「燕」 の検索結果: 計 40件
きえん
意味・由来 帰燕(きえん)とは、春に日本へ渡ってきて巣作りや子育てを終えたツバメが、秋(仲秋から晩秋)に再び温暖な南方へと旅立っていくこと、またそのツバメ自身を指す季語です。「秋燕(しゅうえん)」「去ぬ燕(いぬつばめ)」とも呼ばれます。春の「来燕(らいえん)」が新しい季節の生命力を象徴するのに対し、帰燕は去りゆくものへの惜別の情や、過ぎ去った季節への哀愁を強くにじませます。 この季語で詠むコツ 帰燕を詠む際は、ツバメたちの「群れ」としての動きや、旅立ちを控えた独特の「静けさ」に注目すると良いでしょう。春の忙しく飛び回る姿とは異なり、電線に並んでじっとしている様子や、一斉に空へ舞い上がる瞬間を捉えることで、季節の移り変わりが鮮明に表現できます。寂しさだけでなく、自然のサイクルへの敬意を込めるのもポイントです。 相性のいい言葉・取り合わせ ・視覚:電線、夕日、茜空、群れ、海原、引き波 ・聴覚:風の音、潮騒、かすかな鳴き声 ・心情:見送る、惜しむ、遥か、旅路
しゃえん
意味・由来 「社燕(しゃえん)」とは、春の社日(春分に最も近い戊の日)のころに南方から渡ってくるツバメのことです。中国の古い伝承において、燕は春の社日にやってきて、秋の社日に去っていくと信じられていたことに由来します。単に「燕」と詠むよりも、古き良き神社の厳かな雰囲気や、春の農耕の始まりを告げる神聖な響きを帯びるのが特徴です。 ### この季語で詠むコツ 単に鳥としてのツバメの素早い動きを写生するだけでなく、神社の境内や鳥居、拝殿といった神聖な場所が醸し出す「静寂」や「時間の流れ」と取り合わせるのがコツです。古い木々、瓦屋根、玉砂利など、社ならではの落ち着いた色彩や質感と、社燕の瑞々しく軽快な飛翔のコントラストを意識してみましょう。 ### 相性のいい言葉・取り合わせ 拝殿、参道(神路)、鳥居、玉砂利、大杉、風、影、春雨、ひねもす(終日)、朱(あか)など。
あきつばめ・しゅうえん
意味・由来\n「秋燕(あきつばめ・しゅうえん)」とは、秋になってもまだ日本にとどまっている燕、または南の国へ帰る渡りの途中の燕のことです。春に海を渡って飛来し、夏に子育てを終えた燕たちは、初秋になると群れを作って南の越冬地へと旅立ちます。「燕」そのものは春の季語、「夏燕」「親燕」などは夏ですが、秋風が吹く中で見かける燕には、春先の軽快さとは異なる哀愁や旅立ちの緊張感、季節の見送りといったニュアンスが色濃く漂います。\n\n### この季語で詠むコツ\n春や夏の燕に比べて、飛び方のスピード感や飛び交う空の高さ、そして夕暮れの早さや肌寒さといった「秋の気配」と対比させて詠むのがポイントです。仲間とはぐれて一羽だけで低く飛ぶ姿や、電線にずらりと並んで旅立ちを待つ姿など、具体的な情景を切り取ることで、去りゆく季節の寂寥感や旅情を鮮やかに表現できます。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n・空・天候:秋晴、夕茜、秋風、暮早し、曇天\n・水辺・風景:波頭、葦原、電線、海原、駅の屋根\n・動き・感情:低く飛ぶ、群る、急ぐ、去りゆく、名残
つばめのこ
意味・由来 「燕の子」は、初夏から夏にかけて、軒先などの巣の中で育つツバメの雛(ひな)を指す季語です。親鳥がせっせと餌を運び、巣から小さな黄色い嘴(くちばし)をいっぱいに広げてピーピーと鳴く姿は、古くから日本の夏の風物詩として親しまれてきました。親鳥の深い愛情や、生命の健気さ、そしてやがて訪れる巣立ちへの予感など、温かみと躍動感に満ちた季語です。 この季語で詠むコツ 燕の子を詠む際には、その「小ささ」「愛らしさ」「必死さ」を具体的に描写することが大切です。ただ「可愛い」と表現するのではなく、こぼれそうな巣の様子や、不揃いな鳴き声、黄色い口ばし、親を待つ健気な仕草など、微細な観察による具体的なスケッチを心がけると、読者に強い実感が伝わります。 相性のいい言葉・取り合わせ 視覚的な言葉: 「黄色」「零る(こぼる)」「嘴(くちばし)」「ひしめく」「産毛」 聴覚的な言葉: 「声のそろう」「かぼそき声」「にぎやか」 生活の背景: 「軒下」「駅の梁」「街角」「雨だれ」「泥の巣」
