聖母祭

聖母祭

せいぼさい

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意味・由来 聖母祭(せいぼさい)は、カトリック教会において聖母マリアを讃える祝日や祭礼を指す秋の季語です。特に8月15日の「聖母の被昇天(マリアが天に上げられたことを記念する日)」や、9月8日の「聖母生誕祭」に行われる行事を指すことが多く、旧暦・新暦の移行とともに初秋の季語として定着しました。教会では荘厳なミサや記念行事が執り行われ、信徒たちがマリア像に祈りを捧げます。祈りと救いの象徴である聖母への思慕や、秋の訪れを告げる澄んだ空気感、敬虔で静謐な美しさが漂う情緒ある季語です。 ### この季語で詠むコツ 宗教的な厳かさや清浄さを表現するために、視覚的な「白や青」「光と影」、聴覚的な「鐘の音」「オルガン」「賛美歌の響き」などを取り入れると効果的です。また、キリスト教の信仰心に限定せず、母性や母への追慕、家族の情愛、人生の苦悩に対する癒やしといった普遍的な感情を重ね合わせて詠むと、読む人の心に深く響く句になります。晩夏から初秋への季節の移ろいや、どこか切なさを孕む秋晴れの光線を描写するのもポイントです。 ### 相性のいい言葉・取り合わせ 天主堂、鐘(鐘の音)、オルガン、白百合、蝋燭、祈り、マリア像、青空、秋潮、ミサ、静寂、ベールなど、教会の静けさや秋の澄明な風景を呼び起こす言葉と非常によく調和します。

聖母祭」の俳句例 (3件)

聖母祭海は青さを尽しけり
大野林火【現代語訳】聖母祭の今日、目の前に広がる海はこれ以上ないほど深い青さを極めている。【鑑賞】聖母マリアの象徴色である「青(マリアン・ブルー)」と、初秋の澄み渡る海の青さが見事に応呼した名句です。「青さを尽しけり」という力強い表現に、天と海、そして敬虔な祈りが一つに溶け合うような崇高な情景が立ち現れています。
聖母祭赤き薔薇のみ捧げらる
富安風生【現代語訳】聖母祭の祭壇には、ただ赤一色の薔薇だけが厳かに捧げられている。【鑑賞】白百合ではなく情熱的で無垢な愛を象徴する「赤き薔薇のみ」を切り取った点が鮮烈です。教会特有の静けさと厳かな空気のなか、捧げられた赤がマリアへの純粋な祈りと敬愛の深さを際立たせています。
聖母祭ミサあづかりて白靴に
堀口星眠【現代語訳】聖母祭の厳粛なミサに参列し、祈りを終えてふと足元の白靴に目をやる。【鑑賞】盛夏の名残を感じさせる「白靴」の清廉な装いが、マリアを讃える祭の清潔感と見事に調和しています。ミサの祈りを終えた後の静かな心の澄みきりと、晩夏から初秋へと向かう爽やかな風情が身辺の描写から素直に伝わってきます。

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