秋の野遊

秋の野遊

あきののあそび

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意味・由来

「秋の野遊(あきののあそび)」とは、爽やかな気候となった秋の野原や丘陵に出かけて散策したり、お弁当を広げて楽しんだりする行楽のことを指します。春の「野遊」が芽吹く草木や春の暖かさを喜ぶ躍動感を持つのに対し、秋の野遊は、澄み渡る秋晴れの空(秋日和)や涼やかな風、色とりどりの秋の草花(萩、薄、撫子など)、赤とんぼといった、どこか落ち着いた風情や季節の移ろいを味わう情緒が込められています。

この季語で詠むコツ

単に「楽しかったピクニック」を描くのではなく、秋ならではの澄んだ空気感や、ふとした瞬間に漂う寂寥感・季節の深まりを捉えるのがポイントです。遠くに見える山並みや澄んだ空の広がり、足元に揺れる草花や虫の声など、視覚や聴覚のディテールを具体的に描くことで、秋の気配がより鮮やかに立ち上がります。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 空・気候に関する言葉: 秋日和、秋晴、澄む、渡る風、夕茜
  • 植物・動物に関する言葉: 草の花、薄(すすき)、萩、赤蜻蛉(あかとんぼ)、野道
  • 動作・感情に関する言葉: 荷を解く、歩み止む、憩ふ、声澄む、暮れ初む

秋の野遊」の俳句例 (3件)

秋の野に遊び暮れけり赤蜻蛉
正岡子規【現代語訳】秋の野原で夢中になって遊んでいるうちにいつの間にか日が暮れてしまい、夕空には赤とんぼが静かに群れ飛んでいる。 【鑑賞】澄んだ秋の日差しの下でのびのびと野遊びを楽しんだ充実感と、夕暮れとともに訪れる秋特有の寂しさが、赤とんぼの飛翔によって鮮やかに表現されています。
野遊の童等遠く秋日和
富安風生【現代語訳】爽やかに晴れ渡った秋晴れの日、野原で楽しそうに遊ぶ子どもたちの声が遠くから響いてくる。 【鑑賞】秋晴れの澄んだ大気を通して、遠くで戯れる子どもたちの屈託のない姿が見えてきます。穏やかで豊かな季節の情景をあたたかな視線で捉えた一句です。
秋の野に遊ぶ心も山晴れて
詠み人知らず【現代語訳】遠くの山々がくっきりと晴れ渡り、秋の野原を散策する心も清々しく澄み切っていくようだ。 【鑑賞】秋澄む山の雄大さと、野遊びをする作者の心地よい開放感が美しく調和しています。自然と一体となって秋の美しさを享受する喜びが端正な調べに乗せて詠まれています。

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