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「十夜柿(じゅうやがき)」とは、浄土宗の法要である「十夜法要(お十夜)」のころに供えられたり、参詣客に振る舞われたりする柿のことです。旧暦十月五日から十五日(現在では十一月頃)にかけて行われるお十夜の時期は、ちょうど里の柿が完熟して甘みを極め、または渋柿の渋を抜いて美味しくなる頃にあたります。秋の深まりとともに肌寒さが増す中、寺の賑わいや念仏の声とともに親しまれた、季節感と人情味が豊かに詰まった季語です。
「十夜柿」を詠む際は、単に柿の美味しさや形状を描くだけでなく、お十夜という行事が持つ「ほのぼのとした温もり」や「晩秋から初冬へ向かう寒さ・寂寥感」とのコントラストを意識するのがポイントです。熟してとろけるような柿の柔らかさや鮮やかな橙色を、寺院の仄暗い堂内、線香の匂い、木魚や念仏の音などと響き合わせることで、五感に訴える立体的な句になります。
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