菊花展
autumn 植物

菊花展

きくかてん

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意味・由来

「菊花展(きくかてん)」は、秋に愛好家たちが丹精込めて育て上げた菊の花を持ち寄り、その美しさや仕立ての技術を競い、鑑賞し合う展示会のことです。秋の深まりとともに、全国各地の神社仏閣の境内や公園、市民ホールなどで開催されます。大菊の三本仕立てや懸崖(けんがい)作り、千輪咲きなど、多様で洗練された菊の造形美が一堂に会する晩秋の代表的な風物詩です。

この季語で詠むコツ

菊花展の会場は非常に華やかで整然としていますが、単に「豪華だ」「美しい」と詠むだけでは一般的な描写にとどまってしまいます。仕立てられた菊の圧倒的な存在感はもちろん、優劣を競う「賞札(金賞・優秀賞など)」に着目したり、会場を包む濃厚な菊の香り、熱心に鑑賞する人々の表情や混雑ぶりなど、具体的な一場面を切り取ると臨場感が出ます。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 場所・空間:境内、公園、人ごみ、歩道橋、晴天
  • 視覚・物象:賞札、赤紙、名札、大輪、懸崖、鉢
  • 五感・情緒:菊の香、静寂、熱気、秋日和、丹精

菊花展」の俳句例 (3件)

菊花展見下してゆく歩道橋
安住敦【現代語訳】歩道橋の上を渡りながら、下で開催されている菊花展の様子を見下ろしてゆく。 【鑑賞】会場の中に身を置くのではなく、歩道橋の上という日常の視点から俯瞰で菊花展を捉えています。上から眺めることで、整然と並ぶ菊の色とりどりの配置や、行き交う人々の活気が立体的に浮かび上がってきます。
菊花展人の輪の中に賞の菊
後藤夜半【現代語訳】菊花展の会場で、大勢の人が取り囲んでいる輪の中心には、見事な賞に輝いた菊が展示されている。 【鑑賞】「人の輪」を描写することによって、その中央にある受賞作の見事さを間接的かつ効果的に表現しています。大勢の観客が感嘆しながら見入っている会場の活気と熱気が素直に伝わる一句です。
菊花展名札大きく立てられし
山口青邨【現代語訳】菊花展会場には、それぞれの鉢に大きな名札がしっかりと立てられていることだ。 【鑑賞】丹精込めて作り上げられた菊の華やかさとともに、会場でひときわ目を引く「名札」の存在感に着目した作品です。作者や品種名が大きく書かれた札から、育てた人の誇りと展示会の賑わいが感じられます。

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