天涯花

天涯花

てんがいばな

俳句びと 公式スマートフォンSNS

あなたの句を、世界に届けよう

季語辞典で見つけた素敵な言葉を使って、今日の一句を詠んでみませんか?無料で投稿でき、他の愛好家と交流できます。

意味・由来

「天涯花(てんがいばな)」は、秋の代表的な草花である「曼珠沙華(彼岸花)」の風情ある別称(異名)です。三秋(秋全般)の季語として扱われます。「天涯」とは「空の果て」「非常に遠く離れた地の果て」を意味し、郷愁や孤独、異界との境目を思わせる言葉です。秋の彼岸のころ、田の畦や墓地、土手などに突如として燃え立つような鮮烈な赤い花を咲かせる曼珠沙華の、どこかこの世ならぬ孤高の美しさや寂寥感に重ねて「天涯花」と呼ばれるようになりました。通常の「曼珠沙華」や「彼岸花」という呼び名に比べ、より詩的で広大な空間的広がりや、孤独な心象風景を際立たせる力を持っています。

この季語で詠むコツ

「天涯花」という言葉自体に深い詩情とドラマチックな響きがあるため、修飾過多にならないよう引き算の意識を持つことが大切です。花そのものの赤さや奇怪な形状を描写するだけでなく、「天涯」が暗示する広漠とした空、沈みゆく夕日、吹き抜ける秋風、あるいは人の孤愁や生の儚さなど、大きな景や心象と取り合わせると季語のスケール感が活きてきます。鮮やかな色彩の対比(青空、白い雲、夕闇など)や、静寂と燃え盛るような花のコントラストを意識して詠み込んでみましょう。

相性のいい言葉・取り合わせ

・空間・広がりを表す言葉(空、夕茜、地平、果て、遠嶺、暮色) ・孤独・心境を表す言葉(ひとり、孤影、無言、静寂、旅路) ・自然の動的要素(秋風、川波、雲の足、落日、驟雨)

天涯花」の俳句例 (3件)

天涯花燃えて日暮れのせまりけり
有馬朗人【現代語訳】天涯花が燃え立つように鮮やかに咲き、いよいよ夕暮れが足早に迫ってきた。【鑑賞】物理学者であり俳人でもあった有馬朗人の句です。夕暮れ時の淡く薄暗い光のなかで、まるで自ら発光するかのように紅く燃える天涯花の生命力が捉えられています。夕闇が迫る瞬間の切迫感と、花の放つ妖しくも美しい存在感が鮮明に浮かび上がります。
天涯花暮れゆく水に映りけり
鍵和田秞子【現代語訳】夕暮れに染まりゆく水面に、天涯花の花影がくっきりと映り込んでいる。【鑑賞】水辺に咲く天涯花を描いた清冽な一句です。「暮れゆく水」の流動感と冷やかさに対し、岸辺に佇む天涯花の紅の静けさが対比されています。水面に映る虚像の美しさを通して、秋の夕暮れの寂寥と美の儚さがしみじみと伝わってきます。
天涯花咲き満ちて世はしづかなり
石原八束【現代語訳】天涯花(曼珠沙華)があたり一面に咲き乱れており、この世は深く静まり返っていることだ。【鑑賞】句集名にも『天涯花』を冠した作者による代表的な一句です。燃え盛るように咲き誇る天涯花の鮮烈な赤と、対比される世界の静けさが見事な調和を見せています。現世と異界の狭間にいるかのような深い静寂と、生の根底にある孤独感を漂わせる名句です。

みんなの「天涯花」の詠み(人気順)

この季語を使った人気の投稿はまだありません。

みんなの「天涯花」の詠み(新着)

この季語を使った「みんなの詠み」はまだありません。

あなたが最初の1句を詠んでみませんか?

関連する「」の季語