社燕
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社燕

しゃえん

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意味・由来 「社燕(しゃえん)」とは、春の社日(春分に最も近い戊の日)のころに南方から渡ってくるツバメのことです。中国の古い伝承において、燕は春の社日にやってきて、秋の社日に去っていくと信じられていたことに由来します。単に「燕」と詠むよりも、古き良き神社の厳かな雰囲気や、春の農耕の始まりを告げる神聖な響きを帯びるのが特徴です。 ### この季語で詠むコツ 単に鳥としてのツバメの素早い動きを写生するだけでなく、神社の境内や鳥居、拝殿といった神聖な場所が醸し出す「静寂」や「時間の流れ」と取り合わせるのがコツです。古い木々、瓦屋根、玉砂利など、社ならではの落ち着いた色彩や質感と、社燕の瑞々しく軽快な飛翔のコントラストを意識してみましょう。 ### 相性のいい言葉・取り合わせ 拝殿、参道(神路)、鳥居、玉砂利、大杉、風、影、春雨、ひねもす(終日)、朱(あか)など。

社燕」の俳句例 (3件)

社燕や終日あそぶ拝殿裏
与謝蕪村【現代語訳】春社の頃にやってきた燕が、神社の拝殿の裏手で一日中楽しそうに飛び回って遊んでいることよ。【鑑賞】拝殿の裏という、人目を避けた少し静かで薄暗い空間で、無邪気に飛び交う燕の姿を描いています。春ののどかで平和な雰囲気と、神社の神秘的な気配が見事に調和した蕪村らしい絵画的な一句です。
社燕や神路の風にちる桜
炭太祇【現代語訳】春社の燕が飛び交うなか、神社の参道(神路)を吹き抜ける風にのって、桜の花が美しく散りこぼれている。【鑑賞】漆黒の羽を持つ社燕が鋭く空中を滑空する姿と、神社の厳かな参道に風でひらひらと舞い散るピンクの桜の花びら。動と静、色彩の対比が鮮やかで、春の終わりの一瞬の美しさを捉えています。
社燕や雨つめたきに鳴きつれて
飯田蛇笏【現代語訳】春社の日の冷たい雨が降るなか、燕たちが互いに呼び交わすように鳴きながら連れ立って飛んでいる。【鑑賞】暖かな春の日ばかりではなく、まだ冬の名残のような冷たい雨が降る日の神社を舞台にしています。寒さに負けず、雨のなかを元気に鳴き交わしながら飛び回る燕たちに、たくましい生命の息吹を感じさせる力強い句です。

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