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「胡鬼の子(こぎのこ)」とは、ムクロジ科の落葉高木「無患子(むくろじ)」の果実のことです。秋になると黄褐色に熟し、中から非常に硬くて光沢のある黒い種子が現れます。この種子は、お正月の羽根突きの「追羽根(おいばね)」の黒い玉や数珠の材料として古くから使われてきました。「子どもが患うことが無いように」という無病息災の願いや、鬼を退散させる呪力があると信じられたことから「胡鬼(鬼のこと)の子」という独特な名で呼ばれるようになりました。
秋の深まりとともに、高い木からコロンと音を立てて落ちてくる実の硬さ、質感、丸い形状に注目して描写するのがポイントです。寺社の境内や古びた庭に落ちていることが多いため、静寂や歴史を感じさせる情景とよく調和します。また、後の正月に羽根の玉として遊ばれる前の、自然の中でころがっている素朴な姿を捉えると、季語の持つ風情が引き立ちます。
・場所・背景:境内、古寺、石段、苔、庭隅、木漏れ日 ・動作・状態:ころりと落ちる、跳ねる、拾う、掌(てのひら)、弾む ・感覚・情趣:乾いた音、夕暮れ、静けさ、秋澄む、風の音
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