牛蒡掘る
autumn 動物

牛蒡掘る

ごぼうほる

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意味・由来

「牛蒡掘る(ごぼうほる)」は、秋から冬にかけて畑からゴボウを収穫する様子を表す三秋(秋全体)の季語です。ゴボウは地中深く真っ直ぐに根を伸ばすため、傷つけずに掘り出すには、周りの土を深く掘り下げるという大変な重労働を伴います。泥にまみれ、腰をかがめて一本一本丁寧に掘り起こす作業には、大地の恵みに対する感謝と、秋が深まっていく季節の移り変わりが色濃く反映されています。

この季語で詠むコツ

牛蒡を掘る作業の「具体的な動作」や「身体感覚」に着目して詠むのがコツです。スコップや鍬を土に突き立てる感触、土の重さ、腰の痛み、そして何より掘り出した瞬間に立ち上る強烈な土の香りなどを写生することで、読者にその場の空気感をリアルに伝えることができます。また、ゴボウ独特の長くて不格好な形にユーモアを見出すのも面白いアプローチです。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 動作・身体:腰、息、力、泥、手甲、大汗
  • 道具・自然:鍬、スコップ、黒土、夕日、秋風、冷気
  • 感覚:香る、匂い、重し、深く

牛蒡掘る」の俳句例 (3件)

牛蒡掘るうしろ姿の暮れにけり
飯田蛇笏【現代語訳】畑で牛蒡を掘っている人の後ろ姿を見つめているうちに、秋の日はあっという間に暮れて、辺りは暗くなってしまった。 【鑑賞】地中深く伸びた牛蒡を掘る作業は時間がかかります。黙々と土に向き合う人の背中と、秋の日の「釣瓶落とし」と呼ばれる急速な日暮れのコントラストが、哀愁を伴って見事に描かれています。
牛蒡掘る力尽くにてなかりけり
阿部みどり女【現代語訳】牛蒡を掘り起こすという作業は、ただ力任せに引っ張ればよいというものではなく、コツや技術が必要なものなのだなぁ。 【鑑賞】実際に牛蒡掘りを体験した、あるいは間近で観察したからこそ生まれる、実感を伴った発見の句です。力任せにやると折れてしまう牛蒡掘りの繊細な難しさと、大地の恵みに対する謙虚な姿勢が伝わります。
牛蒡掘る一すぢの香の身に沁みて
渡辺水巴【現代語訳】牛蒡を土から掘り起こしたとき、そこから立ち上った一筋の強い香りが、秋の冷気とともに私の心身に深く沁み込んできた。 【鑑賞】牛蒡が持つ大地の力強い香りと、晩秋の冷ややかな空気(身に沁む)が一体となった、非常に感覚の鋭い一句です。嗅覚と触覚を通じて、秋の深まりを立体的に表現しています。

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