷新した改革者。
  • 小林一茶(江戸)――「やせ蛙」の句で親しまれる、弱者への愛に満ちた俳人。
  • 与謝蕪村(江戸)――画家でもあった色彩豊かな「絵のような俳句」の名手。
  • 高浜虚子(明治〜昭和)――「花鳥諷詠」を旗印に近代俳壇を牽引した大俳人。

👇 以下の一覧では、江戸〜現代の有名俳人30名を時代順にくわしく解説しています。目次のフィルターボタンで「時代」や「女性俳人」に絞り込むことも可能です。

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有名俳人 一覧(30名)略歴・作風・名句を詳しく解説

01 まつお ばしょう 1644〜1694年 江戸前期〜中期 出身:伊賀国(三重県)

有名俳人松尾芭蕉の略歴・作風・名句

伊賀国(現・三重県)生まれ。日本俳句の頂点に立つ「俳聖」。俳諧を連歌の余興から独立した芸術へと高め、「さび」「しをり」「細み」の美意識を確立した。弟子曽良とともに東北・北陸を旅した紀行文『おくのほそ道』は、俳句と散文が融合した文学の傑作として国内外で広く読み継がれている。蕉門十哲と呼ばれる優れた弟子を育て、その後の俳壇に絶大な影響を与え続けた。

📖 有名俳人一覧の筆頭、松尾芭蕉の「奥のほそ道」の先にある世界を俳句びとDBで

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松尾芭蕉の作風

「さび」を核とした幽玄・孤高の境地。自然と人間の深い交わりを、余白と暗示によって表現する。写生に留まらず精神の奥底まで掘り下げる「俳諧の道」を生涯追求した。

松尾芭蕉の名句

🌸 春 古池や 蛙飛びこむ 水の音 季語:蛙(春)

静寂の中に蛙が飛び込む一瞬の音。「動」と「静」の共存が俳句の概念を変えた革命的な一句。

🌿 夏 閑さや 岩にしみ入る 蝉の声 季語:蝉(夏)

山形・立石寺での作。蝉の声が岩へとしみ入るほどの深い静寂。音と無音が共存する禅的な名句。

🍂 秋 荒海や 佐渡に横たふ 天の川 季語:天の川(秋)

荒れる日本海の彼方に佐渡島を望み、空には天の川が横たわる。壮大なスケールと孤独感が交差する名句。

❄️ 冬 旅に病んで 夢は枯れ野を かけ廻る 季語:枯れ野(冬)

大坂で病に倒れた際の辞世の句。旅と俳諧に捧げた生涯の集大成。

松尾芭蕉ゆかりの地

02 まさおか しき 1867〜1902年 明治 出身:伊予国(愛媛県松山市)

有名俳人正岡子規の略歴・作風・名句

伊予国(現・愛媛県松山市)生まれ。「写生」の概念で形骸化した俳諧を刷新し、近代俳句の祖となった。夏目漱石と東大で親交を深め共に文学を語った。結核を患いながらも晩年まで精力的に作句・評論を続け、弟子の高浜虚子・河東碧梧桐を育て上げた。生涯約25,000句を残した。「子規」の俳号は血を吐いて鳴くホトトギスに自身の喀血を重ねて名付けたもの。

📖 近代の有名俳人一覧に欠かせない祖・正岡子規の全貌は俳句びとDBで確認できます

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正岡子規の作風

「写生」を俳句の根本に置き、見たままを正確に言葉に写すことを徹底した。感傷や説明を排除しありのままの自然・日常の一瞬に美を見出す姿勢が近代俳句の土台となった。

正岡子規の名句

🌸 春 春暁や 梅の香漂ふ 縁の先 季語:春暁(春)

春の夜明け、縁先に漂う梅の香りを詠んだ清澄な写生句。病床からでも感じられる春の訪れへの喜びが滲む。

🌿 夏 鶏頭の 十四五本も ありぬべし 季語:鶏頭(秋)

写生の極致と評される一句。ありのままの風景をただ詠んだ潔さが子規の詩学の核心を示す。

🍂 秋 柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺 季語:柿(秋)

奈良を旅した際の一句。柿の甘さと法隆寺の鐘の音が絶妙に響き合う、秋の情景が鮮やかな代表句。

❄️ 冬 いくたびも 雪の深さを 尋ねけり 季語:雪(冬)

病床で体が動かぬまま何度も雪の深さを尋ねずにいられない心情。病苦の中の情感が胸を打つ。

正岡子規ゆかりの地

03 こばやし いっさ 1763〜1828年 江戸後期 出身:信濃国(長野県)

有名俳人小林一茶の略歴・作風・名句

信濃国(現・長野県)生まれ。芭蕉・蕪村と並ぶ「江戸三大俳人」の一人。幼くして母を亡くし継母との確執、子どもたちの相次ぐ夭逝など波乱万丈の生涯を送った。その苦しみを背景に弱い者・小さな生き物への深い慈しみを持った「一茶調」を確立。生涯に約22,000句を詠んだ。

📖 小林一茶の名句・イラスト・詳細な略歴は俳句びとDBで確認できます

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小林一茶の作風

庶民目線の温かさと笑いと哀愁が入り混じる「一茶調」が特徴。子ども・小動物・弱者を詠んだ句が多く、難しい言葉を使わず読み手の心に直接届く親しみやすさが魅力。

小林一茶の名句

🌸 春 やせ蛙 負けるな一茶 これにあり 季語:蛙(春)

痩せた蛙に自分自身を重ねひたすら応援する。一茶の人生観と人柄が凝縮された代表句。

🌿 夏 雀の子 そこのけそこのけ お馬が通る 季語:雀の子(春)

権力(馬)に追われる弱者(雀の子)への優しいまなざし。弱者への共感が滲む一茶の真骨頂。

🍂 秋 露の世は 露の世ながら さりながら 季語:露(秋)

生後1ヶ月で亡くなった娘・さとへの哀悼句。世の無常を知りつつも受け入れられない親の悲しみ。

❄️ 冬 是がまあ つひの栖か 雪五尺 季語:雪(冬)

故郷へ帰り着いた一茶が五尺の雪に埋もれた家を前に詠んだ句。苦労した生涯への諦念と覚悟が重なる。

小林一茶ゆかりの地

04 よさ ぶそん 1716〜1784年 江戸中期 出身:摂津国(大阪府)

有名俳人与謝蕪村の略歴・作風・名句

摂津国(現・大阪府)生まれ。江戸三大俳人の一人で俳人と同時に文人画家としても一流の評価を受けた多才な文人。絵画的な情景描写と豊かな色彩感覚を俳句に持ち込み「絵のような俳句」を確立した。芭蕉を深く敬愛し芭蕉復興運動を主導した。約3,000句を残した。

📖 与謝蕪村の名句・イラスト・詳細な略歴は俳句びとDBで確認できます

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与謝蕪村の作風

画家としての色彩感覚・空間感覚が句に直結した「絵画俳句」。広大な景色を大胆な視点で切り取り色彩と光の対比で詩的な美を表現する。芭蕉の「さび」とは対照的な明るく豊かな美意識が特徴。

与謝蕪村の名句

🌸 春 菜の花や 月は東に 日は西に 季語:菜の花(春)

