網掛の鷹

網掛の鷹

あがけのたか・あみがけのたか

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意味・由来

網掛の鷹(あがけのたか)」とは、秋の鷹狩の季節に向けて、山野に張った網で捕らえたばかりの野生の鷹を指す三秋の季語です。古くから鷹狩に使われる鷹は、秋に渡ってきた若鷹を網で捕獲し、人手で馴らして狩猟用に育てました。そのため「網掛の鷹」には、捕らえられたばかりの野生の鋭さ、人間に対する激しい警戒心や荒々しい気迫、そして自由を奪われた緊張感が強く宿っています。

この季語で詠むコツ

捕らわれてなお失われない鷹の「猛々しい眼光」や「鋭い嘴・爪」、拘束されたことによる「激しい羽ばたき」や「研ぎ澄まされた気配」を描き出すのがポイントです。秋の澄み切った大気や寂寥とした山野の情景と取り合わせることで、捕縛された野生の孤高と哀愁のドラマを鮮やかに際立たせることができます。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 鷹の鋭さを表す言葉: 鋭き眼(まなこ)、荒ぶる、羽風、爪、気迫
  • 捕獲・拘束を表す言葉: 縄、鳥屋(とや)、拳(こぶし)、籠、繋ぐ
  • 秋の情景: 野分、秋風、夕暮れ、澄む空、深山

網掛の鷹」の俳句例 (3件)

網がけの鷹の眼のすさまじき
炭太祇【現代語訳】網で捕らえられたばかりの鷹の、その眼光のすさまじさ、鋭さよ。 【鑑賞】網に掛かり自由を奪われながらも、人を射抜くような激しい光を放つ鷹の眼に焦点を絞った力強い一句です。一切の無駄を省いた描写が鷹の野生美を際立たせています。
網がけの鷹に声あり秋の山
与謝蕪村【現代語訳】網で捕らえられたばかりの鷹が鋭い声を上げ、その声が秋の山々に凛と響き渡っている。 【鑑賞】捕縛された鷹が発した鋭いひと声から、野生の猛々しさと秋の山の静けさが対比され、張り詰めた緊張感が鮮やかに伝わってくる名句です。
網掛の鷹をすゑたる野分哉
正岡子規【現代語訳】捕らえたばかりの荒々しい鷹を腕に据えているところへ、激しい秋の嵐(野分)が吹き荒れていることだ。 【鑑賞】気性の荒い網掛けの鷹と、激しく吹き荒れる野分という動的な情景が見事に調和しています。秋の厳しさと鷹の猛々しさが共鳴し、ダイナミックな世界観を生み出しています。

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