とうごま

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意味・由来

「とうごま(唐胡麻)」は、トウダイグサ科の一年草で、別名を「蓖麻(ひま)」、その種子を「蓖麻子(ひまし)」と呼びます。原産地は熱帯アフリカやインドで、日本には古い時代に中国(唐)を経て渡来したことから「唐胡麻」の名が付きました。秋になると、掌状に大きく深く裂けた力強い葉の間から茎を伸ばし、トゲトゲとした特徴的な球形の実を房状につけます。この種子から搾り取られるのが工業用や薬用として知られる「ひまし油」です。

この季語で詠むコツ

とうごまの魅力は、その独特で野性味あふれる造形美にあります。人の背丈ほどに大きく広がる掌状の葉や、赤みを帯びたトゲのある実の質感など、視覚的なインパクトが非常に強い植物です。秋の澄んだ日差しや夕日、あるいは雨に打たれる姿など、光や天候とのコントラストを意識して描写すると、情景が鮮やかに立ち上がります。生命力の強さと、晩秋に向かう季節の哀愁を対比させるのも効果的です。

相性のいい言葉・取り合わせ

・光や影:「夕日」「日向」「日ざし」「木漏れ日」 ・質感や色:「くれなゐ」「青さ」「とげ」「大葉」 ・天候や環境:「時雨」「秋風」「空」「庭隈」

とうごま」の俳句例 (3件)

唐胡麻の葉のさかんなる日向かな
高浜虚子【現代語訳】唐胡麻の大きな葉が生い茂っている日向の光景であることよ。 【鑑賞】秋の日差しをいっぱいに浴びて、大きく手を広げたように青々と茂る唐胡麻の葉の力強さをストレートに捉えた句です。日向の明るさと植物の旺盛な生命力が過不足なく表現されています。
唐胡麻の葉の青さもて秋惜しむ
中村草田男【現代語訳】唐胡麻の葉の深い青さを見つめながら、去りゆく秋を惜しんでいる。 【鑑賞】晩秋になっても色褪せず青さを保ち続ける唐胡麻の大きな葉に焦点を当てています。衰えゆく季節の中で凛と立つその青さに、秋の深まりと名残惜しさを託した心情豊かな名句です。
唐胡麻の葉に大粒の時雨かな
村上鬼城【現代語訳】唐胡麻の広く大きな葉に、大粒の時雨が音を立てて降っていることよ。 【鑑賞】唐胡麻の大きく硬い葉に、秋から初冬にかけての通り雨(時雨)がバラバラと音を立てて落ちる様子が目に浮かびます。大粒の雨を受け止める葉の存在感が際立ち、聴覚的にも季節の情趣が伝わります。

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