夕暮れの広大な田園に菜の花が広がり、東に月・西に夕日という壮大なパノラマを一句に収めた傑作。

🌿 夏 牡丹散って 打ち重なりぬ 二三片 季語:牡丹(夏)

散った花びらが重なり合う瞬間の美と無常を画家の眼で捉えた絵画的な一句。

🍂 秋 秋の風 やぶも畠も なかりけり 季語:秋の風(秋)

秋風が吹き渡ると藪も畑もなくなってしまうかのような広大な寂しさを詠んだ蕪村らしい空間的な句。

❄️ 冬 春の海 終日のたり のたりかな 季語:春の海(春)

穏やかな春の海のうねりをリズムそのもので表現。「のたりのたり」の繰り返しが波のゆったりさを体感させる。

与謝蕪村ゆかりの地

05 たかはま きょし 1874〜1959年 明治〜昭和 出身:伊予国(愛媛県松山市)

有名俳人高浜虚子の略歴・作風・名句

伊予国(現・愛媛県松山市)生まれ。正岡子規の愛弟子であり俳誌「ホトトギス」を主宰して近代俳壇の中心的存在となった。「花鳥諷詠」「客観写生」を俳句の根本理念として掲げ有季定型俳句の普及を牽引した。杉田久女・中村汀女・橋本多佳子・星野立子を「ホトトギス四T」として育て多くの俳人を輩出した。

📖 高浜虚子の名句・イラスト・詳細な略歴は俳句びとDBで確認できます

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高浜虚子の作風

「花鳥諷詠」を旗印に自然の中の花・鳥・風・月をありのままに詠む写生を徹底した。主観を廃し客観的・具体的に季節の景物を捉えることで永遠に普遍的な美を表現することを目指した。

高浜虚子の名句

🌸 春 春風や 闘志いだきて 丘に立つ 季語:春風(春)

春の風を受けて丘に立つ若き日の虚子の気概と向上心が溢れ出る、みずみずしい一句。

🌿 夏 玫瑰や 今も沖には 未来あり 季語:玫瑰(夏)

浜辺の玫瑰の花越しに沖を眺め、未来への希望を詠んだ一句。虚子の前向きな生命観が宿る。

❄️ 冬(新年) 去年今年 貫く棒の 如きもの 季語:去年今年(新年)

昨年から今年へと貫かれた時間の連続性と人生の芯のようなものを詠んだ晩年の傑作。

❄️ 冬 遠山に 日の当たりたる 枯野かな 季語:枯野(冬)

遠くの山に日が当たり手前は枯野という光と陰の対比が鮮やかな写生句の手本。

高浜虚子ゆかりの地

06 なつめ そうせき 1867〜1916年 明治〜大正 出身:江戸牛込(東京都)

有名俳人夏目漱石の略歴・作風・名句

江戸牛込(現・東京都新宿区)生まれ。「坊っちゃん」「吾輩は猫である」「こころ」などで知られる明治を代表する文豪。正岡子規と東京大学で同級生として親交を深めた縁から俳句にも精通し約2,500句を残した俳人でもある。子規から俳句の手ほどきを受け共に句会を開くほどの仲だった。

📖 夏目漱石の名句・イラスト・詳細な略歴は俳句びとDBで確認できます

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夏目漱石の作風

文豪らしい知性と叙情が融合した句風。心理の機微や人生への洞察がわずか17音に凝縮される。難解さはなく平明な言葉で深い感情を伝える筆致が俳句入門者にも親しまれる。

夏目漱石の名句

🌸 春 菫ほどな 小さき人に 生まれたし 季語:菫(春)

近代の複雑な世を生きた漱石が、すみれほどの小さな存在として生まれたかったと詠んだ率直な憧れの句。

🌿 夏 春や昔 十五万石の 城下かな 季語:春(春)

松山を訪れた際の作。かつての城下町の栄華と現在の春の情景が重なる歴史の句。

🍂 秋 秋の夜の 話尽きたり 星月夜 季語:星月夜(秋)

夜の話が尽き星空だけが残る静けさ。会話の余韻と夜の広がりが溶け合う叙情的な一句。

❄️ 冬 木枯らしや 東京の日の 暮れやすき 季語:木枯らし(冬)

木枯らしが吹く冬の東京の短い日暮れ。都会の孤独と冬の寂しさを漱石らしい観察眼で詠んだ一句。

夏目漱石ゆかりの地

07 あくたがわ りゅうのすけ 1892〜1927年 大正〜昭和初期 出身:東京府

有名俳人芥川龍之介の略歴・作風・名句

東京府(現・東京都)生まれ。「羅生門」「藪の中」「蜘蛛の糸」で知られる近代文学の巨匠。小説家として著名だが俳号「我鬼(がき)」のもと生涯に約1,000句を残した俳人でもある。正岡子規の影響を受けた写生的な句から晩年の暗く退廃的な句まで変遷がある。35歳で自死した。

📖 芥川龍之介の名句・イラスト・詳細な略歴は俳句びとDBで確認できます

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芥川龍之介の作風

小説と同様に知性と詩情・明と暗が共存する句風。初期は写生的だが晩年に近づくほど虚無感・厭世観が句ににじみ出る。文豪の内面が凝縮された俳句史上でも異彩を放つ作品群。

芥川龍之介の名句

🌸 春 春暁や 水すましゐる 水の上 季語:春暁(春)

春の夜明けに水面をすいすいと動く水すまし。清澄で透明感ある写生の傑作。

🌿 夏 遠蛙 夜の宿りの 灯に親しむ 季語:遠蛙(春)

旅先の宿の灯りに親しむ夜、遠くから蛙の声が聞こえる。旅の孤独と安らぎが共存する叙情句。

🍂 秋 天の川 みな流れゐる 闇の中 季語:天の川(秋)

宇宙的スケールと虚無感が融合した、晩年の芥川の精神世界を感じさせる幻想的な句。

❄️ 冬 降る雪や 明治は遠く なりにけり 季語:雪(冬)

大正の世に明治の終焉を感じる。時代の断絶と哀愁を詠んだ近代俳句屈指の名句。

芥川龍之介ゆかりの地

08 たねだ さんとうか 1882〜1940年 明治〜昭和 出身:山口県防府市

有名俳人種田山頭火の略歴・作風・名句

山口県生まれ。五七五・季語にとらわれない「自由律俳句」の代表的俳人。家業の酒造の失敗・離婚・出家を経て全国を行脚しながら句を詠み続けた。荻原井泉水の「層雲」に参加。托鉢をしながら旅を続ける生き方そのものが俳句となった。昭和俳壇では異端的存在だったが現代で高い人気を誇る。

📖 有名俳人一覧の中でも異彩を放つ種田山頭火の自由律俳句を俳句びとDBで

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種田山頭火の作風

定型・季語を捨てた自由律で魂の叫びを生の言葉に載せる。繰り返しのリズム・体言止め・余白が孤独と旅情を増幅させる。「どうしようもない自分」を詠い続ける正直さが現代人の共感を呼ぶ。

種田山頭火の名句

🌸 春(季節感) 分け入っても 分け入っても 青い山 自由律(青山=春〜夏の季節感)

