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藎草(こぶなぐさ)は、日当たりのよい湿地や田の畦道、道端などに自生するイネ科の一年草です。笹に似た小さな葉の形が「小鮒(こぶな)」に似ていることからこの名が付けられました。秋になると、枝先に紫褐色を帯びた数本の細い花穂を出します。古くから黄色を染め出す優れた染料植物として知られ、伊豆諸島の伝統織物「黄八丈(きはちじょう)」の鮮やかな黄色を染める原料(別名・八丈草)としても重宝されてきました。
藎草は一見すると素朴な野草ですが、黄八丈を染める豊かな色彩の歴史や、秋の光に透ける柔らかな葉と穂の陰影など、風情にあふれる題材です。日差しを浴びて輝く畦道ののどかな情景や、染め物としての伝統的な手仕事の気配、あるいは秋深まる野の静けさに焦点を当てて詠むと、味わい深い一句になります。
・風物・場所:畦道(あぜみち)、湿地、染め場、織り機、古道 ・色彩・光:黄、茜(あかね)、夕日、木漏れ日、露 ・動詞:染む(そむ)、揺るる、刈る、乾かす、暮るる
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