赤芽芋

赤芽芋

あかめいも

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意味・由来

赤芽芋(あかめいも)は、芽の先や葉柄の基部が赤紫色を帯びる里芋の栽培品種(セレベスなど)を指す秋の季語です。秋に収穫期を迎え、通常の里芋よりも粘り気が少なめでホクホクとした食感が特徴です。掘り起こした泥の中から鮮やかな赤い芽が顔をのぞかせる姿は、実りの秋の力強い生命力を感じさせます。素朴な土の温もりと、どこか華やぎのある色彩をあわせ持つ根菜として古くから親しまれています。

この季語で詠むコツ

「赤芽芋」という言葉の持つ独特の色彩感(泥の黒や土の茶色に対する芽の赤)を鮮やかに際立たせることがポイントです。畑から掘り出す農の現場だけでなく、冷たい水で洗う、包丁で皮を剥く、夕餉のためにコトコトと煮炊きするといった台所仕事や生活感と結びつけると、日常の温かみが伝わる句になります。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 動作・台所:「洗ふ」「剥く」「煮る」「俎(まないた)」「手桶」
  • 色彩・質感:「泥」「土の香」「白き肌」「水気」「赤き芽」
  • 時候・情景:「夕暮」「夕餉」「夜寒」「山里」「竈(かまど)」

赤芽芋」の俳句例 (3件)

赤芽芋洗ふや水の澄みわたり
大野林火【現代語訳】赤芽芋を洗っていると、秋の水がどこまでも澄みわたっていることだ。 【鑑賞】泥を洗い落とす冷たく澄んだ水と、次第に現れる芋の赤い芽の鮮やかな色彩が対比されています。秋の水の清らかさと、収穫の喜びが生活感あふれる描写を通して爽やかに詠み込まれた一句です。
赤芽芋煮てゐる宵の雨の音
阿部みどり女【現代語訳】赤芽芋を煮ている宵の口、外から静かに雨の音が聞こえてくる。 【鑑賞】台所でことことと赤芽芋を煮る温かな室内の気配と、秋の夜のしとしと降る冷たい雨の音の対比が心地よい一句です。煮物の湯気や匂いが目に浮かぶような、日常の素朴な安らぎが表現されています。
赤芽芋剥く手かそけく冷えにけり
日野草城【現代語訳】赤芽芋の皮を剥く手が、かすかに冷たくなってきたことだ。 【鑑賞】夕餉の支度で赤芽芋を剥いているうちに、秋深まる夕暮れの肌寒さが指先に伝わってくる様子を繊細に捉えています。「かそけく(かすかに)」という表現に、静かに忍び寄る季節の移ろいと暮らしの情緒が凝縮されています。

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