繰り返しによってどこまでも続く旅と孤独の深さが増幅する。山頭火の放浪を象徴する代表句。

🌿 夏(季節感) まっすぐな 道でさみしい 自由律(夏の炎天の道の季節感)

まっすぐに伸びる道の果ての孤独。「さみしい」のひと言が一句を完結させる。自由律ならではの余白の美。

❄️ 冬(季節感) うしろすがたの しぐれてゆくか 自由律・時雨(冬の季節感)

時雨の中を去っていく人の後ろ姿。別れの寂しさと旅の孤独がわずかな言葉に凝縮された名句。

── 無季 どうしようもない わたしが歩いている 自由律(季語なし)

どうにもならない自分を抱えながら歩き続ける孤独と諦観。自己直視の潔さが多くの人の心を打つ。

種田山頭火ゆかりの地

09 おざき ほうさい 1885〜1926年 明治〜大正 出身:鳥取県鳥取市

有名俳人尾崎放哉の略歴・作風・名句

鳥取県生まれ。種田山頭火と並ぶ自由律俳句の双璧。東京帝大法学部卒業後に保険会社幹部として順風満帆なキャリアを歩んだが酒癖・反社会的行動が原因で職を失い離婚。各地の寺の寺男として転々とし最後は小豆島・西光寺の庵に一人閉じこもり40歳で没した。壮絶な生涯と研ぎ澄まされた句が時代を超えた共感を呼ぶ。

📖 尾崎放哉の名句・イラスト・詳細な略歴は俳句びとDBで確認できます

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尾崎放哉の作風

極限まで削ぎ落とした言葉が孤絶の深さを表現する。山頭火の放浪と対照的に放哉の句は狭い空間に閉じこもった内向きの孤独を描く。短ければ短いほど詩の密度が増す、俳句の本質を突き詰めた世界。

尾崎放哉の名句

🌿 夏(季節感) 墓のうらに まはる 自由律(夏草の季節感)

墓の裏側へとひとり回っていく動作だけを詠んだ極小の句。言葉を削ぎ落とした放哉の句風の極致。

❄️ 冬(季節感) 咳をしても ひとり 自由律(冬の咳の季節感)

放哉の代表句。たった9文字に孤独の絶対的な重さが宿る。「ひとり」の二文字が静かに心に刺さる。

── 無季 入れものが ない両手で受ける 自由律(季語なし)

施しを受ける器も持たない清貧の姿。物を持たない潔さと哀しみが同居する、禅的な深みのある句。

── 無季 こんなにうまい水を 一人で飲んで 自由律(季語なし)

美しいものを誰とも分かち合えない孤独。分かち合いたくても相手がいない、その切なさが静かに漂う。

尾崎放哉ゆかりの地

10 かねこ とうた 1919〜2018年 大正〜平成 出身:埼玉県小鹿野町

有名俳人金子兜太の略歴・作風・名句

埼玉県生まれ。戦後俳句を牽引した俳壇の重鎮。水原秋桜子に師事し「海程」を創刊・主宰した。前衛俳句の旗手として社会性・思想性を俳句に持ち込み定型にとらわれない表現を追求した。太平洋戦争でのトラック島従軍体験が句の底流に流れ生涯にわたって反戦を表明した。98歳で没するまで現役俳人として活動した。

📖 金子兜太の名句・イラスト・詳細な略歴は俳句びとDBで確認できます

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金子兜太の作風

社会性・思想性・身体性を俳句に持ち込んだ前衛俳句の旗手。生活感・土俗性を重視した「社会性俳句」から晩年は自然と人間の根源に迫る深い境地へ。型破りな比喩と大胆な構成が句に迫力を与える。

金子兜太の名句

🌸 春 梅咲いて 庭中に青鮫が来ている 季語:梅(春)

春の梅と青鮫という異質な取り合わせ。幻想的・超現実的なイメージで前衛俳句の真骨頂を示す。

🌿 夏 銀行員 ら朝より蛍光す 烏賊のごとく 無季・前衛

蛍光灯の下でいかのように輝く会社員を風刺した、高度経済成長期を象徴する前衛俳句の傑作。

🍂 秋 水脈の果て 炎天の墓碑を 置きて去る 季語:炎天(夏)

トラック島で亡くなった戦友への鎮魂句。炎天の下に置かれた墓碑が戦争の傷跡と静かに向き合う。

❄️ 冬 彎曲し 火傷し爆心地の マラソン 季語:マラソン(冬)

原爆の惨禍と現代の平和行事を重ねた反戦句。歪み傷ついた大地の上を走るランナーが戦争の記憶を呼び覚ます。

金子兜太ゆかりの地

11 かどかわ はるき 1942年〜(存命) 昭和〜令和 出身:富山県

有名俳人角川春樹の略歴・作風・名句

富山県生まれ。角川書店(現KADOKAWA)の元社長・元会長として「角川映画」のメディアミックス戦略を牽引した実業家であり俳人でもある。薬物事件による逮捕・服役後に俳句に傾倒し「河」を創刊・主宰。現在は俳人としての活動が主軸となりホトトギス系の有季定型を守りながら現代的な感覚を取り入れた句を詠む。

📖 角川春樹の名句・イラスト・詳細な略歴は俳句びとDBで確認できます

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角川春樹の作風

有季定型の伝統を守りながら実業家・映像プロデューサーとして歩んだ人生の重みが句に深みを与える。昭和の時代感覚と自然への真摯な向き合いが共存する骨格のしっかりとした句風。

角川春樹の名句

🌸 春 春暁の 光となりし 水の音 季語:春暁(春)

春の夜明けに光と水音が溶け合う清澄な一句。感覚の繊細さが光る写生句。

🌿 夏(季節感) 夏の月 一と夜さの宿の 水の音 季語:夏の月(夏)

夏の月明かりの下、宿に聞こえる水の音。旅の静寂と夜の涼しさが重なる叙情句。

🍂 秋 銀漢や われに返れば 戦後なり 季語:銀漢(秋)

天の川を見上げ我に返ると自分は戦後を生きてきた人間だと気づく。昭和の時代感覚が滲む。

❄️ 冬 冬蜂の 地にまろびたる やすらぎよ 季語:冬蜂(冬)

地に転がり落ちた冬蜂に安らぎを見る。命の終わりを穏やかに受け入れる瞑想的な視点。

角川春樹ゆかりの地

12 かが の ちよじょ 1703〜1775年 江戸中期 出身:加賀国(石川県小松市)

有名俳人加賀千代女の略歴・作風・名句

加賀国(現・石川県小松市)生まれ。江戸時代を代表する女流俳人で日本における女流俳句の先駆者。17歳頃から俳句を学び各務支考(蕉門)に師事。結婚・死別の後50代で剃髪して尼となり「素園」と号した。生涯に約1,700句を残し平易な言葉で自然や日常の美を詠む句風が広く愛された。

📖 加賀千代女の名句・イラスト・詳細な略歴は俳句びとDBで確認できます

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加賀千代女の作風

平易で親しみやすい言葉を使いながら自然の一瞬を柔らかく切り取る女性的な句風。難しい技巧を使わず素直な観察と感情が句の芯になっている。日常の中にある美を見逃さない清らかな感性。

