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「蚊遣草(かやりぐさ)」とは、蚊を追い払うために燻(いぶ)して煙を立てる草のことです。古くはヨモギやスギの葉などを乾燥させて用い、近代以降は除虫菊(シロバナムシヨケギク)などを指すこともあります。また、植物のカヤツリグサの別名として扱われることもあります。夕暮れ時、庭先や土間などで草を燃やし、その立ち上る青白い煙と独特の青臭い匂いで夏の訪れや生活の営みを感じさせる、情緒豊かな夏の季語です。
蚊遣草を詠む際は、煙の立ち上る「視覚」や、草が焦げる香ばしくも青い「嗅覚」に着目すると臨場感が生まれます。また、夕暮れの涼みや縁側でのくつろぎ、家族の団欒など、暮らしの風景と結びつけるのも効果的です。単に草そのものを描写するだけでなく、煙の向こうに見える景色や、風に揺れる煙の儚さなどに目を向けると、味わい深い句になります。
・縁側、軒先、土間、庭(日常の生活空間を表す言葉) ・青煙(あおけむり)、たなびく、燻べる(煙の動きや状態を表す言葉) ・団扇(うちわ)、夕風、宵、黄昏(夏の夕暮れを想起させる言葉)