湯婆
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湯婆

たんぽ・ゆたんぽ

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意味・由来\n「湯婆(たんぽ・ゆたんぽ)」は、金属や陶器、現代ではプラスチックなどの容器に熱湯を入れ、布団に入れて身体を温める冬の暖房用具です。漢字の「湯婆」の「婆」は妻を意味し、妻を抱いて寝る代わりに温もりを得る器具という意味から、中国で「湯婆子(たんぽし)」と呼ばれたことに由来します。電気毛布などとは異なり、じんわりとした優しい自然な温もりが持続するのが特徴で、現代でも根強い人気を持つ冬の季語です。\n\n### この季語で詠むコツ\n湯婆を詠む際は、単に「温かい」という感覚を表現するだけでなく、布団の中という極めてプライベートな空間での身体の動きや、時の経過に伴う温度の変化に注目するのがコツです。夜の静けさや、外の寒さ、あるいは一人の寂しさといった「冷たさ」や「暗闇」を背景に描写することで、湯婆の持つ独特の温もりや安心感がより一層引き立ちます。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n- 身体や感覚を表す言葉:「足」「寝返り」「添ふ」「肌」「ぬくもり」\n- 時間や状態を表す言葉:「夜半」「夜深し」「夜明け」「冷めゆく」「ともしび」\n- 素材や音を表す言葉:「トタン」「波打つ」「かすか」「おと」

湯婆」の俳句例 (3件)

湯婆にぬくもる足のゆくへかな
立花北枝【現代語訳】布団の中で、湯婆でじんわりと温まっている私の足は、このあとどこへ落ち着くのだろうか。\n【鑑賞】寒い冬の夜、布団の中で温かい湯婆を探し求め、無意識にそこに足を寄せていく何気ない仕草を、ユーモラスかつ実感豊かに詠んだ一句です。暗闇の中での「足のゆくえ」という表現が、身体感覚のリアルさを絶妙に捉えています。
湯婆やわが足に添ふおのづから
山口青邨【現代語訳】湯婆が、いつの間にか自然と私の足に寄り添っていることよ。\n【鑑賞】意識して足を近づけたわけではないのに、寒さを避けるようにして、いつの間にか湯婆の温もりに吸い寄せられている身体の素直な反応を描いています。「おのづから」という言葉が、静かで穏やかな冬の夜の流れる時間を優しく表現しています。
湯婆してわづかに広き蒲団かな
久保田万太郎【現代語訳】湯婆を入れたことによって、布団の中が心持ち広くなったように感じられることだなあ。\n【鑑賞】寒さで体が縮こまっているときは布団を狭く冷たく感じますが、湯婆の温もりが行き渡ることで体がのびのびとし、布団全体が広がったような開放感と安らぎを覚えます。冬の庶民のささやかで確かな幸福感を捉えた名句です。

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