加賀千代女の名句

🌸 春 起き上がる 気力もなくて 春の雪 季語:春の雪(春)

病や疲れの中で起き上がれないまま窓から春の雪をしみじみと眺める静かな一句。

🌿 夏(季節感) 夕顔の 白く咲きたる 宵の雨 季語:夕顔(夏)

夕顔の白い花が宵の雨の中で静かに輝く。千代女らしい繊細で清らかな夏の情景。

🍂 秋 朝顔や つるべとられて もらひ水 季語:朝顔(秋)

早朝に井戸へ行くと朝顔のつるが絡みついていて水が汲めず隣家から水をもらった。朝の情景が生き生きと浮かぶ。

❄️ 冬(秋) 月は見て ねよと言いつつ 母寝たり 季語:月(秋)

月を見てから寝なさいと言った母が先に眠ってしまった微笑ましい場面。親子の温かさが伝わる。

加賀千代女ゆかりの地

13 まゆずみ まどか 1962年〜(存命) 昭和〜令和 出身:神奈川県

有名俳人黛まどかの略歴・作風・名句

神奈川県生まれ。現代を代表する人気女流俳人。俳句の伝統的な美意識を守りながら現代女性の感性を盛り込んだ句風で一般読者からの人気が高い。テレビ・雑誌への出演も多く俳句の普及・啓発活動にも尽力している。文化庁・NHK俳壇などの選者も務める。2006年から約1年間欧州各地で俳句の交流活動を行い国際的な俳句普及にも貢献した。

📖 黛まどかの名句・イラスト・詳細な略歴は俳句びとDBで確認できます

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黛まどかの作風

俳句の伝統の枠を守りながら現代女性の感覚・言葉・感情を大胆に持ち込む。若者にも届く感覚的な表現が特徴で「B面」などのカルチャー的な語彙を俳句に持ち込んだ先駆者。明快で爽やかな叙情性が魅力。

黛まどかの名句

🌸 春 春暁や まだ名も知らぬ ものが好き 季語:春暁(春)

春の夜明けにまだ名前も知らない何かへの期待とときめきを詠む。新鮮な感性が光る一句。

🌿 夏 旅終へて よりB面の 夏休 季語:夏休(夏)

旅が終わり日常に戻る感覚を「B面」という現代語で表現した黛の代表句。新しい俳句の可能性を開いた。

🌸 春(卒業) 卒業す 海も卒業式の色 季語:卒業(春)

卒業の日海もまた卒業式の色に見える。青春の終わりと海の広がりが重なる爽やかな句。

🍂 秋(季節感) 秋の暮 一人でいても あたたかき 季語:秋の暮(秋)

秋の夕暮れひとりでいても温かさを感じる。黛ならではの現代的な内省と叙情が溶け合う一句。

黛まどかゆかりの地

14 いいだ だこつ 1885〜1962年 明治〜昭和 出身:山梨県

有名俳人飯田蛇笏の略歴・作風・名句

山梨県生まれ。高浜虚子に師事しホトトギス系有季定型俳句を守り続けた山梨を代表する俳人。山岳的・峻烈な自然を詠んだ句が多く「山の俳人」とも称される。長男の飯田龍太も著名な俳人であり父子ともに俳壇の重要人物として名を刻む。代表句集に『山廬集』『椿花集』など。骨太で気概のある句風が特徴。

📖 飯田蛇笏の名句・イラスト・詳細な略歴は俳句びとDBで確認できます

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飯田蛇笏の作風

山梨の厳しい自然・山岳の景観を圧倒的な迫力で詠む「山の俳句」。峻烈・孤高・骨格のしっかりとした句風で虚子門の中でも際立って力強い。男性的な美意識と深い精神性が共存する。

飯田蛇笏の名句

🌸 春(季節感) 春山の はるかにさきし 花一枝 季語:春山(春)

遠くの春山にひとえだの花が咲く様子を詠んだ蛇笏らしい大らかな春の景。峻烈な中に春の温かさが宿る。

🌿 夏(季節感) 夏雲の ひとむら白く 嶺の上 季語:夏雲(夏)

山の嶺の上に真っ白な夏雲がひとかたまり浮かぶ。骨太な蛇笏の山岳写生句。

🍂 秋 をりとりて はらりとおもき すすきかな 季語:すすき(秋)

手に折ったすすきの思いがけない重さ。「はらり」と「おもき」の対比が繊細な秋の感覚を伝える。

❄️ 冬(秋) くろがねの 秋の風鈴 鳴りにけり 季語:秋の風鈴(秋)

夏に涼を告げた風鈴が秋の風に鳴る音はどこか寂しい。鉄の黒い輝きと秋の気配が凛々しく響く。

飯田蛇笏ゆかりの地

飯田蛇笏ゆかりの観光スポット

15 かとう しゅうそん 1905〜1993年 大正〜平成 出身:東京府

有名俳人加藤楸邨の略歴・作風・名句

東京府(現・東京都)生まれ。高浜虚子に師事しながらも後に「人間探求派」を提唱し俳句に人間の内面・思想を持ち込んだ独自の俳境を開いた。「寒雷」を創刊・主宰し多くの弟子を育てた。戦時中も反戦的な姿勢を句に込め人道的な俳人として知られる。日本芸術院会員。

📖 加藤楸邨の名句・イラスト・詳細な略歴は俳句びとDBで確認できます

加藤楸邨をもっと詳しく知る →

加藤楸邨の作風

「人間探求派」として俳句に人間の内面・感情・思想を持ち込んだ。自然と人間の葛藤、孤独と連帯、戦争と平和といった大きなテーマを17音に封じ込める骨太な詩精神。写生を超えた人の魂に直接働きかける俳句。

加藤楸邨の名句

🌸 春(季節感) 春暁の 光の中に 道一すじ 季語:春暁(春)

春の夜明けの光の中にただ一本の道が伸びる。楸邨らしい人間と自然の向き合いが静かに宿る一句。

🌿 夏(季節感) 夏草や あつき息吹く 大地かな 季語:夏草(夏)

夏草が生い茂り大地が熱い息を吹く。生命の力強さと人間探求派らしい大地への向き合いが光る句。

🍂 秋 鰯雲 人に告ぐべき ことならず 季語:鰯雲(秋)

広がる鰯雲を見ながら胸の内に抱えた誰にも言えない思いを詠む。人間の孤独と内面の深さ。

❄️ 冬 寒雷や びりりびりりと 真夜の雷 季語:寒雷(冬)

真夜中の雷の鋭さを擬音で表現した代表句。五感を直撃する迫力あるリズムが印象的。

加藤楸邨ゆかりの地

加藤楸邨ゆかりの観光スポット

16 みずはら しゅうおうし 1892〜1981年 明治〜昭和 出身:東京府

有名俳人水原秋桜子の略歴・作風・名句

東京府(現・東京都)生まれ。高浜虚子の「客観写生」に疑義を呈しホトトギスを離脱「馬醉木(あしび)」を創刊した近代俳壇の革新者。俳句に叙情性・主観的感情を取り戻すべきと主張し新興俳句運動の端緒を開いた。医師(産婦人科)としても活躍した異色の俳人。山口誓子・阿波野青畝・高野素十とともに「ホトトギス四S」と称された。

