蚊遣
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意味・由来

「蚊遣(かやり)」とは、夏の夜に蚊を追い払うため、草木などを燻したり蚊取り線香を焚いたりすることを指す夏の季語です。古くはヨモギやスギの葉を焚いて煙を立てる「蚊遣火(かやりび)」として親しまれ、平安時代の『枕草子』などにも描かれるほど長い歴史を持っています。現代では渦巻き型の蚊取り線香をはじめ、夏の生活の匂いと情景を呼び起こす代表的な風物詩となっています。

この季語で詠むコツ

蚊遣を詠む際は、青白い煙の静かな動きや、懐かしい独特の香気に着目すると臨場感が出ます。縁側や枕元、庭仕事の足元など、どこに置かれているかを具体的に描写することで、日々の暮らしの温かみや夏の夜の静寂が浮かび上がります。夕暮れから夜にかけての時間の移ろいや、風の気配と組み合わせるのもおすすめです。

相性のいい言葉・取り合わせ

・縁側、軒下、畳、土間(生活の場を表す無季の言葉) ・団扇(夏の暮らしに寄り添う夏の季語) ・夕風、夜気、青煙(空気感や視覚を表す無季の言葉)

「蚊遣」の俳句例 (5件)

留守の家にひとり燃たる蚊遣哉
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)
蚊遣せよ夢見てゆかむ竹瓦
松尾芭蕉『芭蕉俳句全集』(Wikisource)
渦巻の残りすくなき蚊遣香
松本たかし『松本たかし句集』(青空文庫)
面白う紙帳をめぐる蚊遣哉
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)
蚊遣たく烟の中や垣生今津
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)

みんなの「蚊遣」の詠み

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