里芋

里芋

さといも

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意味・由来

「里芋(さといも)」は、単に「芋(いも)」とも呼ばれ、古くから日本人の主食や大切な栄養源として親しまれてきた秋の味覚です。山に自生する山芋(自然薯)に対して、里の畑で栽培されることから「里芋」と名づけられました。中秋の名月(十五夜)には収穫したばかりの里芋を供える風習があり、この月を「芋名月」と呼ぶほど、秋の実りと深く結びついた伝統的な季語です。

この季語で詠むコツ

里芋は、土の匂いや素朴な温もり、生活感を感じさせる季語です。泥のついた皮を剥くときの手の感覚、洗うときの水の冷たさ、煮物にして立ち上る湯気やねっとりとした食感など、五感を活かして日常の一コマを切り取ると豊かな句になります。また、収穫前の大きな葉に宿る朝露や、雨滴が転がる様子を情景として捉えるのも風情があります。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 生活・調理の動作: 泥落とす、皮剥く、煮含める、土鍋、湯気、すり鉢
  • 自然・情景: 月光名月、露、夕暮れ、畑、井戸端、土の匂い
  • 感覚表現: ねっとり、ほくほく、ぬめり、温もり、白し

里芋」の俳句例 (3件)

芋洗ふ女西行ならば歌よまむ
松尾芭蕉【現代語訳】里芋を洗っているあの女を、もし西行法師が見たならば、かつての江口の君のように風流な和歌を詠むことだろう。 【鑑賞】日常の里芋を洗う市井の女性の姿に、西行が遊女(江口の君)と歌を交わした古事を重ね合わせたウィットに富んだ名句です。
芋の葉や月待つ里の焼畠
与謝蕪村【現代語訳】広々とした芋の葉が広がる里の焼畑の上で、人々が静かに名月の出を待っている。 【鑑賞】大きな芋の葉と広大な焼畑、そしてやがて昇るであろう月を待つ人々の情景を絵画のように美しく切り取った一句です。
芋の葉にたらふく飲ます夕立哉
小林一茶【現代語訳】夕立が激しく降り注ぎ、大きな芋の葉に水をたらふく飲ませていることだなあ。 【鑑賞】水をはじく大きな芋の葉を擬人化し、夕立の恵みの雨を存分に浴びている様子を一茶らしい温かなユーモアと親しみやすさで表現しています。

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