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「花こなぎ」は、水田や沼地、小川のほとりなどに自生するミズアオイ科の一年草「コナギ(小菜葱)」に咲く花のことです。秋の初めから半ばにかけて、青紫色のかれんな六弁花を咲かせます。万葉集にも「小菜葱」「子菜葱」として登場し、古くは若葉が食用(菜)とされていたことから親しまれてきました。稲の成長とともに田の泥深くに茂るため、農家にとっては厄介な水田雑草でもありますが、ハート形の艶やかな葉の根元近くに、ひっそりと隠れるように咲く紫の小花には、奥ゆかしい野趣と独特の風情が漂います。
花こなぎは、稲刈り前後の水田や湿地など「水」と「泥」のただなかに咲くのが最大の特徴です。派手やかな秋草とは異なり、葉陰にうずくまるように咲くため、見過ごされがちな小さな美しさに焦点を当てると詩情が深まります。「ひっそりとした佇まい」「水田のぬかるみ」「澄んだ青紫の色彩」を意識し、晩夏から初秋への季節の移ろい、あるいは農村の静かな情景と結びつけて詠むのが効果的です。
・環境・水景を表す語(水田、畦道、泥水、夕水、濁り、水輪) ・色彩・光を表す語(青紫、夕明かり、日の照り、影) ・動作・状態を表す語(隠る、沈む、ひたひた、澄む、畦をゆく)
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