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「葛若葉(くずわかば)」は、晩春に葛の蔓(つる)から萌え出る、瑞々しい若葉のことです。秋の七草の一つとして知られる葛は、秋には紅紫色の花を咲かせ、夏には旺盛に葉を茂らせて周囲を覆い尽くします。しかし、春の初々しい時期に芽吹く葛若葉は、まだ小さく柔らかで、微細な白毛に覆われて銀色を帯びた淡い緑色をしています。生命力あふれる蔓の伸びやかな勢いと、生まれたての葉の繊細な美しさが同居する、春ならではの趣を持つ季語です。
夏や秋の鬱蒼とした葛の繁茂とは対照的に、葛若葉の持つ「柔らかさ」「清々しさ」「伸びゆく命の初々しさ」に着目して詠むのがポイントです。葉の裏や縁にある柔らかな産毛、日差しを受けて銀白色にきらめく質感、土手や古い石垣、枯れ木に勢いよく巻き付いていく蔓の先端の動きなどを写生すると、春らしい躍動感が生まれます。力強さと可憐さのバランスを意識して情景を描きましょう。
・日差し、光、微風、雨粒(無季の自然描写) ・石垣、古垣、土手、畦道(無季の場所・背景) ・萌ゆる、這う、からまる、淡し(無季の動作・様子) ・春光、春風、長閑(春の情景を広げる季語外の春の言葉・春の時候)
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