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「玄鳥帰る(げんちょうかえる)」とは、春に日本へ渡ってきたツバメ(玄鳥)が、秋の訪れとともに南の国へ飛び去っていく様子を表す仲秋の季語です。「玄鳥」の「玄」は黒を意味し、ツバメの古称・漢名です。七十二候の「玄鳥去(つばめさる/秋分初候)」に由来し、俳句では「燕帰る(つばめかえる)」「去る燕」「秋燕」などとも詠まれます。春の「玄鳥至(つばめきたる)」と対をなす季語であり、子育てを終えたツバメたちが群れを作り、やがて姿を消していく光景は、深まりゆく秋の寂寥感や季節の移ろいを強く印象づけます。
「玄鳥帰る」という漢語由来の表現を使うことで、通常の「燕帰る」よりもやや格調高く、古風で静謐な詩情を醸し出すことができます。詠む際は、飛び立つツバメそのものの羽音やスピード感を描くのも良いですし、ツバメが去った後の「空虚な巣」「急に広くなった青空」「冷たくなってきた風や水」といった周囲の余白・不在感を捉えるのも効果的です。旅立ちのダイナミズムと、見送る側の名残惜しさや切なさを意識して詠んでみましょう。
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