秋の霜

秋の霜

あきのしも

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意味・由来\n「霜」は通常、厳しい寒さをもたらす冬の季語ですが、「秋の霜(あきのしも)」または漢語で「秋霜(しゅうそう)」と詠むと、晩秋のまだ秋の気配が残る時期に降りる霜を指す秋の季語となります。山の端や北国などでは、冬を待たずに早朝の草木が真っ白に凍てつくことがあります。本格的な冬の到来を前にした、張り詰めたような冷気と、消えゆく秋の命の儚さを象徴する季語です。\n\n### この季語で詠むコツ\n秋の霜の魅力は、冬の厳冬の霜とは異なる「突然の冷え込み」や「秋の色彩との対比」にあります。色づいた紅葉や枯れ始めた秋草、まだ咲き残っている花の上に降りた霜の白さを捉えると、秋の深まりと切なさが鮮やかに浮かび上がります。また、朝の光を受けてあっけなく消えてしまう儚さを描くのも効果的です。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n・色や光を表す言葉(白、青、朝日、朝光、銀色)\n・晩秋の事物(落葉、菊、枯草、石、板屋根)\n・感覚を表す言葉(冴ゆる、消ゆ、置く、冷たし、踏む)

秋の霜」の俳句例 (3件)

草の戸や朝日のさせば秋の霜
正岡子規【現代語訳】質素なわが草庵に朝の光が差し込むと、降りていた秋の霜が白く照らし出されていることだ。\n【鑑賞】簡素なわび住まいの静けさと、晩秋の朝の澄み切った冷気を捉えた句です。朝日が当たることで際立つ霜の白さと、やがて消えゆく朝のひとときの風情が美しく描かれています。
秋霜や石に喰ひ入る落葉の影
飯田蛇笏【現代語訳】秋の霜が降りる厳しい寒さの中、濡れて石に貼りついた落葉がまるで石に食い込んでいるかのように影を落としている。\n【鑑賞】甲斐の山懐で生きた蛇笏らしい、厳しく緊迫感のある自然描写です。冷たく降りた秋霜と、黒々と石に密着する落葉のコントラストが、冬へと向かう季節の厳しさを力強く表現しています。
秋の霜木彫の仏青かりき
芥川龍之介【現代語訳】秋の霜が降りる冷え冷えとした朝、古びた木彫りの仏像が青く冷たい光を帯びて鎮座していた。\n【鑑賞】静まり返った堂内の木彫仏と、戸外に降りた秋の霜の冷気が呼応しています。青く見える仏像の色彩感覚に、張り詰めた空気とどこか神秘的で研ぎ澄まされた美意識が感じられる名句です。

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