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「今年絹(ことしぎぬ)」とは、その年に収穫された新しい繭(新繭)から糸を紡ぎ、その年新しく織り上げられた絹織物のことです。秋の生活季語として分類されます。蚕を育て、糸を取り、機(はた)を織るという長い手仕事の結晶であり、秋口に仕立て上がったばかりの絹は、特有のやわらかな光沢と清々しい手触りを持っています。実りの秋の豊かさや喜び、また涼しさを増す季節に向かって新しい衣類を仕立てる期待感が込められた、雅やかで温かみのある季語です。
織り上がったばかりの絹が放つ「艶(つや)」や「白さ」、手に取った瞬間の「なめらかさ」「軽さ」といった触覚・視覚を生き生きと描写するのがコツです。また、反物を裁断して針を通す仕立ての場面(鋏の音や針仕事の気配)や、夜寒・秋風といった秋の深まりを感じさせる季節感と合わせることで、生活の温もりや情情がより引き立ちます。
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