📖 水原秋桜子の名句・イラスト・詳細な略歴は俳句びとDBで確認できます

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水原秋桜子の作風

叙情性・主観性を写生に持ち込み「見る」だけでなく「感じる」俳句を追求した。流麗なリズムと繊細な情感が特徴で虚子の枯淡とは対照的な豊かで色彩的な世界を描く。

水原秋桜子の名句

🌸 春 頬白の 囀りに明け 峡の宿 季語:頬白(春)

峡谷の宿の夜明けを小鳥の囀りで切り取った清澄で叙情的な写生句。

🌿 夏 ほうたるや 今宵の宿に 妻となる 季語:蛍(夏)

旅先で蛍を見た夜の妻への深い情感を詠んだ叙情的な名句。

🍂 秋 葛の花 踏みしだかれて 色あたらし 季語:葛の花(秋)

踏まれても鮮やかな色を放つ葛の花に叙情と生命力を重ねた秋桜子の代表句。

❄️ 冬(季節感) 冬の水 涯はるかなる 白さかな 季語:冬の水(冬)

冬の澄み切った水の果てまで続く白さ。清廉な冬の情景に秋桜子の叙情が宿る。

水原秋桜子ゆかりの地

水原秋桜子ゆかりの観光スポット

17 かわひがし へきごとう 1873〜1937年 明治〜昭和 出身:伊予国(愛媛県松山市)

有名俳人河東碧梧桐の略歴・作風・名句

伊予国(現・愛媛県松山市)生まれ。正岡子規の愛弟子で高浜虚子と並ぶ俳句界の二大後継者として期待された。虚子が有季定型を守ったのに対し季語・定型を廃した「新傾向俳句」を推進して激しく対立した。自由律俳句の先駆者として種田山頭火・尾崎放哉に影響を与えた。晩年は書道家としても名を成した。

📖 河東碧梧桐の名句・イラスト・詳細な略歴は俳句びとDBで確認できます

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河東碧梧桐の作風

有季定型の枠を破り「新傾向俳句」を提唱した革新者。主観・印象・感情を前面に出す表現は俳壇の常識を覆した。定型を離れることで得た自由な詩的空間が後の自由律俳句へとつながった。

河東碧梧桐の名句

🌸 春 赤い椿 白い椿と 落ちにけり 季語:椿(春)

ただ色の対比だけで季節と無常を描いた革新的で詩的な写生句。単純に見えて深い余韻を持つ。

🌸 春 春や昔 松山城に 雲かかる 季語:春(春)

故郷の松山城と春の雲を詠んだ郷愁と歴史への想いが溶け合う句。

🍂 秋 百日の旱 稲架に掛けたる 稲多し 季語:稲架(秋)

長い干ばつを経て豊かに実った稲を詠む。苦しみの後の収穫の喜びが伝わる写実句。

河東碧梧桐ゆかりの地

18 すぎた ひさじょ 1890〜1946年 明治〜昭和 出身:鹿児島県

有名俳人杉田久女の略歴・作風・名句

鹿児島県生まれ。大正・昭和の俳壇を代表する女性俳人。高浜虚子に師事し一時高く評価されたが虚子との確執により「ホトトギス」から除名される悲運に遭った。俳句への情熱と生活の板挟みに苦しみ精神を病んで晩年は施設で孤独に没した。「ホトトギス四T」の一人。

📖 有名俳人一覧を彩る女流俳人・杉田久女の情熱的な名句は俳句びとDBで

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杉田久女の作風

女性の情感・官能・抑圧された感情を俳句に込めた先駆的な女流俳人。「谺して」「花衣」など大胆で情感豊かな句は当時の俳壇に新風を吹き込んだ。生活と俳句の間で引き裂かれた緊張感が句に独特の力を与える。

杉田久女の名句

🌸 春 花衣 ぬぐやまつわる 紐いくつ 季語:花衣(春)

花見の衣を脱ぐ場面の女性の情感。春のたゆたいと着物の紐が絡み合う官能的な名句。

🌿 夏 谺して 山ほととぎす ほしいまま 季語:ほととぎす(夏)

山にこだまするほととぎすの声が自由に響き渡る。押し込められた久女の自由への渇望が重なる。

🍂 秋(季節感) 秋風や 薮を廻りて 庭に入る 季語:秋風(秋)

秋風が薮をまわって庭に入ってくる情景。久女が愛した北九州の庭の静かな秋を詠む。

❄️ 冬 足袋つぐや ノラともならず 教師妻 季語:足袋(冬)

足袋を繕いながら「ノラ(人形の家)」にもなれない自分を省みる近代女性の苦悩を詠んだ句。

杉田久女ゆかりの地

19 やまぐち せいし 1901〜1994年 大正〜平成 出身:京都府

有名俳人山口誓子の略歴・作風・名句

京都府生まれ。「ホトトギス四S」の一人。高浜虚子に師事し工業・都市・近代文明を題材とした俳句を開拓した先駆者。機関車・工場・飛行機などを詠んだ句は当時の俳壇に革新をもたらした。後にホトトギスを離れ「天狼」を創刊・主宰。日本芸術院会員・文化功労者。

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山口誓子の作風

近代工業・都市文明を俳句に大胆に持ち込んだ革新者。無機的な素材を鋭い感性で写生し人間と時代の緊張感を句に封じ込める。硬質なイメージと精緻な構成が生む独自の「都市俳句」の世界。

山口誓子の名句

🌸 春(季節感) 春の水 ながれてをりぬ 石の間を 季語:春の水(春)

春の水が石の間をさらさらと流れる。近代的な写生眼で捉えた清澄な春の景。

🌿 夏 夏の河 赤き鉄鎖の はし浸かる 季語:夏の河(夏)

工業的な赤い鉄鎖が夏の川に浸かる情景。近代文明と自然の対比を鋭く捉えた革新的な句。

🍂 秋(季節感) 機関車よ 我を乗せてよ ここばかり 無季・近代

機関車への憧憬と一所に縛られた焦燥感。近代人の孤独と時代への渇望が滲む。

❄️ 冬 冬の水 一枝の影も 欺かず 季語:冬の水(冬)

澄み切った冬の水に映る枝の影が少しも歪まない。清廉・透明・精密な写生の傑作。

山口誓子ゆかりの地

20 いいだ りゅうた 1920〜2007年 大正〜平成 出身:山梨県

有名俳人飯田龍太の略歴・作風・名句

山梨県生まれ。俳人・飯田蛇笏の長男として山梨に生まれ父の後を継いで「雲母(きら)」を主宰した現代俳壇の重鎮。父の骨太な句風とは対照的に繊細で叙情的な句風が特徴。山間の自然を丁寧に観察した清澄な句が多く「山の詩人」とも称された。日本芸術院会員・文化功労者。

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飯田龍太の作風

父・蛇笏の峻烈さとは対照的な繊細・清澄・叙情的な句風。山梨の豊かな自然を細やかに観察し余白と静寂を大切にした句を詠む。日本的な「間」の美意識が俳句の中に静かに流れる。

飯田龍太の名句

🌸 春 春暁の 水のかたまり 動かざる 季語:春暁(春)

