うみ柿

うみ柿

うみがき

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意味・由来

「うみ柿(膿柿)」とは、完熟して果肉がとろりと柔らかくなった柿のことです。自然に木の上で熟しきったものや、渋柿を寝かせて渋を抜きつつ柔らかく熟させたものを指します。熟して崩れそうに柔らかい状態を「膿む(うむ)」と表現した生々しくも生活感あふれる言葉で、秋の深まりとともに味わう独特の甘みと風情を感じさせます。

この季語で詠むコツ

うみ柿は、固い柿を食べる時と違って、皮を吸うようにすすったり、スプーンですくったりして食べるその所作や感触に特徴があります。指先が少し汚れるような生活感、とろけるような濃厚な甘さ、あるいは熟しすぎて落ちそうな姿など、五感(味覚・触覚・視覚)を具体的に描写すると季語の持つ魅力が際立ちます。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 食べる動作・道具:すする、吸ふ、掌(てのひら)、匙(さじ)、小皿
  • 住まい・生活:縁側、障子、日和、古机、茶の間
  • 秋の深まりを示す語:夕日、障子、秋深し、山里

うみ柿」の俳句例 (3件)

うみ柿のへたのあたりをすする也
与謝蕪村【現代語訳】完熟して柔らかくなった柿の、へたのまわりの甘い果肉をちゅっとすすっていることだ。 【鑑賞】とろとろに熟した柿をすするようにして食べる、素朴でユーモラスな動作をそのまま切り取った句です。へたの周りに残る一番甘い部分を余すことなく味わう蕪村の楽しげな様子が目に浮かびます。
膿柿の甘きをすゝる日和かな
正岡子規【現代語訳】とろりと甘く熟した柿をすする、のどかで心地よい秋晴れの日であることよ。 【鑑賞】柿が大好物だった子規ならではの実感がこもった一句です。秋の穏やかな日差しの中で、甘く熟した柿をじっくりと味わう穏やかな時間が描かれています。
うみ柿や旅籠の飯のうまき事
正岡子規【現代語訳】食後に出されたうみ柿の甘さも格別で、今夜泊まる旅籠の食事がなんと美味しいことか。 【鑑賞】旅先での充実した食事の満足感を詠んだ句です。デザートのように出された熟柿の濃厚な甘さが、旅籠の素朴で美味しい夕餉をいっそう引き立てています。

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