西翁忌
spring 行事

西翁忌

さいおうき

俳句びと 公式スマートフォンSNS

あなたの句を、世界に届けよう

季語辞典で見つけた素敵な言葉を使って、今日の一句を詠んでみませんか?無料で投稿でき、他の愛好家と交流できます。

意味・由来

「西翁忌(さいおうき)」は、平安時代末期の歌人であり僧侶でもあった西行(さいぎょう)法師の忌日(陰暦2月15日、新暦では3月末頃)を指す春の季語です。西行は「願はくは花の下にて春死なんそのきさらぎの望月のころ」という有名な歌を残し、その言葉通りに釈迦の入滅の日である2月15日の翌日(2月16日)に遷化しました。このため、2月15日を西行の忌日とし、親しみを込めて「西翁(さいおう)忌」や「西行忌(さいぎょうき)」と呼び、その風雅な生涯を偲びます。

この季語で詠むコツ

西翁忌を詠む際は、西行が終生愛した「桜(花)」や「月」、そして「旅」や「漂泊」といったモチーフを取り合わせるのが王道です。うららかな春の情景の中に、どこか世捨て人のような静寂さや、人生の無常観、哀愁を漂わせることで、忌日俳句としての深みが増します。現代の生活に引き寄せる場合も、旅情や静かな内省の時間と結びつけると詠みやすくなります。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 花、山桜、落花、花曇り
  • 望月、春の月、おぼろ月
  • 旅衣、杖、草枕、遍路
  • 風の音、水音、庵、静けさ

西翁忌」の俳句例 (3件)

西翁忌いづこの水も急ぎ流る
大野林火【現代語訳】西翁(西行法師)の忌日が巡ってきた。春の山河を眺めると、どこを流れる水も、まるで時が急ぐかのように勢いよく流れ去っていく。 【鑑賞】昭和期に活躍した俳人・大野林火の句です。西行忌の時期はちょうど雪解け水が川に流れ込み、春の生命力が満ちあふれる頃です。西行が愛した自然の移ろいと、流れる水の無常観を「急ぎ流る」という動的な表現で捉え、西行の旅に生きた生涯や、時の流れの早さを象徴的に表現しています。
西翁忌のちかづく雲の速さかな
飯田龍太【現代語訳】西翁忌(西行忌)が近づいてくるこの季節、空を見上げると、流れる雲の動きがなんと速いことだろう。 【鑑賞】飯田龍太の代表的な句の一つです(「西行忌」として表記されることもありますが、「西翁忌」としても知られます)。春先の変わりやすい気象の中で、ちぎれ雲がスピードを上げて流れていく様子を活写しています。西行が漂泊の旅の中で見上げたであろう空の雲に思いを馳せ、時空を超えて西行の精神に共鳴しているかのような、スケールの大きな一句です。
西翁忌の月とも見えずなりにけり
久保田万太郎【現代語訳】今夜は西翁の忌日である。西行が愛し、あの有名な歌にも詠んだはずの美しい「望月」であるが、今夜の月はそれとは似ても似つかぬ、朧げで寂しい月になってしまったことよ。 【鑑賞】久保田万太郎の句です。西行の「きさらぎの望月のころ」という歌を踏まえつつ、実際の忌日の夜の月が、どこか切なく霞んでいる様子を写しています。期待していたような冴え渡る月ではないからこそ、かえって現実の寂しさと哀愁が際立ち、西行を偲ぶ心が深く表現されています。

みんなの「西翁忌」の詠み(人気順)

この季語を使った人気の投稿はまだありません。

みんなの「西翁忌」の詠み(新着)

この季語を使った「みんなの詠み」はまだありません。

あなたが最初の1句を詠んでみませんか?

関連する「」の季語