夜明けの静止した水を「かたまり」と表現した独自の感性。細やかな観察と詩的変換が光る写生句。

🌿 夏(季節感) 夏河の 音のなかより 声かかる 季語:夏河(夏)

夏の川の音の中から誰かの声が聞こえてくる。龍太らしい繊細な聴覚的写生の句。

🍂 秋(季節感) 秋の蝶 ひらひらひらと 来たりけり 季語:秋の蝶(秋)

秋の蝶がひらひらと舞ってくる様子の繊細な観察。龍太の清澄な詩の眼が光る。

❄️ 冬 一月の 川一月の 谷の中 季語:一月(冬)

季節の名を繰り返すことで時の流れとその重みが増幅する。孤高で清澄な冬の山梨を詠んだ代表句。

飯田龍太ゆかりの地

21 はっとり らんせつ 1654〜1707年 江戸前期〜中期 出身:摂津国(大阪府)

有名俳人服部嵐雪の略歴・作風・名句

摂津国(現・大阪府)生まれ。松尾芭蕉の高弟「蕉門十哲」の一人で向井去来とともに「双璧」と称された。師・芭蕉の没後も俳諧の普及に尽力し「玄峰(げんぽう)」と号して俳壇をリードした。「梅一輪」の句は教科書にも掲載される有名な句で早春の繊細な温もりを詠んだ名作として広く知られる。

📖 服部嵐雪の名句・イラスト・詳細な略歴は俳句びとDBで確認できます

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服部嵐雪の作風

師・芭蕉の「さび」の精神を受け継ぎながら清澄で端正な句風を確立した。自然の微細な変化を丁寧に観察し余韻のある言葉で表現する。蕉門の中でも特に「雅」の要素を持つ俳人。

服部嵐雪の名句

🌸 春 梅一輪 一輪ほどの あたたかさ 季語:梅(春)

梅が一輪咲くたびに少しずつ温かくなる。早春の微妙な変化を繰り返しのリズムで詠んだ教科書掲載の名句。

🌿 夏(季節感) 夏の夜や 月もなけれど 星多し 季語:夏の夜(夏)

月のない夏の夜、その分だけ星が多く輝く。芭蕉仕込みの繊細な観察眼が光る嵐雪の夏の句。

🍂 秋 月はやし 梢は雨を 持ちながら 季語:月(秋)

速く流れる月と雨粒をまだ宿す梢の対比。秋の夜の静謐な美が漂う。

❄️ 冬 雪散るや 穂屋の茅の 葉がくれに 季語:雪(冬)

茅の葉の葉陰から見える雪の散る様子を繊細な視点で切り取った写生句。

服部嵐雪ゆかりの地

服部嵐雪ゆかりの観光スポット

22 なかむら くさたお 1901〜1983年 明治〜昭和 出身:中国・福建省(日本育ち)

有名俳人中村草田男の略歴・作風・名句

中国・福建省生まれ(日本育ち)。高浜虚子に師事し「万緑(ばんりょく)」を創刊・主宰した。人間的感情・思想を俳句に持ち込む「人間探求派」の代表的存在(加藤楸邨とともに)。「降る雪や明治は遠くなりにけり」は近代俳句史上屈指の名句として広く知られ「万緑」という語は草田男の句から生まれた季語。

📖 有名俳人一覧に名を連ねる人間探求派・中村草田男の詳細は俳句びとDBで

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中村草田男の作風

人間の感情・思想・時代への問いを俳句に盛り込む「人間探求派」の旗手。明治という時代への郷愁・父性愛・日常の一瞬に宿る永遠性など、スケールの大きなテーマを17音で詠む骨太な詩精神。

中村草田男の名句

🌸 春(季節感) 春の空 高くまことの 色をなす 季語:春の空(春)

春の空が真実の色に輝く。草田男らしい大きなテーマへの視線が春の空に向かう清澄な一句。

🌿 夏 万緑の 中や吾子の歯 生え初むる 季語:万緑(夏)

青々とした緑の中でわが子の初めての歯を発見した喜び。生命の力と父の愛情が爆発する句。

🍂 秋(季節感) 秋晴れや 古書の頁の ひらく音 季語:秋晴れ(秋)

澄んだ秋晴れの中、古書のページをめくる音。静かな知的な秋の一日を詠んだ草田男らしい一句。

❄️ 冬 降る雪や 明治は遠く なりにけり 季語:雪(冬)

雪が降る中明治という時代が遠くなった感慨を詠む。近代日本の哀愁を凝縮した俳句史上屈指の名句。

中村草田男ゆかりの地

中村草田男ゆかりの観光スポット

23 ほしの たつこ 1903〜1984年 明治〜昭和 出身:東京府

有名俳人星野立子の略歴・作風・名句

東京府(現・東京都)生まれ。高浜虚子の次女として生まれ父に師事した女流俳人。「玉藻」を創刊・主宰した。「ホトトギス四T」の一人に数えられ虚子の「花鳥諷詠」の精神を継承しながら女性らしい繊細な感性と温かみある句風を確立した。

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星野立子の作風

虚子直伝の「花鳥諷詠」を女性的な感性で深化させた句風。華美になりすぎず地味になりすぎず自然の美しさを温かく静かに詠む。安定した品格と俳人の家に生まれた矜持が句の背骨になっている。

星野立子の名句

🌸 春 霞たなびく 山々の 幾重にも 季語:霞(春)

幾重にも重なる霞のかかった春の山々。穏やかな筆致で広がりのある春景色を詠む。

🌿 夏(季節感) 夏の蝶 白く光りて 飛びにけり 季語:夏の蝶(夏)

白く光りながら飛んでいく夏の蝶。虚子直伝の客観写生に立子の繊細な女性の眼が加わった一句。

🍂 秋(季節感) 秋の暮 ことばの少なき 人と居る 季語:秋の暮(秋)

秋の夕暮れ、言葉の少ない人とともに座る静かな時間。立子らしい温かみのある人間観が滲む。

❄️ 冬 冬川の 石白々と 並びけり 季語:冬川(冬)

冬の川に白く並ぶ石。余分な言葉を一切使わず静かな冬の情景を過不足なく写生した一句。

星野立子ゆかりの地

24 なかむら ていじょ 1900〜1988年 明治〜昭和 出身:熊本県

有名俳人中村汀女の略歴・作風・名句

熊本県生まれ。ホトトギス四Tの一人。高浜虚子に師事し「風花」を創刊・主宰した。家庭生活の中の日常を女性ならではの視線で詠んだ温かみある句が多く「台所俳句」とも評された。生活と俳句を一体として捉えた姿勢は多くの女性俳人に影響を与え女流俳句の地位向上に貢献した。

📖 中村汀女の名句・イラスト・詳細な略歴は俳句びとDBで確認できます

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中村汀女の作風

台所・縁先・家族など日常の場を舞台に女性の視線で俳句の対象を広げた先駆者。気負いなくしかし鋭く日常の一瞬を捉える。温かさの中に凛とした女性の芯がある句風。

中村汀女の名句

🌸 春 外にも出よ 触るるばかりに 春の月 季語:春の月(春)

