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「胡枝花(こしか)」は、秋の七草の一つとして古くから親しまれている「萩(はぎ)」の漢名(漢語表現)です。「胡枝子」とも書かれます。万葉の昔から和歌では「はぎ」というやわらかな和語でしなやかな枝やこぼれる花が愛でられてきましたが、漢詩文の伝統を引く俳諧では、あえて重厚で格式ある「胡枝花」の文字や響きが用いられることがあります。同じ花を指しながらも、雅やかで文人趣味の漂う落ち着いた秋の風情を醸し出す季語です。
「はぎ」と訓読するのではなく「こしか」という漢音で用いる場合、格調高く静謐な空気感を意識すると効果的です。日常のさりげない草花としての親しみやすさよりも、古刹(古い寺院)の庭、枯淡な生活、夕暮れの寂寥感など、少し引き締まった情景とよく調和します。視覚的な美しさに加え、漢語ならではの音の硬質さを活かして、秋の深まりや移ろいゆく無常感を表現するのに適しています。
・場所・空間:古寺、僧房、石畳、庭前、書斎 ・時間・光景:夕影、夕暮、微風、露、雨後、落日 ・情態・心情:静寂、枯淡、清閑、こぼるる、傾く
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