死活杖祭

死活杖祭

しかつじょうさい

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意味・由来

「死活杖祭(しかつじょうさい/しかつじょうのまつり)」は、旧暦9月29日に京都の鞍馬山(由岐神社など)で行われる特殊な神事・祭礼に由来する秋の季語です。「死活杖」とは、修験道や武術、あるいは仏教の生死を司る法力にまつわる神聖な杖を指します。祭の夜には、鞍馬の山霊や神仏への祈願とともに杖を奉納・供養し、山伏や参拝者が集います。深まりゆく秋の鞍馬山の冷厳な空気と、神秘的で古風な儀礼の厳かさを併せ持った情緒ある季語です。

この季語で詠むコツ

山深い鞍馬の自然環境(杉木立、冷気、秋の夜の闇、松明の火影など)と取り合わせることで、祭りの持つ幽玄で神秘的な雰囲気を鮮やかに描き出すことができます。単に祭りの賑やかさを詠むのではなく、神聖な「杖」という武骨で精神性の高い道具が持つ厳粛さや、晩秋の山寺・神社の静まり返る気配に着目して詠むと、深みのある一句になります。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 地名・名所:鞍馬山、由岐神社、鞍馬寺、奥の院、山門
  • 風物・情景:杉木立、松明、神火、夜気、山影、石段
  • 季節の言葉:秋深し、秋冷、杉の露、夜寒、落葉

死活杖祭」の俳句例 (3件)

死活杖祭や鞍馬の秋の風
森川許六【現代語訳】死活杖祭が執り行われている鞍馬山に、身に染みるような秋の風が吹き抜けていく。 【鑑賞】祭の厳粛な儀礼と、山肌を吹き抜ける晩秋の風の冷たさを素直に取り合わせた句です。無駄のない言葉遣いによって、鞍馬の山懐に広がる清澄な風情が潔く描き出されています。
死活杖祭鞍馬の杉の梢より
各務支考【現代語訳】死活杖祭が行われる鞍馬山では、高くそびえ立つ杉の梢の向こうから神聖な気配が降り注いでくるようだ。 【鑑賞】鞍馬山の象徴である巨杉を見上げる視点を取り入れ、祭りの神聖さを空間の広がりとともに詠み込んでいます。幽玄な山岳信仰の空気が梢越しに感じられるスケールの大きな作品です。
死活杖鞍馬の杉の雫かな
宝井其角【現代語訳】死活杖祭の夜、鞍馬山の鬱蒼とした杉の木立から、冷たい雫が静かに滴り落ちてくることだ。 【鑑賞】鞍馬山の奥深い杉木立に漂う冷厳な空気感を、「杉の雫」という澄んだ一点の描写によって見事に表現した一句です。死活杖祭の厳かで神秘的な夜の静けさが肌感覚として伝わってきます。

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