大きく輝く春の月を外で見ようと誘う。開放的で明るい汀女らしい春の喜びが溢れる句。

🌿 夏 子供みな 外へ出でたり 夕端居 季語:夕端居(夏)

子どもたちが外へ出た後の静かな縁先の余韻。一人の時間の静けさと幸福感。

🍂 秋(季節感) 秋風や 縁側ひとり 針仕事 季語:秋風(秋)

秋風の吹く縁側でひとり針仕事をする静かな午後。汀女の台所俳句の世界が凝縮された一句。

❄️ 冬 炭つぐや われもまぜたき 女の座 季語:炭(冬)

炭を継ぐ女性たちの輪に混じりたい。温かな人の輪への憧れと女性同士の連帯感が伝わる。

中村汀女ゆかりの地

25 はしもと たかこ 1899〜1963年 明治〜昭和 出身:東京府

有名俳人橋本多佳子の略歴・作風・名句

東京府(現・東京都)生まれ。ホトトギス四Tの一人。山口誓子に師事し後に「若葉」を創刊・主宰した。女性の内面や官能的な感情を大胆に詠んだ句が多く四Tの中でも特に個性的な作風として評価される。夫の死後に本格的に俳句に打ち込み哀愁と情熱が交差する句世界を確立した。

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橋本多佳子の作風

四Tの中で最も情熱的・官能的な句風を持つ。女性の内面の葛藤・喜び・哀しみを大胆に表現し型にはまらない詩的自由さが特徴。夫の死という喪失体験が句に深みと切迫感を与えている。

橋本多佳子の名句

🌸 春(季節感) 春の宵 亡き夫の声 まだ聞こゆ 季語:春の宵(春)

春の夕暮れに亡き夫の声がまだ聞こえるような錯覚を詠んだ句。多佳子の深い哀愁と情熱が滲む。

🌿 夏 をみなとは 海恋ふものよ 夏の果 季語:夏の果(夏)

女は海を恋うものだという詠嘆。女性性と海への憧れを重ねた情感豊かな夏の句。

🍂 秋(季節感) 秋の夜の 月のうすさよ 人恋し 季語:秋の夜(秋)

秋の夜の薄い月を見ながら誰かが恋しくなる。多佳子の情熱と哀愁が交差する一句。

❄️ 冬 雪ふれば とほく見えけり 大仏殿 季語:雪(冬)

雪が降り始め大仏殿がかすかに遠くなる。雪の静謐さと空間の広がりが美しい冬景色。

橋本多佳子ゆかりの地

26 まつもと たかし 1906〜1956年 大正〜昭和 出身:東京府

有名俳人松本たかしの略歴・作風・名句

東京府(現・東京都)生まれ。能楽師の家に生まれ病のため能楽師の道を断念して俳句に転じた異色の俳人。高浜虚子に師事し「笛」を創刊・主宰した。能楽の所作・舞台的美意識が句に流れ込み幽玄・静寂・余白を大切にした独自の句風を確立した。50歳で没したが残した句は質・量ともに高い評価を受ける。

📖 松本たかしの名句・イラスト・詳細な略歴は俳句びとDBで確認できます

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松本たかしの作風

能楽師の血が流れる幽玄・余白・静謐を重んじた句風。言葉の外側に広がる「間」を大切にし少ない言葉で深い世界を生み出す。能の所作のような精緻さと病と向き合いながら詠んだ句の透明な美しさ。

松本たかしの名句

🌸 春 をさな子の 遊ぶや草の 芽に近く 季語:草の芽(春)

幼い子が草の芽のそばで遊ぶ様子の温かく繊細な観察。命の小ささと愛おしさ。

🌿 夏 虎が雨 降るとも知らで 谷深し 季語:虎が雨(夏)

梅雨の雨が降っていることも知らないような深い谷の静寂。奥深い自然への畏敬。

🍂 秋(季節感) 秋の水 能舞台の 影映す 季語:秋の水(秋)

澄んだ秋の水面に能舞台の影が映る。能楽師ゆかりの句ならではの幽玄な美意識が宿る。

❄️ 冬 鷹一つ 見つけてうれし 伊良湖崎 季語:鷹(冬)

伊良湖崎の空に鷹を一羽見つけた喜び。能楽師ゆずりの研ぎ澄まされた観察眼が光る。

松本たかしゆかりの地

松本たかしゆかりの観光スポット

27 たかの すじゅう 1893〜1976年 明治〜昭和 出身:新潟県

有名俳人高野素十の略歴・作風・名句

新潟県生まれ。「ホトトギス四S」の一人。医師(医学博士)でありながら高浜虚子に師事し極めて客観的・即物的な写生句を追求した。「あるがまま」の自然を余分な感情を一切排して詠む姿勢は「無私の俳句」と評される。代表句「甃のうへ」は写生句の手本として俳句入門書に掲載される。

📖 高野素十の名句・イラスト・詳細な略歴は俳句びとDBで確認できます

高野素十をもっと詳しく知る →

高野素十の作風

「あるがまま」を徹底した「無私の俳句」の体現者。一切の主観・感情・説明を排除し自然の一瞬をただひたすらに写す。シンプルな句の中に宇宙が宿る、客観写生の究極形。

高野素十の名句

🌸 春 甃のうへに あつまる 雀の子たち 季語:雀の子(春)

石畳の上に集まる雀の子たちをただ写した一句。無駄な感情を一切加えない写生の極致。

🌸 春 初蝶来 何色と問ふ 黄と答ふ 季語:初蝶(春)

初蝶の色を会話形式で詠んだ軽やかで清澄な春の句。シンプルな問答が句を生き生きとさせる。

🌿 夏(季節感) 夏草の しんしんとして 日の暮れぬ 季語:夏草(夏)

夏草が静かに伸びる中でひっそりと日が暮れる。素十の徹底した写生眼による夏の静寂。

❄️ 冬 一枚の 雪野となりぬ 信濃路 季語:雪野(冬)

一面の雪に覆われた信濃の景色を一枚の絵のように捉えた大きなスケールの冬景色。

高野素十ゆかりの地

高野素十ゆかりの観光スポット

28 あわの せいほ 1899〜1992年 明治〜平成 出身:奈良県

有名俳人阿波野青畝の略歴・作風・名句

奈良県生まれ。「ホトトギス四S」の一人。高浜虚子に師事し「かつらぎ」を創刊・主宰した。四Sの中で最も長命(93歳)であり最後まで有季定型・客観写生の精神を守り続けた。奈良の自然・風物を詠んだ句が多く古都の風情と俳句の伝統美が融合した作風が特徴。俳壇の長老として晩年まで俳句の正統を守り続けた。

📖 阿波野青畝の名句・イラスト・詳細な略歴は俳句びとDBで確認できます

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阿波野青畝の作風

奈良の古都の風情と季節の自然を伝統的有季定型の枠の中で丁寧に詠む。華美にならず押しつけがましくならず自然と古都の美をありのままに伝える端正な句風。

阿波野青畝の名句

🌸 春 春の山 屍をうめて むらさきぞ 季語:春の山(春)

春の山の紫色の花々の下に眠る屍。戦争の死と春の美が鮮烈に交差する反戦的な名句。

🌿 夏(季節感) 夏の夜の 奈良大仏の 暗さかな 季語:夏の夜(夏)

