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「中国盆(ちゅうごくぼん)」とは、旧暦七月の中元(現在の八月中旬から下旬頃)に、主に長崎の唐寺(崇福寺など)で行われる中国式の盂蘭盆会(うらんぼんえ)のことです。古くから長崎に在留する華僑の人々によって受け継がれてきた伝統行事で、「普度(ふど)」とも呼ばれます。無縁仏や祖先の霊を供養するため、極彩色の祭壇に豚の丸焼きをはじめとする豪華な供物が並べられ、紙のお金(紙銭・金銀紙)を焚き上げ、魔除けのために激しく爆竹を鳴らすなど、日本の静寂な盆行事とは対照的な、賑やかで異国情緒あふれる熱気に満ちた初秋・仲秋の季語です。
中国盆の最大の魅力は、その強烈な「視覚」「聴覚」「嗅覚」の刺激にあります。赤や金を中心とした極彩色の装飾、激しく響き渡る銅鑼(どら)や爆竹の轟音、立ち上る線香や火薬の煙、豚の丸焼きの匂いなど、五感に訴えかける情景を具体的に切り取るのが効果的です。また、しめやかで哀歓を帯びた日本の盆のイメージとの対比や、港町・長崎特有の夕暮れや潮風、異国の文化が息づく街の息吹を織り交ぜることで、立体感のあるダイナミックな句に仕上がります。
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