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「梅雨入(つゆいり)」は、本格的な雨の季節が始まることを意味する仲夏の季語です。暦の上の雑節である「入梅(にゅうばい)」とほぼ同じ意味を持ちますが、俳句では気象庁の発表のような形式的な区切りにとどまらず、空模様の変化や肌にまとわりつく湿り気など、生活感や体感を通して季節の変わり目を捉える言葉として親しまれてきました。これから長く続く長雨を前にした、少し鬱屈とした気分や静かな覚悟を含んだ季語です。
「梅雨」が雨の降り続く季節全体を指すのに対し、「梅雨入」はまさに雨の季節の「始まりの瞬間」や「境目」に焦点があります。そのため、単に雨が降っている様子を描くのではなく、これから始まる雨期を意識した身の回りの変化を切り取るのが上達のコツです。例えば、傘や雨具を用意する日常の仕草、部屋の空気の重さ、庭の草木の瑞々しさなど、五感で捉えた「兆し」や「心のざわめき」を詠み込むと、深い余韻が生まれます。
・生活の道具(無季):傘、長靴、靴箱、窓ガラス、暖簾 ・場所や動作(無季):軒下、路地、匂う、閉ざす、濡れそぼつ ・夏の事物(夏):紫陽花、青梅、蝙蝠傘、濁り水
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