太宰府祭

太宰府祭

だざいふのまつり・だざいふまつり

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意味・由来

「太宰府祭(だざいふのまつり)」は、福岡県太宰府市の太宰府天満宮で毎年秋(新暦9月21日〜25日頃)に斎行される「神幸式大祭(じんこうしきたいさい)」を指す秋の季語です。学問の神様として知られる菅原道真公(天神様)の御神霊をお慰めし、五穀豊穣と国家安泰を祈る由緒ある大祭で、平安時代からの歴史を持ちます。平安絵巻を思わせる雅やかな装束をまとった神幸行列が榎社(えのきしゃ)へと巡行し、境内の心字池周辺に無数のろうそくが揺らめく「千灯明(せんとうみょう)」が秋の夜を幻想的に彩ります。

この季語で詠むコツ

太宰府天満宮ならではの重厚な歴史風情、境内にそびえる巨大な樟(くすのき)の大樹、そして夜の千灯明の幽玄な光などを背景に描くと効果的です。また、菅原道真公の哀史や神聖な雅楽の調べ、秋澄む風の冷涼感を詠み込むことで、単なる秋祭りの賑わいにとどまらない、格調高く静謐な気品を句に持たせることができます。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 社叢・景物:樟(くすのき)、千灯明、心字池、神幸(みゆき)、錦旗
  • 聴覚・視覚:雅楽、笙の音、絵巻、篝火、有明の月、灯影
  • 感情・空気感:秋気、厳か、幽玄、古都、鎮もる

太宰府祭」の俳句例 (3件)

樟の木に太宰府祭過ぎにけり
夏目漱石【現代語訳】境内の雄大な樟の木の下を、太宰府の祭りの行列が静かに通り過ぎていったことだ。 【鑑賞】太宰府天満宮を象徴する巨木「樟」を据えることで、悠久の時間と祭の厳かな一瞬の通過を見事に対比させた漱石初期の名句です。
太宰府の祭の雨となりにけり
富安風生【現代語訳】太宰府の秋祭りの日に、しっとりとした秋の雨が降ってきたことだ。 【鑑賞】華やかな神事の日に降り出した雨を、風情ある情景として受け止めています。道真公の御霊を鎮めるかのような静かな雨音と、秋の冷涼感が染み渡る一句です。
太宰府の祭の樟の夜風かな
高浜年尾【現代語訳】太宰府の祭りの夜、大樟を揺らして吹き抜けていく秋風の心地よさよ。 【鑑賞】千灯明などの神事が行われる秋の宵、境内の樟の大樹を吹き抜ける夜風の感触から、神幸祭ならではの神聖で清澄な空気感を捉えています。

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