爽やか

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意味・由来\n「爽やか」は、現代では一年を通じて心地よい気分や涼感を表す言葉として使われますが、俳句の季語としては「秋」に分類されます。夏の猛暑が去り、秋風が吹き渡る澄み切った大気や、からりとした涼しさを感じる気候を指します。語源は「さわさわ」という風の音や、水や風が澄んでさっぱりとした様子に由来し、古今和歌集の時代から秋の晴れやかな清涼感を表現する言葉として親しまれてきました。\n\n### この季語で詠むコツ\n「爽やか」は非常に抽象的で主観的な心地よさを表す言葉であるため、ただ「爽やかな朝」「爽やかな風」と詠むだけでは情景がぼやけてしまいがちです。コツは、視覚・聴覚・触覚などの具体的な事象と取り合わせることです。例えば、澄んだ水や空、遠くの物音、衣服の擦れる感触、日常の何気ない動作など、具体性のある描写を添えることで、「爽やか」という季語の清々しさが読者の五感に鮮明に立ち上がります。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n- 日常・動作:「目覚め」「朝餉(あさげ)」「歩み」「洗顔」「洗濯」「鞄」など、朝や出発を思わせる言葉\n- 自然・光景:「青空」「山並み」「渓流」「木漏れ日」「風」「木立」など、透明感や抜け感のある情景\n- 音・気配:「鈴の音」「鳥の声」「靴音」「話し声」など、澄んだ空気の中によく通る音

爽やか」の俳句例 (3件)

爽やかや棚に並びし壺の数
高浜虚子【現代語訳】秋の爽やかな光が差し込む中、棚の上に整然と並んでいる壺の数が目に留まり、心地よい。【鑑賞】日差しや空気の清澄さが、整然と並んだ壺の輪郭や静けさを際立たせています。日常の静かな一場面を切り取ることで、秋の澄んだ空気感を余すところなく伝えている名句です。
爽やかに生きんとするを嘲るか
石田波郷【現代語訳】秋の爽やかな風の中で、真っ直ぐ清らかに生きようとする私の姿勢を、誰かが嘲笑うというのだろうか。【鑑賞】長く療養生活を送り、病苦と戦い続けた波郷ならではの気骨あふれる句です。「爽やか」という明るい季語を使いながらも、自らの生き様に対する強い意志と覚悟を鋭く詠み込んでいます。
朝晴れて爽やかさうな話声
星野立子【現代語訳】心地よく晴れ渡った朝、外から聞こえてくる話し声までが実に爽やかに感じられる。【鑑賞】秋の朝の澄み切った空気の中を通り抜けてくる人々の声。その声の響きそのものに秋の訪れと朝の快活さを感じ取る、女性俳人らしい軽やかで素直な感性が光る一句です。

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