二科展

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にかてん

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意味・由来\n「二科展(にかてん)」は、秋の季語(生活・人事)です。公益社団法人二科会が毎年秋(主に9月)に開催する公募美術展覧会を指します。1914年(大正3年)、文部省美術展覧会(文展)の保守的な審査に反発した新進気鋭の洋画家たち(石井柏亭、梅原龍三郎、有島生馬ら)が結成した「二科会」に由来します。絵画、彫刻、写真、デザインなど、自由で前衛的な意欲作が一堂に会する秋の風物詩として定着し、芸術の秋を象徴する季語として親しまれています。\n\n### この季語で詠むコツ\n二科展そのものが持つ「現代的・都会的な芸術の熱気」や「絵具の匂い」「色彩の鮮やかさ」を意識すると効果的です。単に作品の感想を述べるだけでなく、会場の雰囲気(上野の森や国立新美術館などの会場環境)、作品を鑑賞する人々の装い、展示室を抜けた後の秋空の眩しさなど、鑑賞体験の前後の心理や行動と結びつけると、日常に根ざした生き生きとした句になります。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n・色彩や感覚を表す語(原色、絵の具の匂い、カンバス、靴音、抽象)\n・都会や会場を想起させる語(上野、六本木、並木、人波、図録)\n・秋の気配を表す季語や言葉(初秋、秋晴、秋風、白靴を惜しむ、爽やか

二科展」の俳句例 (3件)

妻の髪きりりとあげて二科へ行く
秋元不死男【現代語訳】妻は黒髪をきりりと結い上げて、私と一緒に二科展へと出かけていく。【鑑賞】二科展へ行く妻の身支度、特に髪を清潔感と気品を込めて「きりりとあげて」整えた仕草に、芸術の秋を迎える晴れやかな高揚感が美しく捉えられています。昭和モダニズムの爽やかさと夫婦の親愛の情が滲み出る名句です。
妻が買ひ夫が提げて二科目録
能村登四郎【現代語訳】妻が会場で展示目録を購入し、夫である自分がその重い目録を提げて歩いている。【鑑賞】展覧会会場で見かける夫婦の何気ない、しかし微笑ましい役割分担を描き出した一句です。重厚な二科展の図録を提げて歩く夫の姿から、鑑賞を終えた満足感や、秋の午後の長閑な倦怠感までもがユーモラスに伝わってきます。
二科展を出て青空の無雑作よ
久保田万太郎【現代語訳】熱気あふれる二科展の会場を出ると、頭上には秋の青空がただただ無造作に、あっけらかんと広がっていた。【鑑賞】人間の情熱や作為が凝縮された前衛的な作品群を鑑賞したあと、外へ出た瞬間に広がっていた自然の青空の広大さに圧倒された感慨を詠んでいます。「無雑作よ」という把握に、作為を超えた自然の美への驚きと心地よい疲労感が表れています。

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