天満流鏑馬

天満流鏑馬

てんまやぶさめ

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意味・由来

「天満流鏑馬(てんまやぶさめ)」は、大阪市北区にある大阪天満宮の秋の大祭(秋季例祭)などで奉納される流鏑馬(やぶさめ)の神事を指す秋の季語です。疾走する馬上から狩装束の射手が鏑矢を番え、的を射抜く勇壮な神事で、五穀豊穣や天下泰平、氏子の無病息災を祈願して執り行われます。古くから商都・大阪の活気と天神信仰が結びついた伝統行事として親しまれており、秋晴れのもとで繰り広げられるスピード感と厳粛な神事の趣が共存する季語です。

この季語で詠むコツ

疾走する馬の足音や砂埃、矢が弦を離れる「弦音(つるおと)」、的を射抜く乾いた破裂音など、聴覚と視覚の動的なコントラストを捉えるのがポイントです。また、射手の真剣な眼差しや緊張感あふれる呼吸、命中した瞬間に湧き起こる群衆の歓声など、一瞬の「静から動」あるいは「動から静」への変化を鮮やかに切り取ると、流鏑馬ならではの躍動感が際立ちます。

相性のいい言葉・取り合わせ

・音や勢いを表す語:砂煙、蹄の音、弦音(つるおと)、風裂く、的中、矢襖(やぶすま) ・色彩・光景を表す語:秋晴(あきばれ)、澄む、秋風、白羽(しらは)、狩装束 ・情景・社頭を表す語:天満の宮、社頭(しゃとう)、大鳥居、神馬(しんめ)、歓声

天満流鏑馬」の俳句例 (3件)

流鏑馬の的の破片の飛びにけり
後藤比奈夫【現代語訳】放たれた矢が命中し、流鏑馬の檜板の的が粉々に砕け散って宙を舞った。 【鑑賞】的中した瞬間の衝撃と鋭利な美しさを「的の破片が飛んだ」という一点に凝縮して描いています。秋の澄み切った大気の中に散る破片の軌跡が目に浮かぶような、鮮明な映像美を持つ一句です。
流鏑馬の矢頃定めよ秋の風
正岡子規【現代語訳】流鏑馬の射手よ、吹き抜ける秋風を読み、矢を放つ絶好の間合いを定めよ。 【鑑賞】秋の風が吹き抜けるなか、的へと疾走する馬上の射手の張り詰めた集中力を詠んだ句です。肌を撫でる涼やかな秋風と、一瞬の好機を逃すまいとする勝負の緊張感が見事に対比されています。
流鏑馬の的射落して砂けむり
高浜虚子【現代語訳】流鏑馬の矢が見事に的を射落とし、馬が駆け抜けたあとには砂煙が立ち上っている。 【鑑賞】矢が見事に命中した瞬間の快哉と、猛烈なスピードで駆け去る馬が巻き上げた砂煙という動的な光景を簡潔な写生で捉えています。秋晴れの下での神事の豪快な迫力がストレートに伝わります。

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