あけび
意味・由来 「燕覆子(あけび)」は山野に自生するアケビ科の蔓性落葉低木の実で、仲秋から晩秋にかけての季語です。一般には「木通」や「通草」と書かれることが多いですが、漢名由来で「燕覆子」とも表記されます。秋が深まると果実が淡い紫色に熟し、縦に自然と裂けて、中の半透明で甘い果肉と黒い種子が顔を覗かせます。その「実が開く(開け実)」様子が名前の語源とも言われており、豊かな秋の恵みや野山の素朴な風情を象徴する季語です。 この季語で詠むコツ あけびを詠む際は、果実が「ぱっくりと口を開けた姿(爆ぜる・裂ける・熟れる)」の視覚的な面白さに着目するのが定番です。また、山路で偶然見つけたときの素朴な喜び、果肉のほのかな甘さや冷たさ、手の届かない高い蔓に実っているもどかしさなど、触覚や味覚、動きを取り入れると実感がこもった生き生きとした句になります。 相性のいい言葉・取り合わせ 動詞:熟る(うる・うれる)、裂く、弾く(はぜる・はじける)、揺る、届く、垂る 色・状態:紫、白き種、山路、蔓(つる)、木漏れ日、谷水、山里 情景:柴刈り、山歩き、高枝、日差し、山の秋
げんちょうかえる
意味・由来 「玄鳥帰る(げんちょうかえる)」とは、春に日本へ渡ってきたツバメ(玄鳥)が、秋の訪れとともに南の国へ飛び去っていく様子を表す仲秋の季語です。「玄鳥」の「玄」は黒を意味し、ツバメの古称・漢名です。七十二候の「玄鳥去(つばめさる/秋分初候)」に由来し、俳句では「燕帰る(つばめかえる)」「去る燕」「秋燕」などとも詠まれます。春の「玄鳥至(つばめきたる)」と対をなす季語であり、子育てを終えたツバメたちが群れを作り、やがて姿を消していく光景は、深まりゆく秋の寂寥感や季節の移ろいを強く印象づけます。 この季語で詠むコツ 「玄鳥帰る」という漢語由来の表現を使うことで、通常の「燕帰る」よりもやや格調高く、古風で静謐な詩情を醸し出すことができます。詠む際は、飛び立つツバメそのものの羽音やスピード感を描くのも良いですし、ツバメが去った後の「空虚な巣」「急に広くなった青空」「冷たくなってきた風や水」といった周囲の余白・不在感を捉えるのも効果的です。旅立ちのダイナミズムと、見送る側の名残惜しさや切なさを意識して詠んでみましょう。 相性のいい言葉・取り合わせ 空・気象: 秋晴、夕茜、薄暮、潮風、冷やか、初潮 場所・風景: 電線、軒端、干潟、岬、湖、古巣、停車場 感情・情景: 見送る、影一つ、群れなして、旅路、しじま
かえるつばめ
意味・由来\n春に南の国から日本へ渡ってきて巣作りや子育てを行っていた燕が、秋の初めになると雛を連れて再び南の暖かい地域へと群れをなして旅立っていく様子を指す三秋の季語です。「燕帰る(つばめかえる)」「秋燕(しゅうえん)」「去る燕(さるつばめ)」とも呼ばれます。春の燕が生命力や喜びの象徴とされるのに対し、「帰る燕」にはどこか名残惜しさや季節の移ろい、一抹の寂寞感が漂います。\n\n### この季語で詠むコツ\n単に飛んでいる姿だけでなく、電線にずらりと並んで旅立ちの準備をしている姿や、海や空の彼方へと飛び去っていく広がりを捉えると秋の実感が深まります。春の軽快な飛翔とは異なり、どこか静けさや切なさを伴う視点を意識して、暮れゆく空や風の冷たさなど「秋の気配」とともに描くのがポイントです。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n- 空・天候:夕茜、秋晴、うす雲、暮色、潮風\n- 風景・場所:電線、波頭、古巣、海原、島影\n- 心情・状態:別れ、静まり返る、旅路、名残、見送る
えっとうつばめ
おつねんつばめ
とおしつばめ
のこりつばめ
あさつばめ
あまつばめ
いわつばめ
かわつばめ
こしあかつばめ
さとつばめ
しょうどうつばめ
すつばめ
つばめきたる・つばめくる
秋燕や水の上ゆく風のいろ
秋燕の迅き日暮を飛び交へる
燕脂花夕影あせて咲きにけり