山桜

山桜

やまざくら

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意味・由来

山野に自生する桜の総称で、古来、日本で単に「花」といえばこの山桜を指していました。現代の街並みを彩る染井吉野とは異なり、開花と同時に赤茶色や緑色の若葉が芽吹くのが大きな特徴です。人里離れた山肌にぽつりぽつりと咲く姿や、新緑の木々の中に淡い紅白色が混ざり合う様子は、日本の春の原風景として万葉の昔から深く愛されてきました。

この季語で詠むコツ

染井吉野のような一斉に咲き誇る華やかさとは一味違う、野趣や素朴な生命力に焦点を当ててみましょう。遠くの山並みや尾根、山道などの雄大な風景と組み合わせることで、空間の広がりが生まれます。また、花とともに広がる若葉の色合いや、深い谷あいに差す光、人知れず咲いて静かに散っていく佇まいなど、奥ゆかしい美しさを意識して詠むのがおすすめです。

相性のいい言葉・取り合わせ

・山道、峠、尾根、谷川(山ならではの地形を捉える言葉) ・春霞、木漏れ日、青空(春の光や空気感を伝える言葉) ・若葉、萌黄色、土の香(植物の息吹や自然の質感を添える言葉)

「山桜」の俳句例 (5件)

制札にちりかゝりけり山櫻
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)
うかれける人や初瀨の山櫻
松尾芭蕉『芭蕉俳句全集』(Wikisource)
蔓かけて共に芽ぐみぬ山桜
上目せば向山桜見ゆるなり
松本たかし『松本たかし句集』(青空文庫)
ならんたる鳥居の赤し山櫻
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)

みんなの「山桜」の詠み

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