秋の遠足

秋の遠足

あきのえんそく

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意味・由来

「秋の遠足(あきのえんそく)」は、秋晴れの爽やかな気候のもと、児童・生徒や園児、あるいは一般の人々が野山や名所旧跡へ出かける行事を指す秋の季語です。単に「遠足」と言っても秋の季語として扱われることが多くあります。春の遠足が新しい仲間との親睦や草木の芽吹きを楽しむ趣を持つのに対し、秋の遠足は澄み渡る青空や深まる紅葉、実りの季節を全身で味わう落ち着いた充実感や清々しさが特徴です。

この季語で詠むコツ

子どもたちの弾けるような歓声やお弁当を開く賑やかな場面だけでなく、列を作って歩く姿や、木々の間や山あいに見え隠れする動きなど、空間の広がりを意識して描写すると詩情が深まります。また、楽しむ当事者の視点だけでなく、遠足の列を見守る大人の眼差しや、一行が通り過ぎた後の静けさ、一日の終わりの心地よい疲労感などを切り取るのも効果的です。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 動作・持ち物:列、歩み、水筒、リュックサック、帽子、掛け声
  • 風景・自然:木の間(このま)、峠道、峡(かい)、木漏れ日、秋晴、澄む空

秋の遠足」の俳句例 (3件)

遠足の列うすうすと木の間かな
日野草城【現代語訳】遠足で行進する子どもたちの列が、木々の合間からうっすらと見え隠れしていることだ。【鑑賞】遠足の列を直接的に描くのではなく、色づき始めた木々の間から淡く見え隠れする姿として捉えた一句です。秋の澄んだ空気感と穏やかな木漏れ日、そして遠景としての遠足の静かな動きが見事に調和しています。
遠足の列のうしろへ歩み寄る
山口誓子【現代語訳】歩いていく遠足の列の最後尾へと、自然と歩み寄っていく。【鑑賞】歩行する遠足の隊列と、そこに近づいていく作者の身体の動きを客観的かつ簡潔に写生した作品です。子どもたちの賑やかさと、それを見守りつつ後を追う大人の心理や動作が、過不足のない描写で鮮やかに浮かび上がります。
遠足の列のあとより峡深し
大野林火【現代語訳】遠足の賑やかな列が通り過ぎたあと、山あいの峡谷は一段と奥深く静まり返って感じられる。【鑑賞】子どもたちの賑やかな遠足の列が過ぎ去った後の「静寂」と、秋の谷間の「深さ」を鮮やかに対比させています。動と静のコントラストによって、秋の山の雄大さと寂寥感が際立つ名句です。

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