俳句びとは、季語から一句を詠んで共有できる無料の俳句SNSです。気になる季語を選んで、一句詠んでみましょう。
正岡子規や高浜虚子などの名句(出典つき)とともに、10月を代表する季語を紹介します。
うんどうかい
つぎ/\の運動会や秋の行く
意味・由来 「運動会」は、秋の澄み渡った空のもとで学校や地域の人々が集い、徒競走や球技などの競技を楽しむ行事です。明治初期に学校教育の一環として始まった催しで、かつては農作業が一段落する秋や晴天率の高い秋に多く開催されたことから、秋の季語として定着しました。子どもたちの真剣な眼差しや家族の温かい応援
いがぐり
ひし/\と毬栗さしぬ施餓鬼棚
意味・由来 毬栗(いがぐり)とは、鋭いトゲを持つ外皮(毬=いが)に包まれたままの栗の実を指す秋の季語です。秋が深まるにつれて青かった毬は褐色へと色づき、やがて口を割って中から艶やかな栗の実をのぞかせます。里山や山道にぽとりと落ちる姿は、実りの秋の訪れと豊かな自然の恵み、そして晩秋へ向かう季節の移ろい
ぼしゅう
風髭を吹いて暮秋嘆ずるは誰子ぞ
意味・由来 「暮秋(ぼしゅう)」とは、深まりゆく秋の終わり、すなわち晩秋の時期を指す時候の季語です。陰暦の九月ごろにあたり、美しく色づいていた木々の葉が散り始め、冬の気配がすぐそこまで迫っている頃合いを言います。単に暦の上の区切りを表すだけでなく、実り豊かで華やかだった秋が過ぎ去っていくことへの名残
あきふかし
病床の人訪ふたびに秋深し
意味・由来 「秋深し(あきふかし)」は、秋が深まり冬の気配がすぐそこに迫っている晩秋の情景や、その季節感をしみじみと味わう心情を表す季語です。木々の葉が散り始め、日脚が急速に短くなり、朝夕の冷え込みが肌に刺さるようになる頃の、どこか寂しく静かな情緒を強く含んでいます。「秋深し」は単なる気温や暦の移り
めいげつ
名月や叩かば散らん萩の門
意味・由来 陰暦八月十五夜(中秋)の月のこと。一年で最も美しく澄み切った月として、古くから観月の宴が催されてきました。俳句で単に「月」といえば秋の月を指しますが、「名月」は特に十五夜の月を讃える特別な季語です。 この季語で詠むコツ 名月はその美しさと存在感が圧倒的であるため、月そのものを描写するより
あきかぜ・しゅうふう
秋風や伊豫へ流るゝ汐の音
意味・由来 「秋風(あきかぜ・しゅうふう)」は、立秋を過ぎてから吹く秋の風全般を指す季語です。夏の厳しい暑さを忘れさせる心地よい涼風から、深まる季節とともに肌寒く、どこか寂しさを漂わせる風まで、秋の風情を幅広く表現します。古代中国の五行思想において秋は「金」や「白」に配されることから、「金風(きんぷ
あきのくれ
その鐘をわれに撞かせよ秋の暮
意味・由来 「秋の暮(あきのくれ)」は、秋の日の夕暮れ時を指す三秋の季語です。もともと和歌の世界では「秋の終わり(晩秋・暮秋)」を意味することもありましたが、俳諧以降は主に「秋の日の夕方・日暮れ」の情景や、その時間帯に漂う特有の寂寥感(もののあわれ)を表す季語として広く定着しました。急速につるべ落と
もみじ・こうよう
夕日さす紅葉の中に小村哉
意味・由来 「紅葉(もみじ・こうよう)」は、秋の深まりとともに落葉樹の葉が赤や黄色に染まる現象、または鮮やかに色づいた葉そのものを指す晩秋の代表的な季語です。語源は、草木が色を変えることを意味する動詞「もみづ」に由来し、古くは平安時代以前から親しまれてきました。特に楓の葉が鮮麗に色づく様は古今和歌集
うすもみじ
薄紅葉紅にそめよと與へけり
意味・由来 「薄紅葉(うすもみじ)」とは、秋が深まるにつれて木々の葉がうっすらと淡く色づき始めた様子、あるいは全体に淡く色づいた紅葉そのものを指す季語です。本格的な「紅葉(もみじ)」の燃え立つような鮮やかさとは異なり、緑から黄や赤へと移ろう途中のデリケートな階調や、どこか儚げで静かな風情を含んでいま
よさむ
山もとのともし火動く夜寒哉
意味・由来 「夜寒(よさむ)」は、晩秋の夜にふと身にしみる冷え込みを表す季語です。昼間はまだ秋晴れの過ごしやすい気候であっても、日が暮れると急激に気温が下がり、思わず肩をすくめたり、上着をもう一枚重ねたくなるような肌寒さを指します。冬の本格的で厳しい寒さとは異なり、深まりゆく秋の気配や、過ぎ去る季節
あきのひ
鵙啼て秋の日和を定めけり
意味・由来 「秋の日(あきのひ)」は、秋の太陽、秋の日の光、あるいは秋の一日そのものを指す三秋の季語です。春の日ののどかさや夏の日の烈しさとは異なり、秋の日は澄み切った大気を通して届く透明感と、どこか傾きゆく哀愁や静けさを帯びています。日暮れの早まり(秋の日の短さ)に伴う寂寥感や、柔らかく差し込む穏
つゆけし
ひよろ〳〵と尙露けしや女郞花
意味・由来 「露けし(つゆけし)」は、秋の野山や庭先などに露が多く降りて、あたり一面がしっとりと湿り気を帯びている情景を表す季語です。古来、和歌の伝統において「露」は涙の比喩としても多用されてきたため、単に物理的に露で濡れている様子だけでなく、「涙がちである」「どことなく哀愁が漂っている」という人の