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「残雁(ざんがん)」とは、春になって多くの雁が北方の繁殖地へと帰っていく(帰雁)なかで、群れから遅れてなお留まっている雁のことです。冬鳥として秋に日本へ渡ってきた雁たちを見送ったあとの、春の空に残された数羽の姿を指します。仲間とはぐれてしまった孤独感や、春が深まり暖かくなっていく季節の移ろい、去りゆく季節を惜しむ哀愁が込められた情緒深い季語です。
北へ帰れずにいる一羽あるいは数羽の姿に焦点を当て、その「孤独」や「遅れた理由」を想像させるように詠むのがポイントです。春の明るく霞んだ空や湖、山並みなどの広大な風景と、ぽつんと飛ぶ残雁の小ささ・頼りなさを対比させると、詩情がぐっと引き立ちます。また、夕暮れの寂寥感や水辺の静けさと組み合わせるのも効果的です。
・山や水辺の情景(伊吹山、湖、水面、夕茜、夕日) ・孤独や名残を思わせる言葉(ひと声、影、はぐれ、遠つ嶺、水煙) ・春の気配を告げる言葉(春霞、朧、ぬくもり、菜の花)
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