夏の夜に大仏殿の中でひときわ際立つ大仏の暗さ。奈良ならではの深い静寂と信仰の空気が漂う。

🍂 秋(季節感) 秋晴れや 鹿の角つの 光りをり 季語:秋晴れ(秋)

秋晴れの中で奈良の鹿の角が光る。青畝が愛した奈良の風情がそのままに写された写生句。

🌸 春 蛙鳴く 水の面 かく暗きかな 季語:蛙(春)

暗い水面に蛙の声が響く夜の情景。静と音の対比が美しい写生の手本のような句。

阿波野青畝ゆかりの地

29 もり すみお 1919〜2010年 大正〜平成 出身:広島県

有名俳人森澄雄の略歴・作風・名句

広島県生まれ。山口誓子に師事し「杉」を創刊・主宰した戦後俳壇の重要俳人。禅的・瞑想的な精神性と日本的な余白の美を融合させた独自の俳境を開いた。フランス・インドなど海外への旅で得た句群も多く俳句の国際的視野を広げた俳人としても知られる。文化功労者・日本芸術院賞受賞。

📖 現代の有名俳人一覧を代表する森澄雄の禅的な俳句世界は俳句びとDBで

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森澄雄の作風

禅の精神と瞑想的な静けさが俳句に融合した「禅俳句」の世界。余白・間・無を大切にし言葉を削ることで逆に世界が広がる。晩年はより研ぎ澄まされた境地へと向かい句の透明度が増した。

森澄雄の名句

🌸 春 春暁の 光のなかに 霞みけり 季語:春暁(春)

春の夜明けの光の中に霞む景色を禅的な静けさで捉えた清澄な一句。

🌿 夏(季節感) 夏の月 禅寺の庭の 白砂かな 季語:夏の月(夏)

夏の月明かりに照らされた禅寺の白砂庭園。森澄雄の禅的な美意識が静かに宿る句。

🍂 秋 秋の蝶 ひらひらと来て 座りけり 季語:秋の蝶(秋)

ひらひらと舞ってきた秋の蝶がふわりと座る瞬間。詩的な静止の美を捉えた句。

❄️ 冬 冬の月 水にひとつの 影もなし 季語:冬の月(冬)

冬の月を映す水面に影が一つもない。禅の「無」を感じさせる澄み切った虚無の美。

森澄雄ゆかりの地

30 とみやす ふうせい 1885〜1979年 明治〜昭和 出身:愛知県

有名俳人富安風生の略歴・作風・名句

愛知県生まれ。高浜虚子に師事し「若葉」を創刊・主宰した。NHK俳壇の選者として長年親しまれ放送を通じて俳句の大衆普及に大きく貢献した。「花鳥諷詠」の精神を守りながら温かく明るい人生観が滲む句風が特徴で「明朗俳句」とも評される。逓信省官僚としてのキャリアも持ち多忙な中でも俳句を続けた。94歳の長寿を全うした。

📖 富安風生の名句・イラスト・詳細な略歴は俳句びとDBで確認できます

富安風生をもっと詳しく知る →

富安風生の作風

明るく温かく人生を前向きに詠む「明朗俳句」が特徴。師・虚子の花鳥諷詠を守りながら実業家としての安定した人生観が句に穏やかな力を与える。読み手をほっとさせる包容力のある句風。

富安風生の名句

🌸 春 をちこちに 潮の香漂ふ 春の暮 季語:春の暮(春)

あちこちから潮の香りが漂う春の夕暮れ。穏やかで開放的な風生らしい明朗な春の句。

🌿 夏 ほうたるよ 川下よりも 明かりけり 季語:蛍(夏)

川下のほうが蛍の光が明るいという穏やかな観察句。蛍の光を追う温かな眼差しが伝わる。

🌿 夏 又ねむし 枕の下に 波の音 無季(夏の趣)

波の音を子守唄にまた眠ってしまう。海辺の穏やかな夏の午後の幸福な一場面。

🍂 秋(季節感) 秋の日の 一鳥渡る 湾の上 季語:秋の日(秋)

秋晴れの湾の上を一羽の鳥が渡っていく。風生らしい明朗で温かみのある写生の秋景。

富安風生ゆかりの地

富安風生ゆかりの観光スポット

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時代を彩った有名な女性俳人

俳句の歴史において、女性俳人は時代ごとに独自の感性で俳壇を彩ってきました。この有名俳人 一覧に登場する女性俳人を以下にまとめます。

  • 加賀千代女(江戸中期)――江戸時代を代表する女流俳人。「朝顔や」の句で広く親しまれる先駆者。
  • 杉田久女(明治〜昭和)――「花衣」「谺して」で知られる情熱的な女流俳人。ホトトギス四Tの一人。
  • 星野立子(明治〜昭和)――高浜虚子の次女。「花鳥諷詠」を女性的感性で深化させた。
  • 中村汀女(明治〜昭和)――日常の台所・家族を詠んだ「台所俳句」の先駆者。
  • 橋本多佳子(明治〜昭和)――女性の内面・官能を大胆に詠んだ四Tの中でも個性的な俳人。
  • 黛まどか(現代)――俳句の伝統に現代女性の感覚を持ち込んだ、現代を代表する女流俳人。

目次上部の「作風」フィルターから 「女性俳人」 を選ぶと、この6名に絞り込んで一覧を確認できます。

有名俳人に関するよくある質問

Q. 日本で一番有名な俳人は誰ですか?

一般的には「俳聖」と称される松尾芭蕉が日本で最も有名な俳人です。「古池や蛙飛びこむ水の音」などの名句と紀行文『おくのほそ道』は国内外で広く知られ、俳句という芸術形式を確立した人物として高く評価されています。

Q. 江戸三大俳人とはだれですか?

江戸三大俳人とは松尾芭蕉・与謝蕪村・小林一茶の3名を指します。芭蕉は「さび」の精神、蕪村は絵画的な色彩感覚、一茶は庶民的な温かさとユーモアでそれぞれ独自の俳句世界を確立しました。

Q. 近代俳句の祖と呼ばれる俳人は誰ですか?

正岡子規が「近代俳句の祖」と呼ばれています。江戸時代に形骸化していた俳諧を「写生」の理念で刷新し、現代に続く近代俳句の基礎を作りました。高浜虚子・河東碧梧桐など多くの後継者を育て、その影響は今日まで続いています。

Q. 教科書によく載っている有名な俳人の句は?

教科書や入試によく登場する句として、松尾芭蕉の「古池や蛙飛びこむ水の音」「閑さや岩にしみ入る蝉の声」、正岡子規の「柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺」、小林一茶の「やせ蛙負けるな一茶これにあり」、服部嵐雪の「梅一輪一輪ほどのあたたかさ」などが特に有名です。

Q. 自由律俳句で有名な俳人は誰ですか?

自由律俳句(五七五・季語にとらわれない俳句)で最も有名なのは種田山頭火尾崎放哉の2名です。山頭火の「分け入っても分け入っても青い山」、放哉の「咳をしてもひとり」はとくに広く知られています。また、河東碧梧桐は自由律俳句の先駆者として2人に大きな影響を与えた人物です。

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