珊瑚樹

珊瑚樹

さんごじゅ

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意味・由来

珊瑚樹(さんごじゅ)は、ガマズミ科(旧スイカズラ科)の常緑高木です。初夏に白い小花を咲かせた後、秋(8月〜10月頃)になると楕円形の実が艶やかな赤色に熟します。この熟した実の鮮やかな紅色と、枝分かれした房の姿が海の中の「赤珊瑚(サンゴ)」を連想させることから「珊瑚樹」と名付けられました。水分を多く含み火に強いため、古くから生垣や庭木、防火樹として親しまれており、秋の庭先を彩る代表的な実の季語です。

この季語で詠むコツ

珊瑚樹の最大の魅力は、厚みのある濃い緑の葉と、宝石のように照り輝く「赤」との鮮烈な色彩対比です。秋の澄んだ青空や日差し、あるいは雨に濡れて輝く実の瑞々しさを捉えると鮮明な映像が浮かびます。また、公園や庭の生垣など生活圏に身近な木でもあるため、静かな日常の情景や、実をついばみに来る小鳥たちの気配などを合わせて描写するのも効果的です。

相性のいい言葉・取り合わせ

・色彩・光:紅(くれない)、真紅、碧空、秋日、木漏れ日、雨露 ・情景・場所:生垣、庭、寺町、屋敷、小鳥、朝風 ・動詞:熟る(うる)、こぼる、照る、輝く、揺るる

珊瑚樹」の俳句例 (3件)

珊瑚樹の実のくれなゐのあふれけり
日野草城【現代語訳】珊瑚樹の実が、あふれんばかりに鮮やかな紅色に実っていることよ。 【鑑賞】たわわに実った珊瑚樹の果実の鮮烈な赤色に圧倒される感動をそのまま写し取った一句。「あふれけり」という措辞によって、視界一面に広がる艶やかな紅色の迫力と生命力を力強く讃えています。
珊瑚樹の実に日があたり雨が降り
高野素十【現代語訳】珊瑚樹の実に陽が照りつけたかと思えば、通り雨が降り注いでいる。 【鑑賞】秋の変わりやすい天候の中、珊瑚樹の実が日に照らされ、雨に濡れて輝く一瞬の自然の美しさを客観写生した名句です。淡々とした叙述の中に、実の瑞々しさと豊かな生命感が宿っています。
珊瑚樹の実の美しき日和かな
星野立子【現代語訳】珊瑚樹の実がとても美しく映えている、気持ちのよい秋晴れの日和だなあ。 【鑑賞】澄み渡る秋の好天のもと、赤く輝く珊瑚樹の実を見上げた素直な喜びを詠んでいます。飾り気のない率直な表現が、かえって秋晴れの心地よさと珊瑚樹の実の鮮やかさを引き立てています。

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