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「玄圃梨(けんぽなし)」は、クロウメモドキ科の落葉高木になる実(正しくは肥厚した果柄)を指す秋の季語です。「玄圃」とは、中国の神話で仙人が住むとされる霊山・昆侖山(こんろんさん)の庭園のことで、その不思議な形と甘さから仙境の果実に見立てて名付けられました。秋になると、サンゴ状に曲がりくねった柄の部分が肉厚に太くなり、熟すと梨のような甘い芳香と風味を持ちます。見た目の奇妙さと、噛んだときの意外な甘みが特徴の山の幸です。
玄圃梨の最大の面白さは、その独特な「曲がりくねった形状」と「野生の素朴な甘さ」にあります。山道や森の中にぽろぽろと落ちている様子や、歩きながら口に含んだときの甘酸っぱさ、それを目当てに集まる小鳥や小動物など、山の澄んだ空気感(山気)や静けさとともに描写すると臨場感が出ます。視覚的なユニークさだけでなく、味覚や触覚を働かせて詠むのがコツです。
・山歩き・自然の描写(山路、杣道、峠、木漏れ日、落葉) ・五感の言葉(噛む、甘し、渋み、香る、拾ふ) ・秋の鳥や動物(小鳥、渡り鳥、鵯、リス)
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