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「墓灯籠(はかとうろう/はかどうろう)」は、お盆の時期(初秋)に先祖や故人の霊を迎え、供養するために墓前に掲げる灯籠のことです。盆提灯とともに、暗い夜道で霊が迷わずに帰ってこられるようにとの祈りを込めた道標の役割を持ちます。地域によっては竹と色鮮やかな紙で作られた六角形の灯籠を林立させる風習(広島の盆灯籠など)もありますが、一般的には夜の墓地にぽつりぽつりと灯る小さな炎を指します。現世と冥界が静かに交差する、どこか幻想的で哀惜に満ちた季語です。
墓灯籠を詠む際は、単なる「お墓参りの悲しみ」にとどまらず、灯火の持つ「光と闇」の対比や、時間と空間の静けさを捉えることがポイントです。風に揺らめく炎の儚さ、灯が消えた後に広がる圧倒的な暗闇や満天の星、草むらから湧く虫の声などと取り合わせることで、生者と死者の魂が触れ合うような情景が立ち上がります。故人への追慕を直接的に語るのではなく、灯籠の佇まいや周囲の情景に感情を託して詠むと深い余韻が生まれます。
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