日やり踊
newyear 時候

日やり踊

ひやりおどり

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意味・由来

「日やり踊(ひやりおどり)」、または「日遣り(ひやり)」は、主に伊勢地方(現在の三重県)で正月に行われていた伝統的な民俗行事、およびそれに伴う踊りです。「ひやり、ひやり」という独特の囃し言葉を唱えながら、松明を掲げて町を踊り歩き、悪魔払いと疫病退散を祈願しました。新年の訪れを祝い、これからの1年の平穏を願う、活気にあふれた新春の芸能です。

この季語で詠むコツ

新春の冷たく澄んだ空気感と、松明の火がもたらす熱気や踊りの躍動感との「対比」を意識して詠むのがポイントです。「ひやり」という言葉の響きが持つ、少し冷やりとした冬の名残の冷たさと、踊り子たちの情熱的なエネルギーを対比させると効果的です。また、伊勢という神聖な土地の雰囲気や、夜を背景にした光の描写を取り入れると、より立体的な表現になります。

相性のいい言葉・取り合わせ

・光と闇を象徴する言葉(松明、火影、新月、夜、闇、照らす) ・旅情や土地を想起させる言葉(伊勢路、街道、参宮、古道) ・動きや音を表す言葉(囃す、弾む、足拍子、響く、ざわめく)

日やり踊」の俳句例 (3件)

日遣りして伊勢の小歌や誰がならひ
荒木田守武【現代語訳】日遣りの踊りの中で歌われる伊勢の小歌は、一体誰が教え、誰から習ったものなのだろうか。実に見事なものだ。【鑑賞】地元・伊勢で新春に行われる賑やかな「日遣り」の踊りと、そこで歌われる小歌の親しみやすさに着目し、民俗芸能の生命力と新年の寿ぎを素朴かつ生き生きと表現しています。
日遣り行く人や伊勢路の松の月
松永貞徳【現代語訳】日遣りの踊りへと出かけていく人々がいる。その行く手を照らすのは、伊勢路の松の木の間に美しく輝く、新春の月である。【鑑賞】新年の夜、松明を持って踊りへと向かう人々の賑わいと、それを静かに見守る「松の月」という自然の美しさが、絵画的なコントラストを成しています。
日遣りして戻るや道の伊勢参り
向井去来【現代語訳】賑やかな日遣りの踊りを楽しんだ帰り道に、そのまま伊勢参りへと向かうことよ。【鑑賞】正月行事である「日遣り」の賑わいを堪能した後に、伊勢神宮へと参拝する道中の、晴れやかで敬虔な旅情が詠まれています。新春の伊勢を旅する高揚感が清々しく表現されています。

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