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かえる

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### 意味・由来
「蛙(かえる)」は春の季語で、冬眠から目覚めて活動を始める蛙たちの様子を指します。古くは『万葉集』や『古今和歌集』の時代から「かわず」として和歌に好んで詠まれてきました。現代でも田んぼや水辺で鳴く声、コミカルに跳びはねる姿、水に飛び込む音など、五感を通して春の訪れと生命の息吹を感じさせる、非常に親しみ深く人気のある季語です。

### この季語で詠むコツ
蛙を詠む際は、単に「鳴いている」という事実を描写するだけでなく、「どのような声か」「どのような動きか」を具体的に描写することがポイントです。また、蛙の姿を人間のように見立てる「擬人化」も効果的です。のどかな春の昼下がり、あるいは少し寂しげな春の夜など、時間帯や周囲の風景と蛙の対比を意識すると、より深みのある句になります。

### 相性のいい言葉・取り合わせ
* 水辺・場所:田んぼ、古池、泥、小川、夕闇、山里
* 様子・動作:静か、のどか、跳ぶ、眠る、競う
* 気象:春雨、夕暮れ、月夜、風

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」の俳句例 (7件)

橋渡る 人にしずまる 蛙かな
古池や 蛙飛びこむ 水の音
五月雨に 蛙の泳ぐ 戸口かな
痩蛙 負けるな一茶 これにあり
詠み人知らず
古池や蛙飛びこむ水の音
松尾芭蕉【現代語訳】ひっそりと静まり返った古い池がある。そこへ一匹の蛙が飛び込んだ、その時のチャポンというかすかな水の音が、静寂の中に響き渡っている。【鑑賞】芭蕉の最も有名な一句であり、日本の美意識である「わび・さび」を極限まで表現した傑作です。静寂という「静」の中に、蛙のダイブという「動」と「音」を対比させることで、かえって周囲の静けさがより深く際立つという、聴覚と視覚を見事に融合させた構成になっています。
痩せ蛙まけるな一茶これにあり
小林一茶【現代語訳】痩せ細った頼りない蛙よ、負けるんじゃないぞ。この一茶がここでしっかり応援しているからな。【鑑賞】春の「蛙合戦(メスを奪い合うオスの闘い)」の様子を詠んだ句です。一茶は、自らの貧しく不遇な境遇をこの弱々しい「痩せ蛙」に重ね合わせ、温かい視線でエールを送っています。一茶特有の優しさとユーモア、そして生き物への共感が溢れる親しみやすい名句です。
をりふしに蛙鳴きだす日暮かな
飯田蛇笏【現代語訳】夕暮れ時になると、折に触れて蛙がぽつりぽつりと鳴き始めることだ。【鑑賞】春の夕暮れの静かな時の流れと、その中に自然と溶け込む蛙の声を捉えた一句です。大合唱する賑やかな蛙ではなく、薄暗くなる景色の中で時折聞こえてくる蛙の声が、山里ののどかさと、どこか寂しげな情緒を醸し出しています。

みんなの「」の詠み(人気順)

蛙鳴く

自転車止めし

川の土手

蛙跳ね

月の雫を

揺らしけり

蛙見ゆ

春の小川の

玻璃の底

蛙鳴く

夕べの水に

星ひとつ

蛙ゐて

水のひかりの

やはらかし

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